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安達太良山(あだたらやま)

最終更新:kagurabc

火山地形と温泉を楽しむ福島の名峰


安達太良山は福島県の中央部に位置する火山群で、日本百名山に選定されています。
主なピークは鬼面山、箕輪山、鉄山、安達太良山、船明神山、薬師岳、和尚山、前ヶ岳で、約9kmにわたり南北に連なります。最高峰は標高1728mの箕輪山です。狭義には主峰の安達太良山を指し、その標高は1700mです。
山名の由来は諸説あります。一説によると、鉄を産出しており鉄溶鉱炉を指す「タタラ」を起源としたとあります。また、安達郡の山の主峰を指す「安達の太郎」から転じたという説や、安達の郡主・安達太郎を「安達太郎山明神」として祀ったことから、という言われがあります。


 "薬師岳展望台:主稜線を望む"
安達太良山は古くから知られており、いくつかの文学作品に取り上げられています。万葉集で詠まれているほか、詩人・高村光太郎の「智恵子抄」にも登場します。智恵子抄は妻との出会いから死別までを書いた愛の詩集で、安達太良山は「ほんとの空」が見られる地として語られます。薬師岳展望台は主稜線が望める場所で、「この上の空がほんとの空です」と刻まれた智恵子抄の記念碑が立ちます。

常時観測される活火山


 "安達太良山(主峰)"
安達太良山は成層火山群で、気象庁の常時観測火山の指定を受けます。山域の西側は火山の名残を見せる荒々しい地形です。安達太良山(主峰)の頂上部は溶岩で盛り上がり、その形から「乳首山」の別名があります。


 "沼ノ平"
安達太良山(主峰)の北西には直径約1.2km、深さ約150mの火口跡があります。「沼ノ平」と呼ばれ、白く荒々しい山肌は月面を彷彿とさせます。この地形は1900年(明治33年)の大爆発で生まれました。当時は硫黄精錬所が建っていましたが、爆発により跡形もなく吹き飛び、70名以上の死者を出しました。現在も付近で硫化水素ガスを噴出しており、1997年(平成9年)にはガス中毒による死亡事故が発生しています。


 "紅葉(鉄山とくろがね小屋)"
一方で、山域の東側は樹林帯が広がります。安達太良山は花の百名山であり、初夏はレンゲツツジやハクサンシャクナゲが見どころです。また紅葉の美しさも評判で、秋は最も多くの登山者を迎えます。

千年以上の歴史がある温泉


 "岳温泉"
安達太良山は温泉を湧出しており、麓にはいくつもの温泉地があります。
中でも、鉄山の直下から出る温泉は千年以上も昔から知られています。平安時代に編纂された歴史書「日本三大実録」にも記載され、かつての温泉名は「陽日(ゆい)温泉」でした。江戸時代には温泉街が整備され賑わいましたが、1824年(文政7年)、台風による鉄山の山津波で温泉街は崩壊してしまいました。以降は、場所を移して復興と焼失を繰り返し、「十文字温泉」「深堀温泉」と変遷します。現在は東の麓のあだたら高原に「岳温泉」の名で温泉地が作られています。山腹の源泉から湯が引かれており、湯樋の距離は8kmに及びます。


 "くろがね小屋:くろがね温泉"
一方で鉄山直下の湯元には、1953年(昭和28年)に「くろがね小屋」が建てられ、源泉に最も近い「くろがね温泉」が楽しめるようになりました。くろがね温泉はぬめりを感じる乳白色の酸性泉で、硫黄の湯の花が浮かびます。

溶岩ドームをよじ登り山頂へ


 "安達太良山山頂広場"
安達太良山(主峰)の山頂周辺は砂地に岩が点在します。ちょっとした広場で、休憩することができます。
一角には溶岩の岩塔が立ち、これを登れば山頂です。頂上は大岩に囲まれており狭く、小さな祠と石碑があります。眺望は良く、間近には磐梯山と猪苗代湖が見え壮観です。また蔵王、飯豊山、那須連山などの名峰も望めます。


 "山頂より:飯豊山を望む"

いで湯に立ち寄る周回コース


 "モデルコース"
3時間47分/7.7km
ロープウェイ山頂駅(88分)→安達太良山(23分)→峰の辻(26分)→くろがね小屋(22分)→勢至平分岐(47分)→烏川橋(21分)→あだたら高原スキー場


 "木道"
あだたら高原スキー場にある奥岳登山口は、よく利用される登山口です。
4月下旬から11月下旬までは「あだたら山ロープウェイ」が運行しており、乗車すれば標高1350mからのスタートです。
山頂駅から遊歩道を歩くとすぐに、薬師岳展望台です。智恵子抄の記念碑とともに目指す安達太良山を望みます。
しばらくは木道が敷かれた森の中を歩きます。初夏は白いシャクナゲが美しく咲き誇ります。


 "山頂手前の登り"
仙女平への分岐を過ぎると、草木は低くなり開けてきます。山頂部の突起を捉え、岩がごろつく道を詰めれば山頂広場です。


 "牛ノ背"
山頂から北方は「牛ノ背」の名の付く稜線です。気持ちの良い尾根歩きと、荒涼とした沼ノ平の絶景は心に残る体験です。


 "くろがね小屋"
くろがね小屋は軒先に黒い鐘が吊り下げられており、趣のある佇まいです。
日帰りでも温泉が堪能できるほか、宿泊すれば名物のカレーライスが夕食でいただけます。(※2021年3月現在、くろがね小屋の営業は2023年3月末まで、4月以降は建替工事が予定されています)


 "あだたら渓谷自然遊歩道:魚止滝"
くろがね小屋より先は樹林帯に入ります。
奥岳登山口に帰着する手前で、あだたら渓谷自然遊歩道に寄ることができます。川に沿った自然探勝路で、二階滝、魚止滝、昇竜滝などの滝が連続し風趣に富みます。

積雪期も好評の山


 "積雪期:牛ノ背"
安達太良山は、積雪期も入山者が絶えることはありません。通年営業のくろがね小屋は心強い存在であり、温泉付きの雪山登山は冬季も人気の山たらしめています。冬山入門の山として選ばれることもあり、山頂部から望むみちのくの峰々は素晴らしい光景です。
ただし、しばしば強風が吹き付けるため、本格的な装備と天候の見極めが必要です。
登山口 奥岳登山口
あだたら山ロープウェイ 山頂駅
塩沢登山口
野地温泉登山口
沼尻登山口
表登山口
横向上登山口
横向登山口
銚子ヶ滝登山口
基本情報
標高 1700m
場所 北緯37度37分15秒, 東経140度17分14秒
カシミール3D
安達太良山は磐梯朝日国立公園の南端に位置し那須火山帯に属する安達太良連峰の山です。
安達太良連峰には他に鬼面山、箕輪山、鉄山、船明神山、安達太良山、前ヶ岳、和尚山と連なっていて、登山口は表登山口、奥岳登山口、塩沢登山口、野地登山口、横向登山口、沼尻登山口、母成登山口、石筵登山口があります。

登山は安達太良スキー場のある奥岳からで、ゴンドラリフトを利用して薬師岳経由で山頂へ登り、温泉のある営業小屋で知られるくろがね小屋(通年)を経由して奥岳に下山する周遊ルートが一般的です。
母成登山口と石筵登山口には温泉がありませんが、他の登山口には温泉旅館があります。

縦走路には鉄山避難小屋(水場、トイレはありません)が連峰の中央部にあります。
山頂

山の解説 - [出典:Wikipedia]

安達太良山(あだたらやま)は福島県中部にある活火山である。日本百名山、新日本百名山、花の百名山およびうつくしま百名山に選定されている。山頂には二等三角点「大関平」1699.6m が設置されている。別名は、岳山(だけやま)、安達太郎山。

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