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藍那というところまで行きました。藍那の地籍は
神戸市北区です。
藍那駅の駅前は、何もない駅前でした。
見事なくらい何もない・・
自販機がない。あるのはガードレール（笑）、それに卒塔婆。
しかし、何か一つでも見て帰ろうと思い、八王子神社に行きました。
藍那駅の北西0.6キロのところにあります。
小規模ながらも鎮守の森となったところに、
本殿拝殿(南向き)、農村歌舞伎の舞台(東向き)。
農村歌舞伎の舞台は初めて見ました。
説明板が設置されていました。
「藍那八王子宮 農村歌舞伎舞台 明治初年建築
間口7.9メートル奥行5メートル 入母屋造茅葺」
とあります。
こういうのは文化財なのでしょうね。
しかし、保存状態が良くないというか、かなり傷んでいます。
もう長いこと修理していないようです。
美しさを感じさせるたたずまいだけに残念です。
ところで、境内の背後に土砂崩れの跡がありました。
それがために、舞台の土台の一部が流失してしまっています。
これは重大な事態です。
地形の原状回復はなかなか難しい。
建物の保存は極めてきびしい局面にあることが明らかです。
そういう状況ですので、これは、ただ古風で味わい深いと
いうにとどまらず、無常のうちに消滅に向かってゆくものが
そこはかとなく醸し出す美しさまでをもあわせ持っている、
そう感じた次第です。
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