令和2年12月6日、大峠から黒岳と大蔵高丸の往復ハイクで大ポカがありました。パッキングしたザックを自宅に忘れてしまいました。歩き出してから、なんか変だなと思ったと同時にリュックを背負ってないことに気付き車に戻ってみたら、まさかのザック不在とは（情けないやら泣きたいやら）。ついに認知症が始まってしまったか！ハイジとペーターのザックには食料などの必要な装備があったのですが、自分が持つはずの飲用ペットボトル500mlが4本（2L）が無いとなると、ハイジとペーターの合計２Ｌで足りるかと心配でした。せめてもの償いに、ペーターのザックを背負い、自分がほとんど飲まないで行こうと歩き出しました。するとハイジが、車には毎回手足を洗うのに積んでいるポリタンがあることを思い出し、私オンジ（ヤマレコではyasuji-）が再び車へ走ることになりました。空身となったぺーターの歩みははかどり、オンジが2人に合流するまで20分ほど掛かりました。結果的には2Ｌで済んだのですが、もしポリタンが無かったら不安がぬぐえず楽しく歩けなかったかもしれません。忘れたザックには、個人装備（雨具・防寒具・ナイフ針金ライターヘッドランプなどの小物類）と共同装備（ペットボトル4本とリスクに備えた補助ロープ30m・カラビナ5・シュリンゲ5）でした。補助ロープが無かったので、バリエーションルート（白岩ノ丸の東尾根など）をとる選択枝は無くなり、進路を思案することも無くなり、頭の中がすっきりして山行を楽しむことができました。
私オンジの脳が低容量なのは自覚しているところですが、今回はいろなことを考えてワーキングメモリーを超えてしまいザックが頭から消えてしまいました。もっとシンプルに考えればいいと思うのですが、つい総合的・俯瞰的（笑）に考えてしまうことで、”木を見て森を見ず”ではなく”森を見て木を見ず”で墓穴を掘ってしまうことが多いのでしょうか？今回はザックを忘れるという形で表れてしまいました。
思い返せば、過去2回ほど大きな忘れ物をしました。高校の友人と北岳大樺沢二俣をベース（現在は幕営禁止）にバットレス登攀をした時、ガソリンコンロを忘れてしまいました。２泊３日の炊事を焚火で行うことになりました。炊事道具はメタクッカー（直径13ｃｍほどのカップ）なので大きな焚火はできません。一方で朝夕の炊事時には、谷風山風が吹くので小さな焚火では消火してしまうという、あちらを立てればこちらが立たずの状態で非常に苦労しましたが、なんとか栄養失調にならずに、無事に過ごすことができました。２つ目は、大昔ハイジと2人で５月の連休、北岳バットレス（Ｄガリーから四尾根）にてシュリンゲを忘れていました。この時は、ザックのサイドポケットの取付バンド、アイゼン・ピッケルのバンドなどを総動員して代用しました。強度的には気休めにしか過ぎないので絶対に落ちれない状況でしたが、中間支点無しを考えればぞっとするだけですが、形だけの代用でも有ると無しでは大違いで、登攀を無事に終えることができました。
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