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2017年09月27日 11:13未分類全体に公開

劔岳早月尾根からの日帰りピストン

劔岳🏔2017.09.23
【早月尾根日帰りピストン】
前日入りの登り口馬場島では夜半から雨が降り続いている。

新潟を出かける時のヤマテン劔岳予報は晴れだったのだが、電波が途切れる直前の表示では曇り時々雪に表示が変わっていた。

電波が届かない不安な中での車中泊。時折、ボンネットを激しく叩く雨音と雷鳴に深まる眠りから引き戻される。

それでも、登頂開始時刻の深夜にはなんとか雨は上がってくれた。情報の入らない中、予定より30分遅れの二時半スタート。

先行者は不明。車の駐車台数からしても、何名かは入っているだろう。

お馴染みの②『#試練と憧れ 』の石碑を左手に
すぐさま急登が始まった。

松の平で一息つけるのだが、それも束の間。再び急登。サワサワ、パラパラ、暫くすると森がひと際騒がしくなってきた。心配していた雨が降り始め、杉の木を揺らし始めたのだ。
それでも、深い森林が傘となりさほど濡れることも気にならない。が、時折激しく降りその度に杉の巨木の懐に身を寄せる。

進退を決めかけながら雨宿りをしていると、後方からランプがチラチラと見えて来た。
こんな時は独りじゃないと安堵する。

「こんちわ!」巨木の陰から声をかけられ、ビックリしているのは若い山ガール!こちらもビックリした。

まさかソロでこの時間この状況で女性が登ってくるとは...。
しかも、こちらが様子見状態であることも、一向に気にすることなく完全防備の彼女は躊躇なく歩を進める。

かなり弱気になってた俺も、俄然やる気が出てきた。笑
何とも頼もしい山ガール❗️
すぐさまケツを追う。爆😂

暫くさしてさされつ。酒の話ではない。笑

時たま巡り会う時間に短い会話をしながら基本互いのペースで登ってゆく。
にしても、中々の脚
である。
おかげで③#早月小屋 までは、予定より早い六時半頃に到達。

相変わらずauは電波を拾わず、それでも小屋で情報と水を入手し、濡れネズミタンクトップスタイルから、これから迎える気候に備える。

装備に時間を要す俺を尻目に「先行ってます。また、追い抜いてくださいね💕」←注:ハート♥️はオレの思い過ごしです😜
などと、彼女は爽やかに去って行くのであった。


インナーの交換とアウター装着。行動食を流し込み、いざ後半戦❗️

ここからは、小屋泊組も加わりそれなりの賑わいになってきた。

夜は明け、雨も弱わりペースが上がる。
が、いかんせん、小屋組の団体が蓋になり、超スローペースを余儀無くされる。

天候は小雨から霧雨と濃霧に。
2400、2600と200M毎の標高看板を⑥団体さんにつっかえながらゲツラゲツラとこなす と森林限界となり、いよいよ、#岩と雪の殿堂 の入り口だ。
今は、ハイマツと岩だけの世界。そして紅葉もないモノトーンの世界。
2800Mからの岩綾帯は劔岳核心部。

ここからは滑落事故多発地点だ。
ストックを畳み、グローブを冬季用に変え、再度装備身支度、気持ちを整え挑む。

20年前この付近で雪崩に巻きこまれるかたちの滑落で五人やられている。
落ちた池ノ谷に向かって、無念を噛み締め合掌。

濃霧が闇黒城かラスボス感を否が応でも演出する。

①⑤#獅子頭 付近
④#カニのハサミ 付近

ここをこなすと、ほどなく室堂平からの登山道と合流。そちらからも、この天候の中沢山の登山者が登って来る。

緩斜面を少し行くと呆気なく山頂の祠に到達。
九時ちょっと前だった。

そう言えばすっかり雨は上がっていた。心配していた風もまるっきりない。
ただ、相変わらずガスのベールだけが劔岳を神秘的に包み込んでいる。

#劔岳
#馬場島
#早月尾根
#早月小屋
#遠い頂
#東大谷
#池ノ谷
#ガッスガス
#ガス党
#ガス爺


結局、先行した彼女とは追い付くことも、すれ違うことも無かった。
あの勢いだ。きっと、既に小窓尾根、池ノ谷方面から下山したのだろう。
逃げるように...😅。


早月小屋からは終始雪の劔岳をイメージしながら登ったが、途中何処を登攀するのかわからない箇所がいくつもあった。
両サイドを急峻な沢に挟まれた痩せ尾根で、少しでも滑ればひとたまりもない。

今とは違い、雪山は全くの別山。加えて、北アルプス北部の気象条件。

厳冬期はおろか残雪期も、限られた熟練者だけが挑戦権を与えられるのだなと感じた。
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