膝が痛いというハナシは世間でよく見聞きし、それ用のクスリやサポーターなんかも広く出回っているもの思う。だが、それはそれなりに高齢だったり太っていたりという条件が付帯したもので、40ちょいでヤセ気味の俺には無関係なハナシだと思っていたのだが・・・
山に登ることを始めて3か月程経った昨年の12月、ヒザに違和感を感じるようになったワケです。
詳細に入っていく前に、自分の身体的な背景を粗々整理しておきたいと思いますが、174�僉�65�圈∋�病や古傷等は特に無し、中高生で運動系の部活をしてたということもないが、球技大会とか体育祭なんかの運動系イベントは好きでいつもハシャいでおり、スポーツ全般（水泳除く）はなんでもやればできると思っている。
ここ7,8年はデスクワークがメインで特に運動の習慣は無いが、18歳の頃から7,8年前まではずっと肉体労働だったので、主に上半身かもしれないが、それなりに基礎筋力は備わっていると思う。
一方、ずっとタバコ吸ってるので、山登ってる時は心肺が非常にキツいｗ
で、ヒザの件ですが、昨年の9月になんとなく山でも登ってみるかと初めて思い立ち、近場の丹沢やら奥秩父やらの1000〜2000ちょいぐらいの山を月１〜２ぐらいで登っていた。
12月に山デビューから6回目の山行で奥秩父の両神山に行ってみたが、その下山中に最初の痛み（というか、この時は違和感レベル）を感じました。この日の行程は11ｋｍ程度、標高差1100ｍといったとこで、それまでに登った山の行程と比べても特に差は無いものです。
違和感を感じたのは急なツヅラ折を下山してきて傾斜が収まってきた終盤の緩やかな下り、左ヒザの裏側の腱あたりが痛いっつーか痺れるようなカンジでした。
右・左・右・左・・・と交互に足を前に出して歩くワケですが（←トーゼンだろ）、左足を後ろから前に持っていこうとする時（左足が地面から離れてヒザが曲がる時）、に前述の違和感が強く出る。
だが、この時は、「ん？なんか今日は調子悪いわ」って程度にしか気にしなかった。当然、その日のレコでもこの件には触れなかった。
そして翌１月に、ちょっと長目の16ｋｍの行程（塔ノ岳）を歩いた。
この日も下山中に同じような症状が現れ、しかも今度は違和感レベルではなく、ハッキリと痛いと感じた。
下山行程の最後は駐車場所まで林道を1.7ｋｍ歩くのだが、そこはもう完全に左ヒザを曲げられず、杖と右脚で左脚を引きずるように歩いてクルマに辿り着いた。
そして思った、「今日は寒かったから関節が固まっちったのか？」と。
なんか弱みを晒すのもイヤだったので、この時もレコではヒザの件は書かなかった。
で、「俺のヒザはヤバい」と認識するに至ったのが、次の2月の蛭ヶ岳。
この日は、登りの途中で症状が出た。（登りの途中と言っても、姫次という小ピークを越えて一旦下る箇所）
登山口から割と急登気味に４km程度登り、姫次を通過して一旦の下りに入った途端、今回は「痛い」から少し「激痛」に寄ったぐらいの痛さ（←判りにくいｗ）。
「ヤベっ、きたわ」ってカンジだった。
ここで引き返した方がいいかと考えたが、もう少し進みながら様子を見るべしと、左脚を引きずるカンジで下り傾斜を下りていった。下り区間は短く、すぐに平坦から登り返しに傾斜が変わり、その瞬間、痛みはピタリと止まった。
歩行動作で後ろから前に脚を踏み出す時、上り傾斜の場合は、低い位置にある後ろ脚のヒザを曲げずに上方向に垂直に引き上げ、その脚が身体より前に出たら前方の高い位置の地面に接地させるべくヒザを深く曲げて足先を持ち上げる。
下り傾斜の場合は、元々高い位置にある後ろ脚のヒザを曲げて足を持ち上げ地面から離し、身体より前方の低い地面に接地させる時にはヒザは伸びている。（伝わります？）
つまり、上りでは身体より前で脚を前方に振り上げるようにヒザ曲げ動作が行われ、下りでは身体より後ろで踵を後方に蹴り上げるようにヒザ曲げ動作が行われると。
俺のヒザが痛い瞬間は、後者の下り局面のヒザ曲げの時だ！完全にそう！
判ったところで痛いモンは痛いんだが、その後は蛭ヶ岳山頂まで下り傾斜はほぼ無く、そのまま山頂まで辿り着いた。
さて、小屋でカレー食ったら下るワケですが、蛭ヶ岳から姫次方面への下りは長い階段から始まります。
試すカンジで下り階段に踏み出すと、どうだ？ ん？・・・イタっ！ってさっきの状態と変わってない。
けっこーな痛さなモンで、ここで横向きになってカニ歩きを始める。
横向きだと後ろ脚の踵を後方に蹴り上げるようなヒザの曲げ方をしないで下りられるのでなんとかなる。但しとても遅いので、一歩一歩の動作を俊敏にし高速カニ歩きをしなければならない。
その後、緩やかな傾斜は左ヒザを庇いながら前向き歩行、急な傾斜はカニ歩きでクルマまで辿り着いた。
この日のレコではさすがにヒザ痛に触れないわけにもいかず、というかほぼヒザのハナシをメインで書く羽目になった。
さあ、この日を以てヒザ痛とガッチリ向き合うことを余儀なくされるようになったワケだが、
「どのような場面・動作で痛いか？」については前述の通り、かなり明確になっているので、あとは「なぜ痛いか？」ということの解明が求められる。
思いあたるフシとしては、
�（發�方
これは、正直ムチャクチャな歩き方をしてる自覚があるので間違いなく影響してると思うが、脚に気を遣いながら歩くのはツマラナイと思ってるので、歩き方の改善は本末転倒です。
気ままに好き勝手に歩いてもヒザが痛くならないようにする術を模索するとし、この要素は排除します。
��靴
登山靴を履かず安全靴で登っている（当時）ので気になる点ではあり、周囲からは「はあ？安全靴で登山？バカなの？」みたいに言われるのも確か。
でも、足首とか靴ズレとかならともかく、ヒザ裏だと直接的にはカンケー無いような気も・・・
第一、昔は草履とか履いて登ってたワケでしょ？
ってことで、この要素も優先順位低めに置く。
��身体（脚・ヒザ）機能
ここに根本的かつ不可逆的な欠陥があった場合は致命傷であり、その事実を突きつけられることは怖いが、なんとなく「鍛える」とか「慣れる」みたいな俺好みの改善策が潜んでいそうな気配もあるので、やはりこのセンを探るべきか・・・
ということを踏まえ、まずはググってみます。
ピンポイントで合致する症状の記事は見つけられなかったが、やや似てる程度の症状に触れているものはいくつかあり、ヒザの関節（骨や軟骨）起因ではなく、筋系のモンダイである可能性が高いことがなんとなく判った。
これには正直ホっとした。
勝手に大雑把にイメージすると、冒頭に書いた世間でよく聞く加齢や体形・体重の影響によるヒザ痛は関節起因で、筋系のヤツはどちらかというとアスリート等の酷使の結果みたいなカンジであり、
「いい歳なんだから・・・」とか「ほら普段から運動不足だから・・・」というハナシではなく、「がんばり過ぎちゃったんだね、気を付けないと♪」と言って貰えるヤツだ！という自慰にふけることができるのである。
たまに実家に行った時に母親が「最近ヒザが痛くて・・・」と言ってるのを見ると、うわ、ああなりたくねえ・・・と思うモンだが、それとは違うっぽいということだ。
とは言え、何もせずに治るワケでもないし、ネットの情報の走り読みでは根拠不足なので、整形外科みたいなとこにも行ってみた。
医師に前述の細かい症状、ネットから得た知識を踏まえた自分の考察を告げて診察を受けたが、こともあろうにその医師、「左ヒザの外側（内側だったかも）の軟骨が少し減ってますね、それが原因ですよ」と言い放ちやがった。
「いやちょっと待て、そんなハズは・・・」と思いながらもエコーの映像にコンマ１ｍｍ単位のゲージ付きで軟骨の厚さを見せられ、走り読みのwebブラウザの説得力を軽く凌駕してきやがった。
「これは加齢によるもので残念だけど再生はしないから、ヒザの周りに筋肉付けて守るしかないですよ」と、筋肉付けるトレーニング法をレクチャーされ、数か月続ければ改善するとのことだった。
じゃ、今日はあとリハビリ受けて帰って下さいと、リハビリ室に案内され、そこでリハビリ担当者に「このクスリを痛い場所に塗ってこの器具（低周波治療器みたいなヤツ）を時間まで当てて下さい」と言われたので、ヒザ裏の腱の辺りにクスリを塗った。
すると担当者が「えっ？そこなんですか？ヒザの表側じゃなくて？」とかなり訝しがったが、ここ（裏の腱）しか痛くないし医師にもそう言ったと告げたところ、担当者は不思議そうな顔をしたままリハビリを始め、そして10分ぐらいで終わり帰宅した。
それから、色々と振り返り、実際の痛み方、痛い場所、ネットの情報、医師の見解、軟骨の映像、リハビリ担当の不思議そうな顔・・・・
そして、いや、あの医者間違ってねえか？とほぼ確信した。
患者が医師に症状を説明する時には、表現能力その他諸々、正確に伝わり難いことがあるだろう。そして医師は、エコー等で現物（ヒザ）を目視した結果と患者の供述が一致しない場合は目視結果の方を優先する場合もあるだろう。
確かに軟骨は減り気味なのかもしれんが、今回の症状とそれは因果関係がなく、原因は他にある。リハビリ担当は医学的見識は医師より低くエコーの映像も見てないが、その分シンプルな思考で「なぜヒザの裏の腱が痛い人がこの器具でリハビリするんだ？」と不思議に思ったのであろう。
はい！ここで俺は「軟骨」とか「ヒザの周りに筋肉」とか医者の見解を、自分の認識上では全て亡きモノにしました。
同時にネットで見かけた「カラダが硬いと脚の裏の筋が痛くなる」みたいな記事を気にしだした。
正直、俺はカラダが硬い・・・
モノゴコロついた頃から、なぜだか判らんが、「筋力がある・足が速い=オトコらしくてカクイイ！／柔軟性がある＝女々しい」という偏った価値観を持って育っており、ストレッチとか体操とかをバカにしてとことんサボって生きてきた。
前屈で言うと、この当時、指の先を床上20〜30ｃｍまで下げるのがやっとだった。座って開脚はせいぜい80度ぐらいか？まあ、そんな状態なんで前述の記事はグサっと刺さったワケです。
で、他人と比較してどうなのかが気になり、会社で手当たり次第「ねえ、ちょっと前屈してみて」と回りの人間に迷惑行為を繰り返し、世間一般（ちと狭いが）と比べて自分は最もカラダが硬いヒトだと知るに到った。
更にこの当時に気づいたのが、前屈した時のヒザの裏辺りの痛さと下り傾斜でのヒザ裏の痛さが似ていること。これは間違いないなｗ
となると、今後も山でヒザ痛を繰り返すのはイヤだなので、今まで小バカにしていた柔軟体操に取り組むしかないということで、暇さえあれば前屈やら開脚やらし始めた。
そんな中で、買い物かなんかに出掛けたある駅前の雑居ビルで、ふとストレッチサロンみたいな店に出くわし、「初回お試し500円」と書いてあったので入ってみた。
店員に「最近登山始めてヒザ裏が云々・・」と伝え、お試しは15分（だったかな？）ということなので、とりあえず左脚集中でやってもらうことにした。
色々とすげー痛いことをされたが、最後に仰向けから両脚を持ち上げる動作で施術の効果を測った時、明らかに左脚が突出して柔らかくなっているのが判った。
それからそんなに日を空けず、ちと高尾山でも登ってみようと思い行ってみた。すると左ヒザは完璧に快調、で、なんと今度は僅かだが右ヒザに似たような症状がｗ
こ、これは・・・ｗ
柔軟が必要だったことは立証された、それももっとも判りやすいカタチで。
その後、前屈と開脚、大腿の伸ばしを習慣化（まあ、気ままにサボりも有り）させて、前屈ではラクに床に5本指が全て着く状態をキープしながら、ちょいちょい山に行っていますが、半年ほど経過した現在、状況は飛躍的に改善しています。
しっかり柔軟して登ればヒザ痛は出ないし、ちょっとサボり気味で登った時はちゃんと痛くなる（と言っても以前ほどの痛みは無い）。
ついでに言うと、最近は安全靴を辞めて登山靴（トレッキングシューズ？）に変えましたが、これはヒザ痛が改善された後のことで、俺のヒザ痛とは全くカンケー無かったものと思います。
歩き方の点については、確かに丁寧にゆっくり歩いた方が色々とリスク少ないなと感じる場面が多々ありますが、んなコト考えながら歩いても楽しくないので、まあ好きにしますわ。
ということで、なんかのハズミでこの日記に辿り着いて、更に奇跡的にこの長文を最後まで読むことになった小中学生に言っておく、
100ｍ何秒とか懸垂何回とかもいいが、ちゃんと柔軟体操しとかないとオトナになって泣く羽目になるぞ。
joe1さん こんばんは。
最後まで一気読みしました。
私もおんなじ症状ナんで。
高尾山程度なら大丈夫ですが、岩場や段差のある下りは必ず後半戦はカニ歩き。
とりあえず前屈と開脚、大腿の伸ばしを習慣化してみます。(^-^)ゝ゛
おお、同じ症状の人ですか！
やっぱカラダ硬めですか？
柔軟は、やり始めはどんどん柔らかくなってくカンジが面白いんですが、
ある程度までいくと代わり映えがしなくなり、続けるのがキツいっすねｗ
でも、山登り始めなかったら柔軟なんてすることなかったでしょうから、
とんでもなく硬いカラダで年取っていくことになってたんでしょうね
「yokohamanori3は柔軟をした」
「yokohamanori3の柔軟性が３上がった」
こういうRPGみたいなゲーム性も登山の面白さの一部ってことでしょうか。
お互いグニャグニャ目指してがんばっていきましょー♪
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