筑波山
- GPS
- 07:50
- 距離
- 12.3km
- 登り
- 952m
- 下り
- 946m
コースタイム
天候 | 午前中は快晴.ただし春霞で空がかすんでいた.午後からすこし曇る. |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2014年04月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
|
コース状況/ 危険箇所等 |
基本的にどの登山道もよく整備されている. 筑波山神社までの登山道は舗装されている.迎場コースは起伏が少なく,歩きやすい.つつじが丘〜女体山山頂間は上部に岩場が多く,狭い場所が多い.特に女体山山頂直下は急で岩場が多い.女体山〜御幸ヶ原間は道が広くなだらかで歩きやすい.御幸ヶ原には観光客向けの売店が多数.男体山直下の道も急で狭い場所が多い.男女川源流〜筑波山神社間には一部急な場所がある. 登山客が多いため,登山道の狭い場所・急な場所では渋滞が起きる.山頂は狭いが,登山客がごった返していた. |
写真
感想
東京に移住して1ヶ月,東京砂漠とコンクリートジャングルがとても息苦しく,ストレスがかなりたまってきた.このストレスを発散させるためには山に登らなければならない.そこで,日本百名山のひとつである筑波山に登ってきた.
筑波山は東京から最も近い百名山であろう.距離的には奥多摩の雲取山や丹沢山系のほうが近いだろうが,筑波エクスプレス(TX)があることで,都心部から簡単にアプローチできる.今日は5時に早起きし,新御徒町駅で06:00のTXに乗った.さらにつくば駅からは関東鉄道のバスで移動する.07:30に筑波山口バス停に到着.東京からの合計移動時間は1時間30分.本当に近い.
なお,今回の山行のこだわりとして「山の麓」から登ろうと思った.筑波山は絶対標高としては1000mにも満たないが,起伏がない関東平野にどんと聳え立っており.意外と高く見える.その山の偉大さを経験するにはなるべく麓から登るべきである.多くの登山者は筑波山神社から登るらしいが,筑波山神社の標高は250mあり,筑波山全体で言えば2〜3合目にあたるのではないか.そこはすでに筑波山の中腹であり,筑波山の麓ではない.そこで今回はあえて麓の筑波山口バス停から登り始める.
観光道路の入り口にある鳥居を潜って,山登りをはじめる.山登りといっても,筑波山神社まではほとんど舗装された道だった.途中から観光道路の裏道に入り,筑波山温泉の町に入る.登り始めて一時間弱で筑波山神社に到着する.山の神さまに山行での無事故を祈り,本格的な山登りを始める.最初は迎場コースを通過してつつじが丘を目指す.このコースは起伏が少なく,登山客も少なく静寂で,とても気持ちがよかった.予想時間よりもだいぶ早く,一時間もしないうちにつつじが丘ロープウェイ駅の駐車場に到着する.そこは観光客でごった返していた.喧噪で気が遠くなる.
観光客に満ちていた駐車場に別れを告げ,さっさと登り始める.つつじが丘の広い尾根にでると一気に空がひらける.そのまま歩みを進めていたら,早足と直射日光のせいでちょっとバテてしまった.この時期の筑波山はこんなにも暑くなるとは.弁慶茶屋跡で小休止の後,岩場を通過する.標高1000mにも満たない山でこのような岩場があるとは思わなかった.頂に近づくにつれて,しだいに地形も急になる.灌木帯を過ぎると急に視界が開ける.11:00,筑波山(女体山)山頂に到着.春霞で霞む関東平野を眺めながら昼食のおにぎりを食べる.しかし,山頂は騒がしかった.ただでさえ狭い岩場のスペースに多くの登山客がごった返している.
山頂で昼食を終えた後,もう一方の山頂である男体山の山頂を目指す.女体山から西へ稜線をたどり,美幸が原に到着する.ここも観光客でいっぱいだった.噂に聞いていたし,覚悟もしていたが,筑波山はもはや観光地化している.登山客が大勢いるなら話は分かるが,どう見ても登山の格好ではない,街中でのチャラチャラした格好の観光客でごった返している.「ここは山だぞ? もっと相応の格好をしてくるべきだ!」と心のなかで毒づいてしまった.山が開発され,ロープウェイやケーブルカーが通じてしまうのも考えものである.12:00に男体山山頂に到達.ここも狭い岩場に人がごった返していた.途中の急な岩場ではあまりにも登山客が多いために渋滞が起きていた.
12:30ころに美幸が原から下山を開始する.下山路の途中に男女川の源流となる清水があった.うた恋い。を読んでいる私には聖地巡礼になってしまったか.また,下山路のすぐ横でケーブルカーのすれ違いが見れる場所があった.このような山行でケーブルカーに乗ろうとは思わないが,男はいくつになっても乗り物にはわくわくするもの.途中,下山路で急な斜面があり,そこで私はついにバテてしまった.今日の早朝からやや早足で動いていたのが裏目に出たか.クラーマーズ・ハイが切れてしまった.20分ほど休憩して再び下山を開始する.14:30ころに筑波山神社に到着.山の神さまに無事に山から下りて来れたことを感謝する.
そこからさらに観光道路の裏道を通って,筑波山口バス停まで下山した.この辺は麓の集落に近く,もはや里山ではあるのだが,雑木林の新緑がとても心地よかった.里山といえども侮れぬものである.1時間ほどかけて歩いたあと,無事に筑波山口バス停に到着する.到着して15分ほどでバスが出発し,筑波山の麓を離れた.
つくば駅からはTXに乗って東京へと向かった.途中,TXの車窓から,田畑が広がる関東平野の果てに群青色の双耳峰が見えた ―それは筑波山だった.今日の山行を思い出しながら,雪山讃歌の一節「山よさよなら,ご機嫌よろしゅう...」を口ずさみ,いつまでも筑波山の青い影に見とれていた.
山頂一帯が観光地化していたのは大変興ざめではあったが,天気にも恵まれ,事故もなく,大変気持ちのよい山行であった.関東の山デビューとしてはまずまずだったのではないか.ちなみに,今回の山行の標高差836m,歩行距離12.32kmは自己最高記録である!
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