鳥海山 万助道〜湯ノ台
- GPS
- 56:00
- 距離
- 20.9km
- 登り
- 1,900m
- 下り
- 1,527m
コースタイム
- 山行
- 5:40
- 休憩
- 0:30
- 合計
- 6:10
- 山行
- 9:40
- 休憩
- 0:30
- 合計
- 10:10
- 山行
- 0:30
- 休憩
- 0:00
- 合計
- 0:30
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2014年10月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
中村からの登山道の途中、渡戸の分岐が分かりにくい 国土地理院の最新版の地図(2万5千分の一)の登山道は間違っているので注意(山と高原地図は細かい分岐なども描かれているのでそちらを参考にしたほうがよい) |
その他周辺情報 | 湯ノ台に鳥海山荘の温泉がある。 |
写真
感想
弘前大学の学祭期間ということで、去年行けなかった学祭山行の鳥海山リベンジを試みた。去年は天候により中止を余儀なくされたが、今回は最終日以外は快晴で、山頂の景色を楽しみにしていたが.........
結果として反省の多い山行になってしまった。
1日目
普段から遅刻の多いN氏をメンバーに抱えたことで、当日の早朝から気を揉んでいたCLの私であるが、6時半に無事全員が弘前駅に集合。
そこから、4、5時間ほど電車に揺られ、鳥海山のふもとの遊佐駅へ。そこからバスに乗って登山口へと向かうのだが、バスに乗って10秒後、S氏が駅に忘れ物(よりによって登山靴)をしたことに気づき、慌ててバスを止めてもらう。そんなハプニングもありながら無事、中村に到着。バスの料金表がないので運賃を運転手に尋ねたところ、なんと無料!(町営バスだから?)小さなところで出費がなくなり歓喜する貧乏学生一行。
晴天のもと、いざ、今日のキャンプ地、万助小舎を目指す。体力のないN氏を先頭に(普通はSLが先頭を行うため、あまりいい状況ではないが)登山道を歩み、2時間ほどで沢と合流する渡戸に到着。穏やかに流れる沢と紅葉の組み合わせに心を和ませていた私達だが、ここが運命の分岐点になることはまだ誰も知らなかった。
沢を渡り、登山道を1時間ほど歩いていくと視界の開けた尾根に出る。そこでおかしいと気づく。国土地理院の25000分1の地図上だと先ほど渡った沢をまた横切るのだが、実際の道を見てみると沢を渡る気配はない(というか尾根に乗り切って沢は100mほど下に)そこで、Y氏が偶然持って来ていた「山と高原地図 2009 鳥海山」と照らし合わせてみると、ここが長坂口からの道ということが発覚(本来の道の隣の道)。渡戸から分岐が伸びていたのだ。しかも、よく見てみると山と高原では万助小舎へ行く道は沢を渡ってない。つまり、25000分の1地図の登山道の記述が間違っていたのである。その時の時刻は16時10分。ここから、分岐である渡戸に戻って万助小舎を目指すとなると、日が落ちることは必至だった。
長坂口ルートをそのまま進み、途中でビバークすることも考えたが、寒さと次の日の行動を考え、戻ることを選ぶ。渡戸まで戻り、万助小舎への道を見つける。そこを30分も歩いているともう辺りは暗くなってくる。あらかじめ出しておいたヘッドライトを付け夜の中を強行軍。とその時、N氏が荷物が重いと言い出す。ここで座り込まれてもこまるのでN氏の荷物を他の3人で荷物を分担して持つことにした。大体の荷物を分担したところでN氏がポツリと
「ザックが一番重いんだよなぁ...」
一瞬、私を含める3人が殺気を放ったことは言うまでもない。
そんなことはさておき、夜の道を急ぐ。時々聞こえる草のざわめきにおびえたり、「あの光は小屋の明かりじゃないか!?」と星の光を指さしたり、いきなりスピードアップしたN氏が30分もたたずにバテたりと、なんやかんやあって、18時30分頃、今度こそ星の光ではない光を見る。近づいていくと光が動いている様や、話し声が聞こえてくる。
18時40分。ようやく、万助小舎に到着。消耗した体を引きずり、何とか小屋に入ると、外からでもわかっていたが先客がいらした。万助小屋を管理している地元の高校山岳部だった。その顧問の先生と話すと、なんと、我が山岳部の部員の一人が教え子だったらしい。ちょっとした奇跡に驚きながら、夕飯を作る。ちなみにメニューは炊き込みご飯と豚汁。完全燃焼し床にごろんと転がるN氏を尻目に夕飯を作っていると、その顧問の先生が鳥海山についての情報を色々と教えてくださった。自分たちの明日の行程について話すと、その行程は時間、体力的に厳しいと助言をもらう。ちらと横を見ると、今にも死にそうなNの顔。どうも、今の状況を見るに予定通りに行くのは無理そうだった。その他にも情報をもらいつつ、明日明後日の日程を決め、夕飯の豚汁の出来に感動し(以前の山行では失敗していた)、その後眠りにつく。ストーブを寝る直前までつけていたため小屋内は暖かく、疲労もあって、ぐっすりと眠れた。
2日目
朝、4時半に起き、朝食を準備する。この時、昼食(おにぎり)も作る。万助小舎とその管理に携わる人々に感謝しつつ、7時に小屋を出る。この日の予定は、本来、山頂まで行き、滝の小屋まで下りる予定だったが、変更して、鳥海湖まで行きその後河原宿小屋、滝の小屋を通過し、南高ヒュッテまで下りるルートにした。
仙人岱の湿原の爽快さや、そこからみる新山の大きさに見惚れつつ、蛇石分岐に到達。ここでザックをデポし鳥海湖へ向かう。あまりの体の軽さにS氏が駆け上りだし、負けじと私とY氏も駆け上る。だが、階段を30段も上がらないうちに息が切れ。そんな若さに任せた馬鹿なことをしつつ、鳥海湖の手前に到達。のんびり、登ってくるN氏を草の上に寝っ転がりながら待つ。N氏が来たところで、いざ鳥海湖へ。空の青さが映る鳥海湖でのんびりしたかったところだが、決して予定に余裕があるわけではないので短めの休憩を取り、下り始める。
そこから、蛇石分岐、二ノ滝分岐を通過、この山行最後の登りである岩がごろごろしている沢(ここでもYと私は無駄に厳しいルートを選んだりと馬鹿をやってる)に苦戦しつつも昼前に上り切り、昼食をとる。
そこから、河原宿をすぎ、滝の小屋へ。事前情報では滝の小屋に水場があるということだったのだが、沢の上流の状態を見るに枯れているであろうこと7は察せられた。(前日の顧問の先生から聞いた話でも今の時期は枯れているという)実際に見に行ってみるとやはり枯れており、水は南高ヒュッテの側の沢で確保することにする。(その沢の情報もその人から)
17時5分に南高ヒュッテに到着。入ってみると無人小屋だが、整備がされていて装備が整っている素晴らしい小屋だった。薪ストーブがあったため、ストーブで暖を取りつつ夕食。その日のメニューはカレーで、ルーを多めに作り明日の朝食の分も確保するという時間と手間の低減メニューだった。無論、美味しかった。
馬鹿話に花を咲かせつつ、就寝。ストーブの火を強くしすぎてちょっと暑かった。
3日目
朝、5時に起床。朝カレーを堪能していると、雨の音とともに雷鳴が聞こえてきた。事前の天気予報では天気の崩れるのはもう少し後のはずであったが、どうやら早まったらしい。雨雲が過ぎるのを待つかどうか迷っていると、雨足が弱まってきたので予定通り7時出発。7時半には下山する。
下山後も、鳥海山荘の方向を間違えたり、帰りの電車で匂いのことで他の乗客に迷惑をかけたりと様々なことがあったが割愛。
今回の山行では山登りのたよりどころである地図が間違っているという事態に出くわし、ある意味でいい体験が多くできた山行だった。
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久しぶりのレコ拝見しました。できれば紅葉が見たかったところでしたが、写真のテクは?いっぱいいっぱいだったのかも。こんごも無理のない登山を楽しんで下さい
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