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なんと牧野記念庭園内で、ササの開花に出会ったのだ。それも2種類。学芸員の方に聞くと、アズマネザサ(メダケ属)とクマザサ(ササ属)ということ。「よく刈り込んでいるので、開花したのではないか。」とのこと。アズマネザサとは、初めて聞く名前だったが、調べるとシノダケと同一とのことで納得。しかし、ササの開花は、60年に1度くらいの珍しい出来事。
実は、2018年福岡市脊振山で高さ1~2mのスズタケ(スズタケ属)の開花を初めて見た。その時に調べたこととして、
1、ササの開花は60年に1度。スズタケの開花は120年に一度らしい。
2、ササは、開花し、結実した後、枯死する。
3、ササは地下茎で繋がって無性生殖でも繁殖しているので、枯死する時は全国規模での広い範囲で一斉に枯死するらしい。
4、結実した実は落下し、ノネズミ等が食し、大量発生を引き起こしたことがある。
5、開花は珍しい現象なので、飢饉や大地震の前兆など不吉なことと言われていた。
6、開花の周期や仕組みなど不解明な面が多い。
などがわかるとともに、素人ながらも多いに興味が湧いた。
その後、私自身で大分県くじゅうなどでも確認したが、2023年5月には、長崎県雲仙岳でウンゼンザサ?(ササ属)、8月には、北海道羊蹄山で、クマイザサ?(ササ属)の開花を確認した。しかし、2016年の中部地方での報告以外、報道等で表に出ておらず、本当に全国的に同様の現象が見られるのか不思議だった。ところが、2022年に秋田県立大学の蒔田教授が秋田県での開花を報道陣に公開されていたのが最近わかった。ササの専門家である同教授の発表で、謎が解明されるのではないかと期待している。その矢先の、植物学の聖地でのクマザサの開花は、「本当に全国一斉のクマザサの開花があるのか。」「スエコザサの開花はあるのか。」などわくわくさせる植物学の大イベントではないかと思っているところである。
皆さんからもクマザサの開花の情報を教えてほしいし、報道各位にもぜひ取り上げてほしい内容である。
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