歩いて成田山へ★成田街道1（新宿→習志野）

2017年10月07日(土) [日帰り]

• GPS: 06:37
• 距離: 22.8km
• 登り: 20m
• 下り: 2m

コースタイム

日帰り

• 山行: 6:21
• 休憩: 0:16
• 合計: 6:37

9:43 スタート地点
10:30 10:30 新柴又駅付近
11:39 11:39 市川関所跡
12:35 12:45 葛飾八幡宮
13:40 13:40 西船橋駅付近
14:57 15:03 船橋大神宮
16:20 ゴール地点

天候

曇り

アクセス

利用交通機関：

電車

　
★スタート地点
JR常磐線 亀有駅徒歩20分

★ゴール地点
新京成電鉄 習志野駅徒歩7分
　　

コース状況／危険箇所等

　
成田街道の元々の由来は佐倉道で参勤交代路の役割が大きかったところ
江戸中期以降は成田山参詣を目的とした通行が多くなったことから
街道沿いには「成田道」と書かれた道標が数多く残っています。
距離的に江戸から成田まで往復で3~4泊の手軽な旅程であったので
幕末には年間200万人が参詣に訪れていたそうです。

新宿〜八幡宿までは道中奉行支配下という五街道に準ずる扱いで
八幡宿から先は勘定奉行の支配とされていました。
今回の歩きでは新勝寺の先の寺台宿をゴールとして設定しています。
河岸があった場所で船で来る人はここから参詣したということで
今も「東参道」という名前が残っています。

1日目は亀有付近にある新宿から習志野までを歩きました。
特に危険個所はないですが津田沼付近から先では
歩道がない交通量が多い場所を歩くので注意が必要です。

　　　　

写真

10/7 9:46

新宿（にいじゅく）宿場中央部に見事な枡形が残っています。

10/7 9:47

ここで水戸街道と離れます。右へ。以前はここに追分道標があったのですが現在はどこかで保管されているそうです。

10/7 9:49

旧街道らしい道筋。中川と平行して進みます。

10/7 9:56

ここを左へ。地蔵堂の先で右に曲がります。

10/7 9:57

地蔵堂の中に庚申塔型の道標。葛飾区内最古（元禄6年）のものです。

10/7 10:01

JRの貨物線の踏切を渡ります。

10/7 10:06

徳川幕府譜代の酒井家の菩提寺「崇福寺」

10/7 10:11

高砂駅近くになると賑やかな感じになるものの旧道の雰囲気は残っています。

10/7 10:18

桜並木。横には水路がありますが元は明治時代に作った農業用水路を転用したものだそうです。

10/7 10:18

さくら街道の案内。桜並木になっているのは成田街道の別名である佐倉道が由来になっているのでしょう。

10/7 10:46

やがて江戸川の堤防にぶつかります。

10/7 10:49

立派な堤防になる以前の道筋の一部は川側にあったのですが大部分は現在の堤防とほぼ同じ位置にあったようです。

10/7 10:59

堤防上を歩いて江戸川不動尊の先で旧道が現れます。

10/7 11:02

天祖神社。綺麗なトイレがあります。江戸川堤防改修以前は現在の堤防下にあったのですが移設になっています。

10/7 11:14

旧道風情が残る江戸川駅周辺。

10/7 11:14

安永年間の「伊予田の観音道道標」伊豫（与）田とはこの地域の旧名。

10/7 11:17

ここが日本橋からの元佐倉道との追分。右斜め方向からの道です。左に進みます。元佐倉道は元禄以前の主要ルートでした。

10/7 11:19

御番所町の慈恩寺道道標。「右せんじゅ岩附志おんじ道」

10/7 11:20

正面に江戸川の土手が見えます。その先に関所があったわけですが江戸時代は関所から先ほどの道標がよく見えたそうです。

10/7 11:22

野球場の先の川辺に舟渡し場がありました。迅速地図上では川幅自体は昔も今も変わらない広さです。

10/7 11:27

対岸に市川が見えます。当時、江戸川は江戸防衛のために橋は架けれられませんでした。

10/7 11:33

国道の市川橋で迂回します。

10/7 11:40

市川関所跡。場所は推定。当時は「小岩・市川関所」と呼ばれていて小岩側がメインで市川側は緊急時のみといった対応の2か所で1つの役割の関所でした。

10/7 11:43

おそらくこの場所の真下辺りが関所だったと思われます。右の階段を下りて旧道へ。

10/7 11:43

堤防を下りた先からは交通量の多い車道を進みます。

10/7 11:44

右に山崎パン創業地を見て国道14号との交差点で左へ。

10/7 11:53

片側2車線の国道を進みます。この先にある道標などの位置を考えると向かって右側が拡幅されたものと思われます。

10/7 12:02

「青面金剛道標」西、市川八丁　江戸両国三り十丁。東、八わた 16丁 中川一里。

10/7 12:11

拡幅工事の真っ最中。いずれこの辺りの風景も変わっていくのでしょう。

10/7 12:13

このように随所随所に小型の道標を目にすることができます。

10/7 12:28

本八幡駅近くでは結構な賑わいを感じます。

10/7 12:33

ここを左に曲がって葛飾八幡宮に寄り道。幕府の道中奉行管轄の区間はこの辺りぐらいまででした。

10/7 12:35

立派な参道です。

10/7 12:39

平安時代に京都の岩清水八幡宮を勧請して建立されて昔は下総国の総鎮守でした。

10/7 12:40

「千本公孫樹」根廻り10mもある巨木で江戸名所図会にも描かれています。

10/7 12:48

街道を上から眺めて。本八幡のタワマンが見えます。

10/7 12:50

「不知八幡森」中に入ったら出てこられないという話があります。

10/7 13:06

ここは木下街道との分岐点。利根川の木下河岸から行徳河岸まで結んで魚を運んだ道で江戸前で捕れる魚が人口爆発で追いつかなくなった対策で作られています。

10/7 13:14

この付近はのどかな雰囲気が残ります。旧家もチラホラ見ることが出来ました。

10/7 13:18

二子浦の池。この付近は溜池が多くて何か所かで見ることが出来ます。その様子は江戸名所図会にも描かれています。古くは海に面した場所でした。

10/7 13:33

国道が上下線で分かれている場所ですが進行方向右側が旧道です。

10/7 13:40

西船橋駅付近。国道脇の広くなった場所が旧道の痕跡。すぐ左手は崖になっていて街道は崖沿いを進んでいました。

10/7 13:51

その崖は結構なもので高低差があります。

10/7 13:54

これも旧道の痕跡ですね。

10/7 14:03

ここを左へ。

10/7 14:06

JR総武線と交差しますが跨線橋の下の地下道を利用します。

10/7 14:19

船橋宿に入ります。

10/7 14:20

西向き地蔵。

10/7 14:25

老舗の稲荷屋さん。この時間だと閉まってましたがウナギのかば焼きが有名だそうです。

10/7 14:46

明治天皇船橋行在所跡。

10/7 14:49

ビルとビルの谷間に残る旧家。

10/7 14:52

海老川。この川を跨ぐ形で船を繋いだ橋があったことから「船橋」。橋の中央に船のモニュメントがあります。

10/7 14:57

船橋大神宮。名前からわかるようにお伊勢さん系。鳥居前に道路元標が置かれています。

10/7 14:59

船橋町。ここが大正時代においての基準点だったと思われます。

10/7 15:12

振り返って。船橋の町が遠くなっていきます。この辺りから小さなアップダウンが増えてきます。

10/7 15:29

ここを左折。交差点に道標が残ります。直進は津田沼、千葉方面。

10/7 15:29

成田山道道標。これは明治のもので形が特長的です。

10/7 15:34

ここはカーブになってますが昔は直角に曲がっていました。この手前に庚申堂があります。

10/7 15:35

先ほどの明治の道標より古い時代のものです。おそらく先代のものでしょう。

10/7 15:53

歩道が狭い道をゴールまで淡々と進みます。

10/7 16:08

この辺りになるとだいぶ景色が長閑になってきます。薬円台の地名は徳川吉宗の命によって薬草園が造られたことから。この付近には「小金牧」という幕府の御料牧場もありました。

10/7 16:23

本日のゴール。習志野駅付近です。

撮影機器：

EOS M CANON

装備

個人装備

ザック(1) 手ぬぐい(3) 日焼け止め(1) 帽子(1) サングラス(1) 行動食(2) ペットボトル（500ml）(1) カメラ(1) iPhone（充電器含む）(1) 折り畳み傘(1) ザックカバー(1)

感想

yaonyaosuke2

　
五街道を終えたとき次なる目標としたのが成田街道でした。
管轄が幕府道中奉行という由緒ある道です。

予想どおり今回の区間はほとんどが町中で
風情こそは少ないですが探せば懐かしいものがあるもので
街道アンテナを張り巡らせて歩いていました。

今回重宝したのは迅速地図というものです。
明治初期のものですがスマホに表示してGPSで連動させると
まるで昔に戻った感覚で歩くことが出来る優れものです。
関西でも今昔マップを用いる手法で歩くことが出来ますが
迅速地図ほど古くないので旧道の正確さが欠けてしまいます。
関東は迅速地図があって羨ましいかぎりです。
　　
なお、
今回の街道歩きの記録は
以下のブログでもまとめてみました。
http://borabora.seesaa.net/article/456417302.html