記録ID: 864190
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積雪期ピークハント/縦走
剱・立山
【針ノ木雪渓】〜強烈な地吹雪の洗礼に退散〜
2016年05月05日(木) [日帰り]
体力度
2
日帰りが可能
- GPS
- 04:01
- 距離
- 7.9km
- 登り
- 730m
- 下り
- 759m
コースタイム
天候 | 晴れのち曇り |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2016年05月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
雪渓の雪解け状況でルートを選択 |
写真
撮影機器:
感想
「バリバリ、バリー」雪の粒がものすごい勢いで体を叩きつける。急斜面に膝を突っ込み、悪魔が通る過ぎるのをじっと待つ・・・。
強烈な地吹雪の洗礼を受けた。
GWの最後、下界では行楽日和なのに3000m級の山はそうはいかなかった。昨年と同じ日に入山。登山開始は天気は上々で蓮華岳からの絶景を期待した。しかし、雲の流れは速く、雪渓を登るにつれて周辺の山に雲が覆うようになった。午前中くらい持つだろうと雪渓を登っていると、湧き上がる雲の下に白いガスが舞いながら雪渓を下りてきた。瞬間、顔に「バリバリ」と砂のようなものが叩き付け、「痛い!」と叫ぶ。「地吹雪だ」。強風で雪が舞いあがり、巻きながら雪渓を滑り降りてきたのだ。しかし、過ぎた後はまた静寂に戻るので、だんだん傾斜が強くなる斜面を前進する。
雪渓の上部にかかると、地吹雪が襲う感覚が短くなり、手袋やウエアーに氷の粒が纏い、まさに厳冬期の吹雪の中の前進となる。氷の粒の強さは半端でなくなり、強風で体が浮くこともあるため、滑落の危険を感じ始める。 「いや、まだ頑張れる」と、止んだ瞬間前進するが、それも数回で、だんだん気力が失せてきた。「昨年絶景を見ているから」とか「この山で遭難があったばかりだし…」と考えが変わり、撤退を決める。
そう決めて下山を開始したものの、何度となく依然地吹雪が吹き荒れる雪渓上部を振り返った。踏ん切りの悪い自分を認めながら、今回テント泊で行く予定だった正面の爺ヶ岳を眺めながらのんびり下った。
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