雨晴海岸から氷見へ・・・日本海海岸線を歩く
- GPS
- --:--
- 距離
- 9.1km
- 登り
- 5m
- 下り
- 7m
コースタイム
過去天気図(気象庁) | 2009年05月の天気図 |
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アクセス |
利用交通機関:
電車
|
写真
感想
5時前に起きて昨夜買った食糧と家から持参したアジ南蛮を食べ、荷物をパッキング。まずは1番電車で雨晴海岸まで戻り、そこから氷見駅まで歩くだけなので雨具と医療セット,飲料と食糧だけを用意をして6:08の高岡行きに乗る。6:16雨晴海岸着,下車。
6:20、電車を見送って海岸に出る。越し方,伏木港方面には女岩,男岩の先に射水のマンモスクレーンや巨大煙突が霞んで見え、行く手にはまっすぐ伸びる海岸線の先に氷見の街並みが見えている。中でひと際目立つのが上
庄川の河口にかかる比美乃江大橋と言う大きな吊り橋で、高さ51mの大きな主塔がピサの斜塔よろしくこちらから見れば右に傾いて立っているのが望まれ、それが氷見の道の駅までの目標になる。
雨晴海岸から氷見までは湾の曲線に沿って西北西から北西へと進み、比美乃江大橋から先は北東〜北北東へと90度近く進路が変わるため、今日,明日と歩く能登半島は目の前を左手から右手に向かって横たわって見える。その先端は石川県との県境の大泊辺りで、そこからはまっすぐ北進しているのでここからは見えず、横たわる半島もうす雲っているためにかすかに島影として見えているだけである。浜から沖を見ると定置網の浮玉が点々と並んでいるのが見られる。
砂浜の少し上には三段敷石の護岸があり、その内側にはサイクルロードを挟んで松林が延々と続くおなじみの海岸風景。ごく稀に砂浜や船着場の突堤で釣りをする人,散歩する人,座って読書する人等々、思い思いに朝の海辺を楽しんでいる人を見かける外は滅多に人に会うこともない。
ハマナスや月見草の花を愛でながら15分で雨晴マリーナと言う船の陸上係留場がある施設を通り、6:40松太枝浜と言う海水浴・キャンプ場に到達。松林の中に数張のテントがあって何人かのキャンパーが思い思いにくつろぐのを見る。この辺りから氷見市にかけての海を有磯海といい、海岸には雨晴キャンプ場,島尾キャンプ場,松田江浜キャンプ場等、海水浴場,キャンプ場、海浜公園、海浜植物園が目白押しに並ぶ。
6:45 飛砂防備林看板 6:49ハマエンドウとあり地獄 6:53太いロープのオブジェ 6:55コウヤムギ
6:57 砂浜から松林沿いの柵のある道へ 7:01 ハマナス 7:02松の苗養生 7:08老人ホーム
7:20島尾CP場 7:25氷見海浜植物園管理地
飛砂防備林と名を変えた松林の内側には氷見線が走り、おりしも高岡行きの2番電車が軽快な音を立てて通過するところだった。松林に守られた緑地にはハマダイコンがびっしりと花をつけ、林の外側にはハマエンドウの花やコウボムギの群落が見られるようになる等、次第に海浜植物の緑が厚みを増して来ると、浜と林の間の小道は所どころにベンチを置いた遊歩道となり、やがては氷見市の海浜植物園へと続くと思われた。
防備林の松は現在も新たに植栽・育成の努力が続けられており、植えたばかりの小さな松の苗を保護するための竹の柵がいくつも設けられているのを見る。
いつの間にか島尾の駅を通過し、リゾートマンションのような老人ホームの前を通って小さな川を渡って7:20島尾キャンプ場に到達する。3kmあまり歩いて比美乃江大橋の斜塔画くっきりと見えるようになり、7:25氷見市海浜植物園の整備区域に入る。
7:27エリア案内 〜7:31バラエリア 7:36松林から浜側通路に出る・ベンチの人 8:02波打ち際を歩く 8:12ウミホウズキ 8:19死んだ魚 8:25オブジェ 8:27新松枝橋 8:37天草干し 8:45湊川橋
8:47魚網修理のひと・会話 8:56港 9:04天草干しの港 9:17道の駅 9:43氷見駅
島尾キャンプ場から続く飛砂防備林のすぐ外側の長い防護柵を通り過ぎると『ここから氷見市海浜植物園の整備区域〜』と書かれた看板があり、防備林の内側と外(浜)側は竹製の防護柵で隔てられていて柵のすぐ外側は幅1.5mほどの木製の通路,内側は植物園でどちらにも行けるようになっていた。
海浜植物園の散策路に入り、『バラのエリア』『スミレのエリア』『〇〇(判読不明)のエリア』などの案内標識に従って進むとハマナスを植えた場所があり、同じ所に『シャリンバイ』の木が植えられて『バラ科 シャリンバイ属』と言う看板があってそこで『バラのエリア』の意味が解った。無理してバラ科をくっつけなくても単純に『ハマナスのエリア』の方がネーミングとしてもいいのにと思った。
所どころにアクリル板に写真を焼き付けた植物図鑑が置かれ、主だった植物の名前や特徴が分るように工夫されていたが、アクリル板が変形して使いにくく殆ど役に立っていない。その場その場に説明板がある方が分りやすいと思いながら歩く。
海辺でありながらウワミズザクラなど、標高のある場所で見られる植物が生育していることなど、意外な事実をを教えられる面はあったが、コウボムギやハマエンドウ,ハマボッス等,浜特有の植物を知りたいと思っていたので拍子抜けした感がある。
散策路を抜けて柵の外側の通路に出ると休憩所があったが、ベンチで浜からの心地よい風に身をゆだねて読書しながら居眠りしている人がいたので座るのを遠慮して通路の終点で休む。時刻8:40。
そこから浜に降り、しばらくは波打ち際に打ち上げられた海藻や波に漂う魚の死骸を見たりしながら歩いて8:27に新松枝橋を通過,氷見駅への標識をも過ぎて8:45,氷見漁港手前の湊川橋を渡る。
ここに来て吊り橋の斜塔を目の前にすると、右側の海の方に傾いているように見えたその塔、実際には向こうに傾いているのが分った。考えてみればワイヤーの張力を加減することで、そのどちらかに倒すことは出来ても、ワイヤーでの引っ張りの直角方向に倒すことは出来ないのだから当たり前と言えば当たり前で、遠目に海側に傾いて見えたのは、橋そのものを右斜め後ろから見ていたからだったのだ。つまりその橋の辺りで道が湾に沿って右にカーブしているのだ。
8:48氷見漁港着。入り口付近の広い通路いっぱいに定置網の魚網を広げて破れたところを繕っている人がいた。声をかけると気軽に答えてくれたので、定置網漁法のことを根ほり葉ほり聞くことが出来た。
定置網と言うのは常に一定の場所に網を仕掛けて、そこに入って来る魚を獲る漁法で、入ってきた魚は網に沿って前進し、網の中に二重に仕掛けられた網へと追い込まれて捕獲される。もちろん網の目の大きさによって稚魚を逃がし成魚だけを獲るようになっている。
この漁法は特定の魚種を追って根こそぎ捕らえるのでなく、入って来る魚を入ってきた分だけ獲るので魚種を選ばないし、根こそぎ獲ると言うことがないので資源を適正に保つ上で優れた漁法であると言う点をその人は強調していた。私が聞きたかったこともその点である。
以前,NHKが定置網の特集番組を放映したことがあって興味深く見たことがあり、番組の言わんとするところもその点であったのだが、現地の現場でそれに携わっている人から直接聞くことが出来て充分に納得させられた。
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