![]() |
![]() |
![]() |
長野県庁2階にある、長野県山岳遭難防止対策協会事務局から、長野県内で発生した山岳遭難についてお知らせします。
〜春山登山に特化した注意喚起を発信〜
長野県警察山岳遭難救助隊公式Twitterでは、「救助隊長からの7つのお願い」として、春山(残雪期)特有の注意喚起を発信しています。https://twitter.com/NAGANO_P_M_R
詳しくは、春の特別号(令和5年(2023年)4月19日)をご覧ください。
〜滑落による遭難者が急増!データで見る春山登山に潜むリスク〜
いよいよ春たけなわ。ゴールデンウィークの残雪登山や新緑・花を愛でるために長野県の山へ出かける人も多いのではないでしょうか。
実は、春山シーズンは滑落による遭難者が急増。あなたがその当事者になるかも知れません。
https://yamahack.com/5672 (YAMAHACK掲載)
◎山岳遭難発生状況(週報)
・4月27日、4人パーティーで甲武信ヶ岳に向けて千曲川源流遊歩道を登山中の男性(40歳)が、滑落して負傷する山岳遭難が発生し、県警ヘリが出動して救助しました。
・4月27日、2人パーティーで上高地から涸沢に入山し、野営中の男性(44歳)が、28日、心肺停止状態で発見され、松本警察署山岳遭難救助隊員が出動し、県警ヘリで救助しましたが、死亡が確認されました。
・4月28日、日帰り予定で入山し、乗越浄土付近を千畳敷に向けて下山中の男性4人(26歳、25歳、51歳、25歳)が装備不足等により行動不能になる山岳遭難が発生し、パトロール中の駒ケ根警察署山岳遭難救助隊員、中央アルプス地区山岳遭難防止対策協会救助隊員が出動して救助しました。
・4月28日、3人パーティーで入笠山を山頂から下山中の女性(64歳)が浮石でバランスを崩して転倒し、負傷する山岳遭難が発生し、諏訪広域消防本部特別救助隊が出動して救助しました。
・4月29日、4人パーティーで八ヶ岳連峰白駒池付近を散策中の男性(26歳)が、圧雪路で滑って転倒し、負傷する山岳遭難が発生し、佐久広域消防本部の消防署員が出動して救助しました。
・4月30日、北アルプス蝶ヶ岳の登山道上に何らかの原因で心肺停止状態にて倒れている男性(63歳)が発見され、死亡が確認されました。
・4月30日、2人パーティーで金峰山に入山した男性(68歳)が、下山中に木製階段で足を滑らせて転倒し、負傷する山岳遭難が発生し、佐久広域消防本部員が出動して救助しました。
・5月1日、単独で北穂高岳東陵を登山中の男性(81歳)が、技量不足により行動不能になる山岳遭難が発生し、本人からの救助要請を受け、長野県警察本部機動隊山岳遭難救助隊員及び北アルプス南部地区山岳遭難対策協議会救助隊員が出動して救助しました。
・5月2日、槍ヶ岳を登山中の男性(47歳)が、アイゼンが外れて紛失し、行動不能になる山岳遭難が発生し、本人からの救助要請を受け、北アルプス南部地区山岳遭難対策協議会救助隊員が出動して救助しました。
・5月2日、北アルプス前穂高岳奥明神沢を登山中に滑落登山者に巻き込まれる滑落遭難が発生し、北アルプス南部地区山岳遭難対策協会救助隊員及び県警ヘリ等が出動して救助しましたが、男性(52歳)の死亡と男性(64歳)の負傷を確認しました。
・5月2日、北アルプス前穂高岳奥明神沢付近を単独で行動中、滑落遭難が発生し、北アルプス南部地区山岳遭難対策協会救助隊員及び県警ヘリ等が出動して救助しましたが、死亡が確認されました。
・5月2日、佐久市志賀の岩場で、仲間3名とロッククライミング中の女性(70歳)がバランスを崩して転倒、滑落する山岳遭難が発生し、佐久広域消防本部の消防署員らが救助しました。
・5月3日、単独で焼岳から新中の湯ルートを下山中の女性(54歳)が、滑落、負傷する山岳遭難が発生し、県警ヘリで救助しました。
・5月3日、単独で蝶ヶ岳から三股登山口へ下山中の男性(24歳)が、技量不足により行動不能となる山岳遭難が発生し、パトロール中の安曇野警察署山岳救助隊員が登山口まで同行下山して救助しました。
・5月3日、仙丈ケ岳に入山し、下山予定であった男性2名(いずれも22歳)が、ルートを誤って道に迷い、行動不能となる山岳遭難が発生し、県警ヘリで救助しました。
・5月4日、5人パーティーで扇沢登山口から入山し、鹿島槍ヶ岳を経由して縦走中の女性(26歳)が、スリップして滑落する山岳遭難が発生し、県警ヘリで救助しました。
・5月4日、3人パーティーで北アルプス北穂高岳へ登頂中の男性(23歳)が、落石に遭い負傷する山岳遭難が発生し、県警ヘリが救助しました。
・5月4日、2人パーティーで高妻山に入山し、下山中の男性(24歳)が、スリップして滑落、負傷する山岳遭難が発生し、県警ヘリで救助しました。
・5月4日、2人パーティーで前穂高沢を下山中の男性(63歳)が滑落し、シュルンド(クレバス)に転落する山岳遭難が発生し、北アルプス南部地区山岳遭難防止対策協会隊員が出動して引き上げた後、県警ヘリで救助しました。
・5月5日、2人パーティーで奥穂高岳に入山した男性(71歳)が、涸沢に向けて下山途中に滑落する山岳遭難が発生し、県警ヘリが出動して救助しましたが、死亡が確認されました。
・5月5日、2人パーティーで赤岳に入山した女性(79歳)が、赤岳から下山途中に疲労によりつまづいて転倒し、行動不能となる山岳遭難が発生し、茅野警察署山岳遭難救助隊員及び諏訪地区山岳遭難防止対策協会救助隊員が出動して救助しました。
・5月5日、2人パーティーで槍ヶ岳に入山した男性(26歳)と女性(26歳)が、槍ヶ岳から下山する際、装備不備・技量不足により行動不能となる山岳遭難が発生し、長野県警山岳遭難救助隊員が出動して救助しました。
○令和5年5月7日現在の遭難状況は
77件(死者12人、行方不明3人、負傷者39人、無事救出38人)となりました。
前年比は、発生件数が+24件、遭難者が+29人です。
内)単独登山は、発生件数が+12件、遭難者が+12人です。
内)バックカントリーは、発生件数が−1件、遭難者が±0人です。
★長野県警山岳安全対策課からのワンポイントアドバイス
4月5週は7件、5月1週は15件の山岳遭難が発生しました。
態様別では滑落が9件と最多を占め、うち3件が死亡遭難となっています。天候が安定した大型連休ということもあり、各山域で多くの登山者でにぎわい、山岳遭難も前年同期比+24件と増加傾向にあります。
北アルプス槍穂高連峰や後立山連峰等をはじめとする標高の高い山域には、谷筋を中心に雪が残っています。残雪の状況により登山道も変わるため、予定しているコース上に残雪が見込まれる場合は、事前に付近の山小屋等にコース状況を確認するなどしてください。
その他、技量不足や装備不足により下山できず、救助隊員が出動する遭難が多発しています。残雪期は、通常の夏山ルートとは異なり沢筋を直登するため、非常に急峻なルートもあります。そのため、アイゼンやピッケルを装備して、安全に正しく使いこなす技術が必要です。
新緑の季節で過ごしやすい時期ですが、高山にはまだまだ残雪があり朝晩の気温差も激しいことから、装備を整え、余裕のある日程で登山を楽しみましょう。
https://www.pref.nagano.lg.jp/kankoki/sangyo/kanko/sotaikyo/sangakutusin.html
■■・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・■■
○長野県警ホームページ 山岳情報
https://www.pref.nagano.lg.jp/police/sangaku/index.html
【令和5年長野県SAFETYBOOK】
【令和5年春山山岳情報】
○長野県ホームページ
【登山相談所情報】(春山)
https://www.pref.nagano.lg.jp/kankoki/sangakusounan/sangaku_tozansoudansyo.html
◇長野県では「信州 山のグレーディング」を公開しています。
https://www.pref.nagano.lg.jp/kankoki/sangyo/kanko/gure-dexingu.html
このグレーディングを参考に、「自分に合った山選び」を行い、遭難を防ぐようお願いします。
コメントを編集
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する