芦別岳(新道コース)
- GPS
- --:--
- 距離
- 12.1km
- 登り
- 1,459m
- 下り
- 1,451m
コースタイム
- 山行
- 6:03
- 休憩
- 0:15
- 合計
- 6:18
天候 | 晴れ(時々曇り) |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2017年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
写真
感想
土曜日で好天が予想されていたせいなのか、山部自然公園太陽の里キャンプ場近くにある遭難慰霊碑の建てられている駐車場に到着した時には、すでに10台近い車が停められていました。
車から降りると、青空が広がっていて、すでに気温は真夏並みに近く、登山の準備をしているうちにもうっすらと汗をかくほど気温が上がっていました。
登山の準備を終え、登山口に設置された鎖で閉じられた鹿よけゲートを開けたあと、再び鎖で施錠してから登山道を登り始めます。心配していた腰の状況は、重〜い感じはするものの痛みはほとんどありませんでした。なんとかなりそうです。
鬱蒼とした森の中を通る登山道は、なぜか蝉も小鳥も鳴いておらず、静まりかえっていて微妙に寂しく感じられました。ゲート上に6月28日に熊が新道で目撃されたとの注意文が貼られていましたが、確かにいかにも熊が住んでいそうな雰囲気でした。
黙々と登山道を登って行くと、木に「呻吟坂 序曲」と掛かれた看板が括りつけられていました。
果たしてどれぐらいきつい急登なのだろう?と少々ビビりながら進んで行くと、早速、急登が始まりましたが、思ったほど傾斜はきつくなく、十数分ほどでいったん急登は終わってしまいました。
その後も緩やかになったり再び急坂になったりする登山道を延々と登って行きますが、やはり気温が高く、しかもほぼ無風状態だったため予想以上に汗をかいていたことから、果たして持参した飲料水で足りるだろうかと少し心配になってしまいました。
登山口から、1時間ちょっとで「見晴台」に到着です。登山道はここまで森の中を延々と通っていて視界は閉ざされたままだったのですが、ここでようやく視界が開けて木々の切れ間に山部地区の田園風景が見渡せました。
そこからさらに再び森の中を黙々と歩き続けます。
時おり、蝉の声が聞こえたり、小鳥のさえずりが聞こえていましたが、相変わらず風はなく、暑さを感じながらひたすら登って行くと「見晴台」からおよそ30分少々で「鶯谷」に到着です。
谷とはなっていましたが、別に谷ではなく、旧道のユーフレ小屋を経由する覚太郎コースと新道との合流点となっていました。
再び登り続けていると、やがて右手方向に旧道コースのある北尾根の山並みが木々の合間に見えました。そして時々そよ風が吹いてきて、その時だけは火照った体が少しだけ冷やされて、とても心地良く感じられました。
「鶯谷」からおよそ45分ほどで半面山に到着です。ここまで来ると、再び視界が開け、下界の景色が見渡せました。そこから数分歩くと登山道脇に「熊の沼」がありました。
ガイドブックには水は飲めないと記載されていましたが、確かにいかにも湿原の沼らしく、水はコーラ色をしていてとても飲めそうにはありませんでした。水中には魚の姿も見えませんでしたが、水面上をオニヤンマを始めとしていろいろな種類のトンボや蜻蛉の類の羽虫たちが飛び交っていたので、ヤゴや蜻蛉類の幼虫は生息していそうだと思いました。
さらに進んで登山道脇に建てられた旭商生遭難碑を過ぎ、すっかりと視界の開けた登山道を登って行くと、登山道脇には様々な花が咲いていて、目の保養になりました。
しかし、それにしても暑いこと。やはり風はほとんど吹いていないため、気温同様に体温もかなり上昇しているような気がしました。熱中症にはならないようにと、時々、休憩がてら飲料水で喉を潤すのですが、あまり体は冷えていないような気がしていました。
鶯谷からおよそ1時間20分で「雲峰山」に到着です。着いた当初、てっきりここが芦別岳の山頂だなと勘違いしてぬか喜びしたのですが、雲峰山山頂に立つと目の前に堂々とした山がそびえ立っていて、見た瞬間にあれこそが芦別岳の山頂だなと気づきました。
しかし、山頂へは一度下ってから登り返さなければならないようで、標高差も結構ありそうです。
おおざっぱな予測では、山頂まで約1時間くらい、そして、ここへ帰ってくるまで40分くらいでしょうか。痛めている腰のこともあり、今回はここで引き返そうか…と、一瞬、弱気になりましたが、さすがにここまで来て引き返すわけにはいきません。とにかく、行けるところまでは行ってみようと思い直し、小休憩の後、山頂へと続く登山道を下り始めます。
吹き出す汗を拭きつつ、山頂から下ってくる数人の登山者たちとすれ違いながら、ひたすら山頂を目指します。岩稜上の登山道を上り詰め、「雲峰山」からおよそ30分でようやく芦別岳の山頂に到着です。
岩峰の上にある意外と狭い山頂は、とても見晴らしが良かったのですが、以前よりは随分と慣れてきたものの、もともと高所恐怖症の自分にとっては恐怖感を感じるくらい高度感があり過ぎて、眺めを楽しむのもそこそこにして、およそ5分ほどで下山を開始しました。
登ってきた道をピストンで戻りましたが、ゴールである登山口にたどり着くまでは随分と長く感じられました。
半面山までたどり着いた時、上りの際には気が付かなかったのですが、立木に括りつけられた半面山の標識のすぐそばに釣鐘がありました。
周りに誰も居なかったので、とりあえず1回鳴らしてから下山を続行しました。
新道コースの登山は、全般的に急登はそれほど多くはないように思いましたが、山頂までの歩行距離はかなりあって、それなりの体力がないと登りきるのは難しいのではないかと思われました。ガイドブックによっては上級者向けと記されているのもうなづけます。ただし、難易度の高い箇所はありません。
登山道は山頂までほぼ1本道なので、道に迷うことはなさそうですが、他の山にはよくあるような「〇合目」の表示は一切ないので、初めて登る登山者は少し戸惑うかもしれません。少なくとも目安となる高度計かそれに代わるものは持参していた方が良いのではないかと思いました。
また、熊ノ沼を過ぎた辺りから上の登山道上では、りっぱな熊の糞を見掛けました。確認しただけで4箇所もあり、中には比較的新しそうなものもあって、やはり熊の生息密度はこれまで登ってきた山々よりも濃そうでした。旧道コースなら、さらに熊の生息数は多いだろうなと思いました。熊鈴を付けるのはもちろん、できれば熊スプレーを持参するなど、熊に対する注意も必要でしょう。
この日の下山後は、近くには温泉がなかったため、占冠村の湯の沢温泉に寄って汗を流し、すっきりしたまでは良かったのですが、なんとも運の悪いことに、高速道路に入って10分もしない内に、道東道で起きた事故による交通渋滞に巻き込まれてしまい、なんと予定よりも2時間30分も遅れて、夜になってからようやく自宅にたどり着きました。
何だかとても長い一日となってしまいました。
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