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最初、骨折の事実はヤマレコに記載していませんでした。
恥ずかしいからとかではなく、九州出張のついでの登山だったため。
週末の福岡出張で金曜に帰る予定を自腹で延泊し、レンタカーを借りて久住山に向かったわけでして、出張中の事故となるとですね・・・(察してください)
お仕事の皆さんには「何処で?」と聞かれたら「・・・奥多摩の山で・・・」と答えていました。
あと、骨折した時って、今後の病院の手術や治療法、リハビリ、どのくらいの期間で直るのかなど医師の簡単な説明しかなく、よく分からないし不安ですよね。私も皆さんがどんな感じで治療して直ったのかを知りたくてWebで「手首骨折」や「橈骨遠位端骨折」で検索しまくって読み漁っていた記憶があります。
人それぞれ痛みの程度や治療のスピードが違うんだなぁ、と。
私の備忘録は大した内容ではないですし、比較的順調に直った記録となりますが、登山で手首を骨折した記録として同じ境遇になった方の気休めになれば幸いです。
2019年7月
7/5(金)
仕事を終え福岡空港へ向かう。飛行に乗るのではなく、空港隣接のレンタカーへ。
福岡と目的地の久住山との間にある福岡県朝倉市のホテルへ移動、宿泊。
7/6(土)
3:00
起床。3:50チェックアウト レンタカーにて登山口へ移動。
5:10頃
牧ノ戸峠より単独で登山開始。
6:40頃
久住山登頂
6:55頃
久住山から中岳に向けて歩いている途中、下りのガレ場で変な体勢で転倒。右手を付くも、ボキッとなり、手首の関節の無いところが曲がっているのですぐに骨折と気が付く。
周りに登山者はいない。
あーやっちまったなー が本音。
なぜか痛みは軽い。
今7時で福岡空港の羽田行き予約便は17時台で時間は十分にある。
そのためか冷静に考えられた。
添え木はないが、左手を添え木代わりにして腕組みして歩けば問題なさそう。
7:00〜8:40
下山も普通のペースで歩けそう。
痛みはあまり増さない。
逆に登ってくる登山者に何事もないようにいつも通り「こんにちはー」と挨拶。
半袖で腕組みして歩いているので「寒いの?」と言われるが、手首を骨折したというと色々面倒なので、あいまいな返事でやり過ごす。
8:40〜9:10頃 下山完了。レンタカーの運転席に座り、一息。
さて、今日は土曜日。
病院は開いているかな。
何時から開いているんだ?
9時くらいかな?
もうすぐ開くのかな。
16時くらいまでに福岡空港近くのレンタカー屋さんに返却が必要だけど、
オートマだし、片手で運転は可能そう。左手でウィンカーが面倒だけど。
どこに整形外科の病院があるかなぁ・・・
少なくとも登山口近くには無さそうだから山中から脱出して、市街地まで行った方が良いな。
よし、100kmくらいあるけど昨晩泊まった福岡県朝倉市まで戻って、そこで病院を探そう・・・
ちょっと、まて。このまま病院に行くと、何を施術されるか分かんないけど、三角巾などで吊られると着替えなんてできないな。
今のうちに登山のウェアから普段着に着替えよう。
(この判断は正解でした)
9:10〜10:30
片手でレンタカーを山道、高速と運転。
ウインカーと高速料金の支払いを除き問題なし。
左利き(文字を書くときだけ右)である意味両手利きなのがプラスになっている。
甘木インター降りて近くの今朝チェックアウトしたホテル駐車場へ。
一息・・・
場合によっては前泊したホテルのフロントに相談しようという算段。
スマホで近隣の整形外科のある病院を検索。
複数の病院がヒット。やはり土曜日だけど開いている。
良かった。
11:00〜13:00
近くの総合病院に行く。
初診受付で「右手首を骨折していると思う」と伝える。
ナース「ちょっと見せて・・・あぁ確かに折れてそうですね。」
受付「初診なので必要事項書いて下さい」
私「右手が折れていて字が書けないっす」
なんてやり取りをしながら診察の順番を待つ。
30分ほどで診察の順番に。
レントゲンとCTを行い、骨折確定。
見事な折れ方(写真参照)
医「手術は3日後でないと空きがないなぁ」
私「自宅は東京で今日の飛行機で帰りたい&東京で手術したいのですが」
医「では、手術までの応急処置と紹介状書くから自宅近くの病院行って」
私「手術って?」
医「一般的にプレートで骨を固定する手術。この病院なら二泊三日かな」
私「応急処置とは?」
医「骨が変な形で曲がっているので、折れているなりにまっすぐにします」
お医者様は近くにいる看護師などに声かけ。4人集合。
4人がかりで私を押さえつけ、右手と右手首を引っ張って真っ直ぐに矯正する。
私「痛っああああーーーーーーーーーーーー!!」大絶叫
三角巾で吊って貰い、他病院への紹介状と鎮痛剤を処方して貰う。
13:00〜14:20
福岡空港まで35km、1h少々の一般道ドライブ。
ガソリン満タンにして福岡空港近くのレンタカー屋へ車返却。
思ったより早く着いたので、スマホで帰りの便を前倒し変更。
ここで初めて東京の家族に電話し、骨折の事実、顛末を説明。
あとは飛行機に乗って東京に帰るだけの状況で話さないと、いらぬ心配をされそうだったのでタイミングは適切だったかと。
15:00〜16:40
JAL羽田行き。
骨折で三角巾状態のため優先搭乗させて貰う。
楽ちん。
18:30
自宅到着。
7/8(月)骨折から2日後
自宅から歩いて15分の整形外科のある病院へ
手術の予定が詰まっていて少し先の10日後になると。
私「手術までに10日も時間が経って、今の状態で骨がくっついてしまったりしない?」
医「全く問題なし」
7/9〜7/14
三角巾で右腕を吊った状態でお仕事含めて日常生活。
左利き(両手利き)だったことが幸いし、あまり日常生活に支障が出ませんでした。
右腕をぬらさないようにシャワーを浴びるのが面倒だった。
あと寝返りが打てないことが辛かった。
7/15(月)〜7/18(木)の3泊4日
人生初の入院。
入院患者の中で状況が楽なので申し訳なさを感じる
病院メシ、極めてマズし。
手術しチタンプレートで折れた部分を固定(レントゲン写真参照)
全身麻酔が体に合わず、麻酔明けにものすごい吐き気。オエ・・・
全身麻酔の時に尿が垂れ流しになるので、フンドシみたいなものを履かされるのと尿道に管を入れられるのが恥ずかしく気持ち悪い。
(記憶がないときに入れられているんだけど)
7/18(木)
退院。
手首の可動域が殆どなくなってしまった。
握力も10kg・・・
ひねったり曲げたりとかリハビリが必要。
床に手を着いて立ち上がれるようになるのに3ヶ月くらいかかる
8/11
手術後 1ヶ月を経たずに最初の登山!
それもライトとは言えない瑞牆山荘からの金峰山ピストン。
右手で手をついたり、ストックを持ったりはできないが普通に登れた。
以降はあまり気にせず山に登る。
3ヶ月くらいで殆ど支障はなくなっていましたね。
術後3ヶ月で槍ヶ岳登っているし・・・ということは、山頂直下のハシゴや岩登りも出来たってことです。
2020年2/9(日)〜11(火)
骨折から7ヶ月。
骨が完全にくっついたとのことで固定していたチタンプレートを除去する手術。
プレートを残置することもあるが、今後指を動かす腱とプレートが干渉するリスクがあるので外した方が良いとのこと。
また全身麻酔かと思うと少しブルー。
手術前に麻酔について相談して気持ち悪くなりにくいものに変えて貰った。
現在
手首の可動域は3ヶ月で70%、1年半後に約90%、3年後にはほぼ100%元に戻った。
そして折れてくっつくと骨が太くなるらしく手首が少し太くなる。
(時計のバンドで穴1個分くらい)
手首に4cmほどの手術の傷跡が残っているけど、後遺症もなく登山や日常生活には全く支障がなくなっています。
<入院手術費用について>
記載時点で3年経過していて具体的にいくらだったか忘れていますが・・・
・プレート固定の入院手術→12万円前後
・プレート撤去の入院手術→10万円前後
だったような(健康保険適用後)・・・
なお、生命保険にて、骨折治療一時金、入院一時金、入院日額
があって、最初の入院手術費用と保険金は±0でした。
sasazyさんは左利きなので、右手首骨折なんですね。
私は2020年10月に涸沢ヒュッテの外階段を景色に見惚れてよそ見しながら登っていて、踏み外し、手の突きどころが悪くて、左手首を骨折しました。それほど痛みはなく、次の日に予定通り上高地下山して、自宅に戻りました。次の日、病院に行き、その2週間後に手術となりました。その後、2021年の登山時期は避けて、2021年12月にプレート除去手術をしました。
会社を休んでの登山だったので、会社では自宅の外階段で足を踏み外したことにしました😅危ないからもう登山はしない方がいいと言われそうなのを心配したのでした。
私も全身麻酔が一番ブルーになりました。一挙に病人になった感がありますよね。調べると、部分麻酔で手術してくれる病院もあったり、天城山登山で知り合ったお兄さんに部分麻酔でプレート除去手術したという情報をもらったりと、迷いました。でも結局、全身麻酔、過ぎてしまえば大したことなかったですけどね。
私もその後も元気に登山を続けられています。
これくらいで済んでよかったと思っています。
こんにちは。
共感頂きありがとうございます。
確かに会社を休んでの登山でも周りへの話し方って考えちゃいますね。
私も、手首骨折直後にWebを検索しまくって、手術時の麻酔が全身と部分と両方あることは把握したのですが、事前に麻酔の種類を聞くわけにもいかず近くの病院の方針に従った次第です。
ただ、部分麻酔の時に覚醒しいるとしたらプレートのボルトを抜くとき痛みは無くても骨から伝わってくる振動などを想像すると・・・全身で良かったかなぁと。
お互い気をつけて楽しんで登山しましょう!
一昨年の秋、妻と西吾妻山に出かけた時に妻がsasazyさんと同じく橈骨遠位端骨折をやらかしてしまいました。
妻の場合は左手首でした。
幸いプレートで固定するまでもなく手術は必要ありませんでした。
あの時はかなり痛がっていて副木になるものを探したのですが見当たらなくて、タオルで腕を固定しただけでの下山を余儀なくされました。
その時の経験からサムスプリントの重要性を再認識し、以降の山行ではお守り代わりに携行しています。(非常に軽いので助かります)
sasazyさんも今では後遺症もなく完治されているとの由、本当に良かったですね。
貴重な体験記をありがとうございました。
こんにちは。
奥様も手首骨折されたんですね。
私も骨折後にエマージェンシーキットを充実させ登山時は常備するようになりました。
サムスプリントまでは持っていませんが、ダクトテープなどを持つようになりました。
お互いに気をつけて登山しましょう!
日記を読ませていただき、
とても参考になりました。
単独遠征中の骨折で、
よく冷静に判断ができましたね。
実は私、今年1月に転倒で右手首骨折しました。
自力で下山し、翌日に整形外科受診、
ギブス固定で治療しました。
東京に戻られてから手術されたとのことですが、
やはりプレート手術は回復が早いですね。
私は今も拘縮があって厳しい状況ですが、
ほんの少しずつですが良くなっています。
日常生活がリハビリになるのですが、
諦めず気長に頑張ろうと思います。
こんにちは。
コメントいただきありがとうございます。
冷静に判断出来たのは、朝7時に骨折したので時間に余裕があったからです。
もし昼頃や午後に骨折していたら、病院の時間とか帰りの交通のことなどを考えると相当焦っていたと思います。
早朝から登山の重要性、よく分かりました。
doremifaさんも骨折後のリハビリ中とのこと、急に回復することはないので少しずつでしょうが早く良くなるといいですね。
登山、手、骨折…で検索していましたらsazabyさんのところに。
部位は違うのですが、先々週末の天狗岳で右手人差し指を骨折し、昨日手術を受けました。固定は2ヶ月くらいらしいです。矢や凹み気味でしたが、骨折後もガンガン(笑)登られていることがとても励みになりました。
doremifaさんのように両手使えるわけでなく、利き手が不自由なので何するにも亀のようですが、これを機会に左手強化し用かと思います…。
こんにちは。
指の骨折、そして昨日手術とのことでお大事になさってください。
利き手の人差し指ですとお箸持ったり、字を書くのが大変そうですね。
右手は不自由でしょうが、転倒のリスクの小さい運動(登山も?)であればぜひ行って気分転換してくださいね。
早く回復することを祈っています。
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