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記録ID: 105056
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無雪期ピークハント/縦走
妙高・戸隠・雨飾

黒姫山

2009年09月13日(日) [日帰り]
 - 拍手
GPS
05:55
距離
16.0km
登り
1,023m
下り
1,360m

コースタイム

戸隠キャンプ場バス停 09:50
古池       10:25
新道分岐     11:15-11:20
しらたま平    12:20-12:30
黒姫山      12:50-13:05
峰ノ大池     13:30
七ッ池      13:40
黒姫乗越     14:00
姫見台      14:50-14:55
黒姫高原バス停  15:45
黒姫童話館バス停 16:00
天候 晴れ
過去天気図(気象庁) 2009年09月の天気図
アクセス
利用交通機関:
電車 バス
(行き)
長野バスターミナル 08:27-(川中島バス)-09:44 戸隠キャンプ場バス停
(帰り)
黒姫童話館バス停 16:35-(長電バス)-16:52 黒姫駅
コース状況/
危険箇所等
戸隠キャンプ場から古池を経由して黒姫山に向かうルートは、コンディションさえ良ければ、普通の登山道の範疇なのかもしれません。
でもしばらく雨が続いた後だったためか、新道分岐までの間は、平坦な箇所ではぬかるみが激しく、また黒土の急坂では滑りやすい箇所が多々見られました。
それでも新道分岐より上は、急登の箇所はあるものの、まずまず問題なく歩けました。

黒姫山頂上から峰ノ大池への下りは、苔の付いた岩の中を縫って急降下する滑りやすい道で、足を取られないように要注意です。
その後、七ッ池を過ぎて黒姫乗越までの間は、道が不明瞭な上に荒れていて歩きにくく、とても一般登山道とは思えない状況でした。また逆方向に歩く場合、黒姫乗越で七ッ池へ分かれる道の入口は非常に分かりにくいはずです。

そして黒姫乗越から先は、物凄い悪路でした。もう2度と歩くことはないでしょう。
地面は湿った黒土か、苔むした岩のどちらかで、常に滑りやすく、さらに足場の悪い岩場・大きな段差・泥濘といった要素が複合的に絡んで、歩きにくいことこの上なかったです。
しかも、そんな状況が1時間くらいずっと続いて、嫌気がさすとともに、果てしなく長い道のりに感じました。

※デジカメを持ち歩くようになる以前のため、写真はありません。

感想

日曜朝1番の長野新幹線は、東京駅出発時点はもとより、途中駅からの乗車も少なく、隣り合って人が座る席が最後までほとんど出ないうちに長野駅に到着しました。
そして、1時間以上乗車する戸隠キャンプ場行きのバスで確実に着席したいため、すでに列ができ始めていた駅前のバス停では待たずに、徒歩10分ほどの所にある始発点の長野バスターミナルまで歩きます。
というのも、このバスターミナルが、長野市内のバス路線の起終点になっているほか、駐車場も隣接しているため、長野近郊からの利用者には、ここから乗る人も多いのではと思っていたのです。
ところがバスターミナルには全く人がいなくてガランとしており、完全に拍子抜けでした。戸隠キャンプ場行きのバスにも、結局発車するまでほかに誰も現れません。しかもバスが長野駅に寄っても、バス停の列は10人ほどに伸びていただけで、これならば駅前で待っていても何も問題がなかったのでした。

ただしバスが長野駅を出てから、善光寺の周囲を細い道でぐるっと回り込むようにして走っていくと、途中のバス停から乗車してくる人が相次いだのは少し意外でした。
その後は、飯縄高原や戸隠高原といった観光スポットの多いエリアを巡っていき、様々な場所で少しずつ人を降ろしていきます。やがてバスの乗客も数えるほどに減っていき、最後にほとんど人気(ひとけ)のないキャンプ場に到着しました。
私と同じ方向に歩き始める人の姿はなく、乗ってきたバスから黒姫山を目指すのは私だけのようです。ほかの人たちは、百名山の高妻山にでも向かったのでしょう。

戸隠キャンプ場から黒姫山に向かうルートは、まずは車道歩きから始まります。2車線の県道を歩く距離は結構長くて、交通量も決して少なくありません。
しかも歩道がなく、路肩が広めに取られている箇所もありますが、そうでない区間も多かったです。気持ちの良い林間の道ですが、行き交う車には要注意でした。
途中の大橋で林道経由の登山道を見送り、さらに車道を進んで、古池経由の黒姫山登山口に着くと、6〜7台の車が停められていました。

登山道は最初に僅かに登ると、その後しばらくはほとんど平坦な道が続いていきます。昨日まで降っていた長雨の影響か、ぬかるんでいる箇所が実に多く、足の置き場には常に気を遣う必要がありました。
種池への分岐点に出ると、池はそこから見えているほどの近さにあったので、少し寄っていきます。でも小さな池は一面が水草や芦などに覆われていて水面がほとんど見えず、さほど印象に残る景色ではありませんでした。
さらに進むと、今度は古池の池畔に出ました。こちらは人造のため池で、なかなかの大きさがあります。池畔の半周近くを5分ほどかけて回る間、右手にはきれいな水面が続いて、日差しを反射する様子が美しかったです。

古池を離れると、それまで平坦だった道も登りに変わります。ぬかるみ気味の土の中に、滑りやすい丸い石が点在するような状態の道は、やがて断続的に急登を交えるようになりました。登りでは少し気を付けていれば滑ることもありませんが、下りならばかなり神経を使わされそうです。
そんな急坂をいくつも登り、ようやく急登が収まってくると、四叉路となっている新道分岐に到着しました。ここで少し息を整えていきます。

新道分岐から西新道に入っても、引き続き急な傾斜が続いて、しかも登るにつれてどんどん傾斜が増していきます。特に困難な箇所は出てきませんが、展望はなく、道の様子にもあまり変化のない中での、単調な急登の連続は少々辛いところです。
尾根まで登り詰めても、傾斜こそ緩んだものの、道の左右には背の高いササが茂って、引き続き展望はありません。

ところが突然、植生が低木や草花ばかりに変わって、待望の展望が南側いっぱいに開ける場所に出ました。
彼方には飯縄山や高妻山も見えていますが、景色の主役は眼下に広がる戸隠高原です。山また山というのとはまた違って、山麓に緑の高原が広がるというのびやかな眺めも、なんとも爽快感あふれるものでした。
新道分岐からここまで休みなく歩き続けていたので、ここで適当な石に腰掛けて、少しこの景色を楽しんでいきます。なお、この一帯が「しらたま平」だったはずなのですが、風景にばかり気を取られていたためか、「しらたま平」の標識は見落としてしまったようでした。

黒姫山の最後の登りは、岩の間を縫う急登となりました。手を使ってよじ登っていく箇所も出てきますが、難しさは全くなく、また距離も短いため、頂上まではあっという間です。
頂上には4〜5人のグループが2組と、単独行の男性が2人だけ。さほど広くない頂上でも、それぞれ気持ちよく過ごせる密度の人数でした。
ここからの眺めは、先程のしらたま平と比較して東側が広がり、黒姫高原や野尻湖、そしてその先の斑尾山などが加わって、より豪華さを増しています。ただし志賀高原や火打・妙高といった方向は、雲が多くて中腹くらいまでしか見られなかったのが残念でした。

頂上から直下の分岐点まで戻った所を右折して、峰ノ大池への道に入ります。
するとその道は、苔の付いた滑りやすい大石が累積する中を縫って、急降下するような道でした。転倒すれば大きな怪我もあり得るので、足場を見定めて慎重に下るしかありません。
たまに土の地面になったと思ったら、そういう箇所はことごとく水溜りができていて、土の上にも迂闊には足を下ろすことができない、なんとも不自由な道でした。

どうにか傾斜が収まるまで下ると、目の前に峰ノ大池が現れます。静かで落ち着いた佇まいの池で、時間を気にせずに長居したいような場所でした。
峰ノ大池から少し戻るようにして、次に七ッ池にも寄って行きます。少し下って窪地に入ると、周辺にいくつかの池が点在するエリアに入りましたが、こちらは期待していたほどの、しっとりした景色ではありませんでした。
もし休憩に時間をかけるとすれば、峰ノ大池のほうが七ッ池よりも適当だと思われます。

七ッ池を後にすると、道は次第に深い森の中に入り、薄暗い中を進むようになります。
しかも道らしい道なのは最初のうちだけ。何度か強引に斜面に取り付いたりするうち、道の続きは不明瞭になり、しまいには「これが道かよ」というような所にも踏み入っていくようになります。
それで普通に歩けるならまだしも、足場が悪くて困るような箇所の通過も2度や3度ではありません。ここは一般登山道のはずなのですが、この状況ではバリエーションルートかそれ以下という印象でした。
やっとの思いで尾根ルートとの合流点(黒姫乗越)に出ても、分岐を示す標識類なども一切ありません。もし逆方向に歩くつもりで来ていたら、尾根ルートを外れる分岐が分からなかっただろうと思います。

すでに十分に辟易していた道だったのに、黒姫乗越を過ぎると悪路にさらに拍車がかかります。小泉山道(越見尾根)の下りは、足場の悪い岩場・大きな段差・泥濘の三拍子が揃って競い合うかのような中での急降下でした。
どう対処すべきかをいちいち悩まないとならない箇所も多く、しかもこれが長く続いて、次第に嫌気がさしてきてしまいます。
昨日までの雨の影響もあるでしょうが、ここはそう簡単に乾きそうな道には見えなかったので、普段から常に似たような状況にあるに違いありません。とても安全に気持ち良く下れるものではないので、この尾根は登り専用と考えるのが無難だという印象です。

悪路をさんざん下った頃、進路が右に折れて尾根を外したなと思ったら、傾斜の緩い道に変わりました。ここからしばらくはトラバース区間に入ります。
ところが、水平道だけに歩くのは楽そうだ、と思ったらそれは大間違い。こんな、地図では平坦に見える区間ですら、悪路はまだまだ続くのでした。

ササの茂る急斜面を強引に刈り開いた道は、まず路面自体が不安定で、傾いた箇所や崩れかけている箇所の通過も少なくありません。
そうでなくても湿った土がそもそも滑りやすい上、刈られたり倒れたりしたササが地面に寝ていて、その上を歩くといっそう滑りやすくなります。
そんな中を、引き続き足場の悪い岩場が、これでもかと繰り返し登場する上に、小刻みなアップダウンが際限なくたび重なるのも煩わしく、果てしなく長い道のりに感じました。

一体どれだけの数の悪場をやり過ごしたのだろう。それでも次に気が付くと、進行方向が山腹のトラバースから尾根筋へと変わっていました。そしてすぐに見晴らしの良い地点に出で、「姫見台」の標識を発見します。
いつの間にか黒姫高原が眼下に広がっていて、その先には野尻湖が大きく見えていました。ここまで来れば、すぐ先がスキー場のゲレンデで、悪路から解放されるのも間近です。

姫見台の先でスキー場のゲレンデに出ると、その後はゲレンデを絡めながらの大きなジグザグ道で下っていきます。赤土が滑るので引き続き慎重さは必要ですが、それまでより格段に歩きやすいのは確かでした。
それでも眼下の黒姫高原へは、まだ700m以上の標高差を残していて、それは低山ひとつ下るのにも匹敵する標高差です。
地道な折り返しを何度となく繰り返し、ようやくリフトが稼働していて観光客も多いエリアまでたどり着きました。コスモス園ではちょうど見頃を迎えていましたが、登山道は園内には入らないので、満開のコスモスは遠巻きに眺めて我慢です。

黒姫高原発15:26のバスには十分間に合うはずだったのに、下山路で難儀を強いられたおかげで、バス停には20分ほど遅れて到着するのがやっとでした。次のバスが来るまでには40分ほどあります。
バス停の近くには有料のコスモス園があるだけなので、バスの始発点でもある黒姫童話館まで歩いてしまうことにしました。
童話館の前には静かで落ち着いた雰囲気のスペースがあり、建物に入らなくても外のベンチに腰掛けて過ごすこともできます。日も大きく傾き、風が秋の気配を運んでやや涼しくなりかける中で、バスが出るまでの時間をのんびりと過ごしていきました。

詳細な記録のページ
http://cellist.my.coocan.jp/yama/mt2009_07_09/mt2009_07_09.html#20090913

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