八ヶ岳のソーラーパネルによる自然破壊が問題となっているらしい。
そもそも太陽光発電が急速に普及したのは、民主党政権時代に太陽光の買取価格が大幅に増え事で、太陽光発電業者はぼろ儲け。
しかしその負担は消費者の電力料金に上乗せだから、消費者にとっては余りメリットはない。
今後もその負担が増して、消費者が苦しい思いをしているだけだ。
そもそも太陽光発電は、240Wパネル1枚に対して、103.6リットルの石油が必要で、これをペイするのにそもそも何年かかるのか。
更にはソーラーパネルの反射光による近隣の被害、台風などによる自然災害の故障、台風でソーラーパネルが吹き飛ばされて二次災害が起きる事も。
これ以上ソーラーパネルを増やすのは本当に迷惑な話しだ。
以下はアルペニスト野口健さんによる産経新聞の記事転載です。
八ケ岳のいたるところにソーラーパネルが…自然を破壊してまで必要か、再生可能エネルギー
直球&曲球 野口健2017.7.27 07:30
登山や講演活動で全国を飛び回っているが、最近、ものすごく気になることがある。例えば高校時代から通い続けている八ケ岳。苔(こけ)の森から岩の稜線(りょうせん)まで実にさまざまな表情をもっている。山麓の田園風景は雄大で美しい。しかし、最近、気がつくと至る所に敷き詰められているソーラーパネル。山頂から下り、いつも通っていた牧草地もソーラーパネルで埋まっていた。山小屋のご主人は「この辺りもメガソーラーが増えましたね。もっと増えるみたいです。それに牧草地だけではなく森まで切り開いてまで建設しようとしている場所もあるんですよ」とため息をついた。
再生可能エネルギー固定価格買い取り制度(FIT)が始まった頃から専門家の間では懸念の声があがっていたが、正直いまひとつピンときていなかった。再生可能エネルギーには太陽光以外に風力、バイオマス、地熱、中小水力などがある。特に火山列島(地熱資源は世界3位)である日本において地熱発電の可能性を強く感じていたからFITにより、今まで注目されてこなかった分野が活気づけばいいとすら感じていた。
しかし、ふたを開けてみればFIT導入後稼働した設備の約9割が太陽光発電。他の発電に比べて低コストで事業化できるということなのだろうが同時に発電量(稼働率)が最も低い電源ともいわれている。驚かされたのが伊豆高原メガソーラーパーク発電計画だ。大室山近くの山腹の森林を大伐採しソーラーパネルを12万枚並べるという。敷地面積は約105ヘクタール。東京ドーム20個分である。開発予定地から目と鼻の先である海岸まで急な斜面でつながっているため土砂の流出への懸念の声が地元漁業やマリンスポーツ関係者からも上がっている。
静岡県の川勝平太知事は関係者に懸念を表明し、伊東市の小野達也市長もこの計画の白紙撤回を求めているが、建築基準法、森林法、環境基本法などをクリアしていれば行政サイドに打つ手はない。何一つ犠牲にしないエネルギーはないが、山を削り日本各地で森林伐採し、美しい景観を壊してまでメガソーラーは本当に必要なのだろうか。
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【プロフィル】野口健
のぐち・けん アルピニスト。1973年、米ボストン生まれ。亜細亜大卒。25歳で7大陸最高峰最年少登頂の世界記録を達成(当時)。エベレスト・富士山の清掃登山、地球温暖化問題、戦没者遺骨収集など、幅広いジャンルで活躍。亜細亜大客員教授。新刊は『震災が起きた後で死なないために』(PHP新書)。
http://www.sankei.com/smp/column/news/170727/clm1707270004-s1.html