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他にも同様の情報が欲しい方が居るかもしれないと思ったので書いてみました。
かなり個人的な内容なので、心情は極力省いて事実中心に記載します。
人工股関節は脱臼や摩耗のリスクがあり、登山は推奨されていません。(インターネット上では、登山やクライミングは行ってはいけないと記載されていることが多い。)
ただ、山が生き甲斐という方にとっては、たとえリスクがあろうと山に行けるかどうか、人工股関節でどの程度のパフォーマンスを発揮できるか、が何よりも重要と思います。
私は怪我によって止むを得ずの手術でしたが、変形性股関節症や特発性大腿骨頭壊死症に罹患している方で、人工股関節手術に踏み切れずお悩みの方も居るかと思います。
そのような方々のご参考になれば幸いです。
以下が経過です。
◇2021.2 受傷。
診断：左大腿骨頸部骨折(ステージ�検Т袷潅芭�)。
同日、骨折観血的手術(骨接合術)実施。
骨癒合の見込みは薄く、接合術は通常諦めるレベルであった。また、もし癒合しても最終的に血流が復活せずに骨頭壊死に至る可能性が非常に高かったが、若年(当時27歳)であることを考慮して駄目元で手術を実施。
入院時は、ステージ�犬任旅�接合例や再生治療に関する論文を読み漁っていた。
◇2021.5 退院。
仮骨形成後に骨が癒合するのだが、終ぞ仮骨の形成は確認できず。ただし、長期入院は筋肉量の低下のみならず、骨密度の低下も招くことから一度退院して様子見することに。
◇2021.5~6 転院して定期観察
レントゲンでは仮骨は確認できないが、荷重をかけると骨端が刺激されて癒合しやすくなるのではと考え、普通に歩行して生活。結果、わずか一ヶ月で左脚が10�舒幣綯蚕漫�
その後頸部の断裂部が完全に変形して潰れていることが確認され、骨癒合しなかったことが判明。主治医からは骨切り術を提案される※も、自骨は温存できるが受傷前と同様の生活は永劫望めないとのことで、人工股関節置換を即断。
※人工股関節は長期的に使用すると、確実に再置換が必要となる。再置換の度に感染症のリスクが増大するため、若年者には推奨されない。
手術決定から入院までの間に、弥彦山と浅草岳に登山に行った。どうせ捨てる骨なので。
尚、転院先にて右膝の前十字靭帯及び外側半月板損傷が発覚。
人工股関節置換の翌月にこちらも手術することに。
◇2021.6 人工股関節置換術(THA) 実施
人工骨頭置換術ではなく、寛骨臼も含めた全置換。
手術方法は最小侵襲手術(MIS)。進入術は仰臥位前側方進入術(ALS)。
人工股関節はストライカー社のもので、骨頭ボール径は(確か)36�弌�
術後10日前後で退院。
脱臼しないために注意すべき動きの説明はあったが、禁忌肢位は特に無し。
人工関節での登山は勧められないが、止める権利は無いので自己判断で、とのこと。
◇2021.7 右膝前十字靭帯(ACL)再建術 & 外側半月板縫合術
半月板の損傷が激しく、受傷後時間も経ってしまっているため、切除の可能性があったが、どうにか縫合で済ませていただき温存できた。
術後約一週間で退院。しばらく松葉杖生活。
◇2021.7~
ACL再建後、スポーツができるまでには8ヶ月必要で、山はそれまでの間完全にお休み。
病院でのリハビリだけでは不十分と思い、民間の接骨院にも高頻度で通っていた。
終盤は股関節ではなく膝のリハビリがメインに。
膝が十分に曲げ伸ばしできない期間が長かったため筋肉の拘縮が進んでしまっており、しゃがめるようになるまでに半年以上、正座ができるまでには一年以上要した。
◇2022.1 旅行先で膝を疲労骨折。山解禁が一ヶ月遅延。
◇2022.3末 山解禁。
角田山→番屋山→日向倉山…と少しずつ強度を上げていった。
GWには後立山連峰の縦走に行った。
左股関節は登山再開直後はたまに違和感がある程度。現在は違和感ゼロ。
関節可動域は多少狭くなったが、歩きや登攀中に可動域の変化を自覚する場面は無し。
関節周りの筋肉を温存する低侵襲の方法で手術いただいたこと、自身の筋肉量が多いことから、脱臼のリスクは非常に低いと思われる。
登山後に右膝が曲がらなくなる症状がしばらく続いたが、2022年秋頃には症状が寛解した。
現在は、受傷前と変わらず山を楽しめています。
受傷前は経験が無かったアイスクライミング等も始め、2023年のGWには以前より行きたかった八ツ峰からの黒部横断にも行けました(写真は八ツ峰の頭から撮影した朝焼け)。
ごく一部の記録しかあげていませんが、私の山行記録はyamakurumiというユーザー名で時折投稿しています。
通常の人工股関節置換者よりもはるかに大きな負荷を関節に与えているため、関節の摩耗の進行、及び再置換が必要になる時期も相当に早い可能性があります。インターネットで探す限りでは、自分より激しい負荷を与えている方は見たことがありません。より長持ちしてくれることを祈っています。
将来的な懸念は付き纏いますが、人工関節でも山は諦めなくても良いということをお伝えしたく、本日記を作成しました。
長文となりましたが、読んでくださった方、誠にありがとうございました。
が居ます。一人は現在車椅子、もう一人はスキーを楽しむ。車椅子の人も以前はスキーをやりました。 もう一人の人はスキーはやりませんが現在杖を使用。数日前に会った時、痛むので診察しょうかなと。 各自病院は違います。現在もスキーをする人は、医者選びが重要と力説。
辛い経験豊富の中、前向きに行動され心打たれました。
きっと人生観さえひっくり返るようなことだったろうと思います。
このような日記を上げていただき、ありがとうございました。
今後も大事なく楽しめることを祈っております。
できるだけ心情は排除して書いたのですが、そんな風に言っていただいてありがとうございます。
自分の中で山があまりにも大きい存在なので、最終的に山に行けなくなったら生きていけるだろうかと漠然と考えてはいました。
怪我のせいか年のせいか、山に対する感謝の気持ちは以前より強くなりました。
これからも無理のない程度に遊ばせていただこうと思います。
コメントありがとうございます。
ご友人に人工関節手術をされた方がいらっしゃるのですね。人工関節でスキーをされるなんて凄いです。
医者選びに関してのご意見については、私もその通りと思います。半年の間に3回、全て異なる病院で手術しましたが、医師のレベルに天地の差を感じました。自分で情報収集することが大切ですね。
こちらこそ、温かいお言葉ありがとうございました。
わたしのクライミングの師匠が先月、人工関節の手術を受けました。
ぜひこの日記を読んでもらって、山を諦めないでほしいな、と思います。
わたし自身も半月板損傷で手術こそ免れましたが今もハイキングから、クライミング、沢もときどき楽しんでいます。
ちなみに我々、mt-sam一味で三十三丈ノ滝、狙っていたのですが、yamakurumiさんのレコを見て、ひっくり返りました！
あのときのレコにリンクしていただいたので、恥ずかしいったらありゃしません。
ご縁があれば、いつかお会いしてみたい人のうちのひとりでした。
良い日記、ありがとうごさいます。
こんばんは。メッセージありがとうございます。
身近な方が人工関節手術を受けたばかりなのですね。
私の経験談が少しでもお役に立つことがあれば、これほど嬉しいことはありません。
お互い怪我の経験が有る者として、末永く山を楽しめると嬉しいですね。
mt-samさんが同行されてたので、三十三丈滝を狙われてたような気はしていました。笑
記録を書いていて調べたらまさかの直近の記録があって大変驚いたので、これは載せなければと思いまして笑。こちらこそ勝手にリンクしてしまってすみません。
私もハイキングも好きなので、その辺の里山ですれ違ったりしているかもしれませんね。笑
もしお会いする機会があれば、どうぞよろしくお願いいたします。
人工股関節入れて１年半たちました。
今年の夏休みは登山に行きたいなと思って誰か実行した人いないかなと検索してこちらに来ました。
とても参考になります。
ありがとうございます。
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