【薮山レコ】鳥坂峰 〜ウドノクビレ経由で周回〜
- GPS
- --:--
- 距離
- 9.6km
- 登り
- 875m
- 下り
- 874m
コースタイム
- 山行
- 6:50
- 休憩
- 0:50
- 合計
- 7:40
「山の遊学道」 山遊亀 著 〜文久尾根〜、〜鳥坂峰〜
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2016年09月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
一般登山道の存在しない奥胎内の鳥坂峰、薮尾根に残る踏み跡(古径)をたどる |
写真
感想
大きく迫るエブリ差岳を展望すべく踏み跡をたどり鳥坂峰をめざした。
胎内川ダムから車道を歩きコモド橋の脇よりコモンド沢に入渓する。少々遡行すると左から延びる枝尾根の末端に取付く。この尾根は鳥坂峰北西尾根に接続しており踏み跡が存在する。途中まで測量の杭が見られる。695mピークから少し下るとかつての小屋跡だった広場がある。以前訪れた時は壊れたヤカンがあったが今は無い。広場から少し下ると左からウドノ沢(深谷沢)の源頭部が近づいてくる。ウドノクビレと呼ばれる地点。初夏までは冷たい水が取れる給水ポイントだが今は涸れ沢になっている。
ウドノクビレからやや急登を登ると胎内市と関川村の境界稜線に出る。東方の視界が少し開け涼風が吹くようになる。稜線をひと登りで三角点と雨量計の架台が残る、鳥坂峰山頂へ着く。残念ながら薮に囲まれ展望は良くないので、稜線を南東へ進んだ970m峰(大曲り)まで足を延ばしてみる。潅木薮がうるさいが合い間から大きく迫るエブリ差岳が正面に見える。麓には西俣川流域に広がる鬱蒼とした広葉樹林帯が望まれる。
鳥坂峰から大曲りまでも基本的には踏み跡はあるが薮が覆いかぶさりやや不明瞭となっている。薮をかきわけるように進む。鳥坂峰へ戻り小休憩後下山にかかる。気の緩みか、方位を確認せず山頂から続く踏み跡を進む。結果的に西尾根(鳥坂峰右岸尾根)を下っていた。標高差100mも下り前方に風倉山が見えてようやく間違いに気づく。この西尾根にもうっすらと踏み跡があり下れそうな雰囲気だが。薮の濃い夏に軌道修正するのはかなりの体力と気力を浪費する。
ようやく予定していた西南西尾根(鱒谷沢右岸尾根)に復帰すると尾根上には多少薮っぽいが踏み跡が見られる。尾根の広い900m付近と枝尾根の分岐する760m付近は枝尾根に入りやすいので要注意。標高600mあたりまで下ると吹く風は熱風に変わり汗が噴き出す。右手に胎内川ダムが見えてくると尾根末端は近い。尾根上にあった踏み跡は痩せた区間の通過を避けるため鱒谷沢の右岸斜面のトラバース道へと変わる。最後は鱒谷橋のたもとで車道へ飛び出す。あまりにも暑いので鱒谷沢の河原へ降りて水浴びをして体温を下げる。あとは灼熱のアスファルト道を胎内川ダムまで歩くのみだ。
コメント
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こんにちは。鳥坂峰、お疲れ様でしたm(_ _)m
最近になって、catwalk15さんのプロフィールに
「過去より山岳会には無所属です…」
という言葉を発見しました。驚きました
山岳会に入らないまま、現在の超人的な登山をされるその域に達するまでには、
いろいろな困難や苦労もあったのではないかと思います。
これまでの登山キャリアの中で、catwalk15さんが遭遇した最大のピンチとは、
いったいどんな状況でしたか?
私の後学のため、ぜひ教えていただけないでしょうかっ
よろしくお願いします!
残暑お見舞い申し上げます。かなりマニアックなレコにもかかわらず毎度のご訪問ありがとうございます。今年は9月になっても異常な暑さで、登山には厳しい条件となっております。
「しくじりハイカー」としての経験ですがいくつかあげてみます。
越後駒ヶ岳〜郡界尾根〜センノ沢周回を晩秋に日帰り登山。
郡界尾根の想像以上の激薮に苦戦し雪渓のないセンノ沢を下降し中流の滝を大高巻きしているうちに薄暗くなりヘッドランプ+月明かりのわずかな明かりを頼りに進路を決めて薮の中をなんとか林道へ下山する。
秋のネコブ沢からネコブ山を往復登山。
ネコブ山を散策後、桑の木山方面へ少し偵察に行ったため激薮にはまり時間を浪費する。ネコブ沢をハイペースで下るも下流部の大滝手前で大高巻きするうちに薄暗くなりヘッドランプの明かりを頼りに沢には戻らず尾根筋からなんとか林道へ下山する。
荒沢岳の東方稜線の西ノ城〜東ノ城をグミ沢から晩秋に周回(ヤマレコに記録あり)
下ノ小滝沢を下降している際、道路まで最後の100m地点で滝が現れ高巻いているうちに日没となる。日帰りの下山の希望を捨てず、ヘッドランプの明かりとわずかに浮かび上がる森の風景を頼りにブナ林の斜面をトラバースしながらトンネルの脇に降り立つ。
いずれも無理な計画と自己過信が招いている可能性がある。沢を通る際は登山道と比べ物にならないほどのリスクが存在し、進むごとに何が起こるか何があるかわからない世界。滝は登攀よりも下降の方がリスクが多いような気がする。。
(おまけ)大昔、秋の田子倉湖をレジャーボートで横断し村杉半島を冒険登山(身体とザックに浮き輪を幾つも装着して)。片道1.6キロの航路の中央部で向かい風が強くなり殆ど進まなくなる。安価なゴム製のボートのためオールの支点がふにゃふにゃして推進力が得られないのが原因。オールを直接手に持って漕いで対策。もし逆風だと帰還できない恐れがあった。慎重に漕いだので岩による損傷や水漏れ浸水はなくボートとも無事に生還。
(おまけ)
これもかなり昔のこと、奥穂高岳からジャンダルム経由で西穂高岳へ縦走した際、馬の背からジャンダルムにかけてが高度感による恐怖感がすごく高所恐怖症の人は厳しい状況が続いた。その後も西穂高岳の少し先まで緊張感を保ちながらなんとか踏破。緊張感の途切れた時が一番危険と感じた。またザックが岩に引っかかりバランスを崩す恐れがあるのでコンパクト化が良さそうだ。進路は西穂→奥穂の向きの方がルートが分かりやすく安全に思う。
丁寧でボリュームあるご返信、本当にありがとうございます(^^)
いや〜、いずれも実に強烈で貴重なお話しですね(>_<)
catwalk15さんはヤブ歩きをされるので、きっと「マムシに噛まれて身動きがとれなくなった」とか「草ヤブで足元が見えなかったせいで崖から転落した」といったピンチだろうな…
などと思っていました。私の予想とはまったく違いました(^^;)
拝見いたしまして、やはり沢沿いを歩くことはかなりの危険が伴うことが分かりました。
それから、ヘッドランプを携行することも重要であることが分かりました。
これだけの危機に遭遇しながらも遭難せずに下山できるのは、きっとcatwalk15さんの徹底した事前調査や研究、数々の経験、そして何よりも優れた判断力と運動能力が備わっているからに違いありません。私にはとうてい真似できないことです。
実は、田子倉湖でのエピソードを最も興味深く読ませていただきました。
村杉半島のことは、以前に別冊太陽『日本の秘境』で読んだことがありましたので…
レジャーボートで横断されたと知って「すごいなぁ〜!」と思いつつも、
ふにゃふにゃしたオールを漕ぐcatwalk15さんの姿を思い浮かべたら、
ついつい笑ってしまいました。ゴメンナサイ
これからもコアなファンの1人として、また
「catwalk15マニア」の第一人者として(←勝手に…)
応援させていただきます
よろしくお願いします(^^)/
個人的にはヤマレコで見つけたmt-sam氏の記録「リトルジャーニー〜田子倉湖カヌー沢開き」がかなりインパクトが強いです。服部文祥のようなワイルドさを彷彿させます。ヤマレコには超人がたくさん潜んでいるようです。かつて黒又川第二ダム湖をボートで渡って南尾根のゼンマイ径より檜岳を妄想したことがありましたが横断距離が長くて妄想に終わっています。最短の北西尾根は山頂直下が険しすぎてNG。
沢登りは一歩一歩が気の抜けない真剣勝負。何が起こるかわからない薮こぎや沢登りではヘッドランプは必携ですが過信は禁物です。完全に真っ暗になると、足元だけしか届かない明かりでは周囲の地形を把握できず動けません。動けるうちに登山道か踏み跡に出ることが日帰り帰還かビバークかを分けます。現地での重要な判断を迫られる時が精神的にはピンチです。
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