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長野県庁2階にある、長野県山岳遭難防止対策協会事務局から、長野県内で発生した山岳遭難についてお知らせします。
■「長野県山岳遭難防止対策協会」の総会(令和6年度)を開催しました。
総会では、本年度の事業計画案や予算案が承認されたほか、県内各地の山域で長年にわたって登山者に対する啓発活動や遭難現場での捜索・救助活動に携わった9名が表彰されました。
9名を代表して、島立正広さん(67)(麦草ヒュッテ)が「最近は、山岳アプリを利用した登山者が増えているが、残念ながら体力や経験を超えた山行が多くみられる。こうした中でも今後も決意を新たに遭難への万全な対応に職務に尽くしたい」と話されました。
また、県山岳遭難防止アドバイザーで元県警山岳遭難救助隊長の中嶋豊さん(71)が「山からもらった宝物〜私と山の半世紀」と題して講演し、人員が限られていた、かつての救助の実情やご自身が手がける山岳イラストマップの制作の様子を紹介していただきました。
■6/1(土) 長野県安全登山セミナー&登山相談 in 銀座NAGANO 参加申し込み 受付中
信州への登山を考えている方に登山のプロフェッショナル(県警山岳遭難救助隊員&登山ガイド)が登山の魅力や安全登山の準備などを紹介するセミナーを開きます。あわせて登山スキルや体力に関するお悩みなどに答える相談会も行います。
詳細はHPで https://www.ginza-nagano.jp/event/70275.html
■山岳遭難発生状況(週報):
5月9日(木)、北アルプス奥穂高岳に向けて単独で縦走中の60歳の男性が技量不足により、行動不能に。
■令和6年5月12日現在の遭難状況は
83件(死者14人、行方不明0人、負傷者33人、無事救出48人)です。前年比は、発生件数が+6件、遭難者が+3人です。内)単独登山は、発生件数が−1件、遭難者が−1人です。
■長野県警山岳安全対策課からのワンポイントアドバイス
5月7日の週は、長野県内で1件の山岳遭難が発生しました。
間ノ岳で発生した山岳遭難は、「怖くて動けない」状況で、救助要請がなされました。大きな怪我をする前に、救助要請をしたことはとても良い判断でしたが、「遭難者の実力と山のレベルのミスマッチ」がこのような遭難を招きました。登山歴の浅い方、登山歴は長いけど最近あまり…という方は特に、有名な山、標高の高い山、難しいルートから挑戦せずに、少しずつレベルアップしていきましょう。
また、無事に安否が確認され山岳遭難には至りませんでしたが、土曜午後8時ごろ「日帰り登山予定の家族が帰ってこない、連絡も取れない」、このような通報がありました。結果的には、「テント場で発見」されましたが、当事者とご家族の情報共有不足が招いた末の通報でした(当事者は1泊2日のテント泊を伝えていたが、ご家族は日帰りだと思っていた)。無事が確認できたのは、通報翌日の朝だったため、安否が確認されるまでの間、ご家族は言葉で言い表せないほど不安な時間を過ごしたことでしょう。
登山を趣味にされる方は口頭で伝えるだけではなく、「登山届の写しを渡しておく」、「定期的な連絡をする」、「天候悪化時の予備日を伝えておく」等、ご家族を不安にさせないような配慮をお願いします。
https://www.pref.nagano.lg.jp/kankoki/sangyo/kanko/sotaikyo/sangakutusin.html
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○長野県警ホームページ 山岳情報
https://www.pref.nagano.lg.jp/police/sangaku/index.html
【令和6年長野県SAFETYBOOK】
【令和6年長野県SAFETYBOOK(春山情報)】
○長野県ホームページ
【登山相談所情報】(春山)
https://www.pref.nagano.lg.jp/kankoki/sangakusounan/sangaku_tozansoudansyo.html
◇長野県では「信州 山のグレーディング」を公開しています。
https://www.pref.nagano.lg.jp/kankoki/sangyo/kanko/gure-dexingu.html
このグレーディングを参考に、「自分に合った山選び」を行い、遭難を防ぐようお願いします。
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