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更新日:2014年10月09日 訪問者数:179245
ジャンル共通 山道具・装備
ザックなどの劣化したPUコーティングの除去方法
koodoo
PUコーティングの経年劣化は避けられない
ナイロンにポリウレタン(PU)コーティングを施した素材は、
その防水性の高さからザックやテント用の素材として普及しています。
しかし残念なことにポリウレタン素材は、水と反応して分解反応、
いわゆる加水分解=劣化を起こしてしまいます。

劣化が進行すると、コーティングが白化してポロポロ剥がれてきたり、
ベタつきや酸っぱいような鼻につく臭いが発生して、
実用に耐えなくなることもあります。

水と反応するということは、空気中の湿気にも反応してしまうわけで、
湿り気を帯びたままや、通気性の悪いところで保管したものは、
そうでないものと比較して早く劣化することになります。
どんなに気を付けていても、素材の持つ劣化耐性の違いによって、
劣化が思いの他早く進行することもあり、また、
その性質上、劣化を完全に避けることは難しいと言わざるを得ません。
劣化したPUコーティングを剥がすには重曹を使う
せっかく長年愛用してきたお気に入りのザックを、他に何の問題もないのに、
PUコーティングの劣化だけで捨ててしまうのは、あまりに残念だし勿体ないですよね。

安心して下さい。高価な薬剤も使わず、簡単な方法で、
ご家庭でこの嫌なベトツキや臭いを除去することができるのです。

具体的方法はといえば、重曹を溶かした、45℃程度のぬるま湯に浸すというもの。

ポリウレタンの加水分解による有機化合物(ベトつきと臭いの元)は酸性なので、
これをアルカリ性である重曹(炭酸水素ナトリウム)で中和・除去するという原理です。
当然ながら、これはまだ劣化していないPUコーティングには影響ありません。

下準備として、ザックのベルトやアクセサリーなど、外せる部品は全て外しておきます。
重曹はホームセンターやドラッグストア、スーパーなどで入手可能ですが、
食品添加用でなくても、安価な工業用(掃除用)のものでも構いません。

除去する物の大きさにもよりますが、日帰り用の小さいザック程度ならば、
ポリ袋(バケツでも可)の中に、除去するものを浸すことができる程度の分量の
ぬるま湯(45℃ぐらい)を入れ、重曹を溶かし込みます。
テントなどの大物の場合は、お風呂の浴槽や洗濯機を使うのが良いようです。

重曹の量ですが、私の場合は、ぬるま湯8リットルに対し、重曹150グラムを使用しました。
重曹の計量には洗剤用のスプーンを使うと手っ取り早いです。
重曹溶液が出来たらザックを入れ、袋の口を結んで軽く押し洗い、
時々攪拌し翌日まで放置します。

1昼夜放置すると、劣化の状態にもよりますが、漬け水は茶色く濁り、
剥がれたコーティングのカスのようなものもたくさん浮いてくると思います。

袋(バケツ)から出し、状態をチェックします。
劣化したPUコーティングがまだ残っていたら、
タワシやブラシなどで軽く擦って、剥がせるところは全て剥がします。

隅っこの縫製部分などに細かく残っている所は、
アルコールやベンジンを染み込ませたボロ布で擦って落とすと効果的です。

最後にすすぎと脱水をし、陰干しして完了です。

もし、1回の漬け込み→すすぎ・脱水→擦りの一連の工程では
劣化部分が落ちていない場合(注:劣化していない部分は落とせません。)は、
2−3セット繰り返します。
その場合は、重曹溶液は都度入れ替えた方が良いでしょう。
除去後の撥水・防水加工
コーティングを除去することで、元々の防水性は失われますので、
パッキングで対処するか、必要であればあらたに撥水・防水加工を行います。

市販のコート剤(テント用の防水液等)を使用しても良いですが、
ヤマレコユーザーのflarymanさんから、有益な情報を頂きました。

ラッカー薄め液で、シリコンシーラントを10−20%程度に薄めたものを数回塗るというものです。
市販のシリコンコーティング液と似たものが、ずっと安上がりに出来ます。
どちらもホームセンターなどで入手可能です。

※シリコンシーラントには、変性シリコンシーラントという種類もありますが、
変性シリコンシーラントは撥水性と耐久性が劣ります。普通のシリコンシーラントを選んでください。
※溶液が濃すぎたり、重ね塗りをしすぎると、生地がベトつくことがあるので、注意してください。
2014.10.09:加筆修正
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