仙丈ヶ岳
- GPS
- 04:45
- 距離
- 8.9km
- 登り
- 1,131m
- 下り
- 1,135m
コースタイム
大滝ノ頭(五合目) 07:50
小仙丈ヶ岳 08:30-08:40
仙丈ヶ岳 09:20-09:40
馬の背ヒュッテ 10:15
大平山荘 11:25
北沢峠 11:35
天候 | 終日快晴。北アルプスから南アルプスまでの広い地域がほぼ完璧に近い晴天で、展望も抜群。富士山も午後までしっかり頂上が見えていました。 |
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過去天気図(気象庁) | 2007年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
甲府駅 04:00-(山梨交通バス)-06:11 広河原 06:20-(南アルプス市営バス)-06:45 北沢峠 (帰り) 北沢峠 12:55-(南アルプス市営バス)-13:20 広河原 13:25-(山梨交通バス)-15:21 甲府駅 |
コース状況/ 危険箇所等 |
※登山行程が1日に収まっているため、1日行程として登録しましたが、前夜に甲府へ移動して前泊しているので、行程全体としては1泊2日となっています。 ●登り(北沢峠〜小仙丈ヶ岳経由〜仙丈ヶ岳) 登り始めた後でしばらく下りに変わる区間を抜けると、以降は小仙丈ヶ岳まで、比較的急な登りが続きます。ただし歩きにくさを感じる箇所はほとんどありません。 小仙丈ヶ岳を過ぎると、以降は傾斜が緩むほか、展望も良くなって、気持ちの良い尾根歩きが仙丈ヶ岳頂上まで続きました。 ●下り(仙丈ヶ岳〜馬の背ヒュッテ・大平山荘経由〜北沢峠) 山頂直下は岩屑混じりの歩きにくい道を急降下していきます。藪沢沿いを下るようになっても、ゴツゴツした岩混じりの道には不安定な箇所もあって、引き続き歩きづらいです。 さらに樹林帯での急な下りを経て、最後の最後ではしっかりとした登り返しがあったりして、少なくとも下りに使うにはあまり快適な道ではなかった、という印象でした。 ※デジカメを持ち歩くようになる以前のため、写真はありません。 ※GPS導入前なので、ルートは推測です。 |
予約できる山小屋 |
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感想
甲府で前泊し、目覚ましを夜中の2時半にセットして、起きたら真っ先に駅前の様子を探りに出てみました。
昨年の10月上旬、三連休の最終日に甲斐駒ヶ岳へ登った時は、この時間はバス停に人の姿は皆無だったのですが、さすがに8月中の土曜とあってか、すでに30人ほどがザックを並べています。
このため、3時半頃に並ぶ予定だったのを繰り上げて、ホテルへ戻って朝食とシャワーを速攻で済ませ、3時過ぎにチェックアウトしてバス停へと向かいました。
すでに勝手は分かっていたので、自分でザックを並べようとすると、係の人が現れて「最後尾はここです」と教えてくれました。すでに1台の定員ごとにグループ分けがされていて、私は3台目になるようです。
この係の人は、その後も人が現れるたびに列の整理を続け、発車時刻が近づくと乗車要領や料金などの説明と、乗り継ぎの案内などを細かく話してくれました。
結局この日のバスは4台編成で出発しています。4台目で最後の人まで座れるのかは微妙に見えていましたが、実際にどうなったのかは分かりませんでした。
6時過ぎに広河原に着くと、南アルプス市営バスへの乗り継ぎで40分待たされます。
広河原は涼しいを通り越して寒いほどで、じっとしていられないので、手際よく北沢峠行きの列にザックを置き、切符を購入した後は、その場を離れて少し歩き回ることにしました。
ところが何かの拍子にふと乗り場を見ると、南アルプス市のバスが2台やってきているではありませんか。
慌てて乗り場に戻った時、1台目のバスはすでに乗客を乗せ始めて列が前進していて、ちょうど自分がザックを置いていた前後の人達が動き始めるところでギリギリセーフ。
もっと離れた所まで散歩していたら、置いて行かれてせっかくの順番がフイになる所でした。
乗客が多いためか、ダイヤでは6:50発のバスが、私の乗った2台目までは6:20に発車してくれて、北沢峠にも6:45に到着です。
早く着けばその分行動時間を長く取れるので、これは全ての人に喜ばれるサービスだと思います(3台目以降になった人がどう処遇されたのかは不明でしたが)。
というか、乗り継ぎに40分も待たされるダイヤ設定がそもそも不自然なので、出来る体制があるのならば普段から今日のダイヤで良いのではないでしょうか。
北沢峠から登り始めると、最初からややきつめの坂が続いた後で、2195mの小ピークをそうと気付かずに通り過ぎると、しばらくは緩やかな下りに変わります。
意外なほど長く続いた下りが再び登りに変わると、そこで2合目の標識を見ました。少々汗ばんできたので、広河原で着用していたベストをここで脱いで、シャツの袖も半袖にします。
その後はほとんど緩むことのない急登となって、所々でしか展望のない樹林帯の中をひたすら登ることになりました。
5合目を過ぎても急登は変わらず、やや段差の大きな所なども混じるようになりますが、しばらくすると樹林帯を抜けて一気に展望が広がりました。
上に小仙丈ヶ岳のピークが見えてくる頃には、南側には北岳や富士山、北側では北アルプスまでが広がる大展望となって、文字通りの稜線漫歩が楽しめます。
今日は全国的に快晴のようで、北アルプスのほぼ全貌の中に、槍の穂先などもくっきりと見えているのが圧巻でした。
小仙丈ヶ岳まで登ったところで小休憩にすると、そこでは西側に中央アルプスや御嶽山なども展望に加わって、ほぼ360度のパノラマとなりました。
小仙丈ヶ岳からは、美しい小仙丈カールの上に仙丈ヶ岳の山頂が比較的近くに見えていて、残すのはもうひと頑張り程度です。
はじめ少しの間は下りを交えた緩やかな区間で、最後の登りもさほど急ではなく、快適な尾根歩きを続けて、仙丈ヶ岳の頂上に到着しました。
展望の素晴らしさは言葉にできない程で、遙か彼方までここまでクリアに見渡せる日も、そうそうないのではと思われます。
時計を見るとまだ9時台前半です。天気が抜群なことに加えて、早い時間に登り切れたことも大きいのではないでしょうか。
山頂の気温は暑くも寒くもないちょうど良い具合で、風が心地よい涼しさを与えてくれていました。
ところで、北沢峠までのバスが30分早く走ってくれたばかりか、好天に恵まれて気分良く登って来たこともあってか、なんと予定よりも2時間以上早く着いていました。この調子で下れば、帰りのバスは昼過ぎの便に間に合ってしまいそうです。
予定していた夕方の便は、バスも電車も混雑を覚悟してきていましたが、まだ昼のうちに帰り始めれば、様々な局面が楽になると期待できそうです。
せっかく遠出して来たのだから、この余裕を活かして目一杯に山を満喫するという選択肢もあって、迷いましたが、結局は空いているうちに帰れるほうを選択して、休憩後は早速下山することにしました。
山頂を後にすると、最初はかなりの急降下で、下るにつれて岩屑混じりの歩きにくい道となります。下り切った所には新しくて綺麗な仙丈小屋が建っていました。
小屋を過ぎるとハイマツやダケカンバの中の道となって、丹溪新道との分岐で尾根を離れて下っていくと、馬の背ヒュッテの前に出ます。
そこから先の登山道脇では、しばらくの間ずっとマルバダケブキの黄色い花が咲き乱れていました。見頃は過ぎていたのか変色しかかったものも多かったですが、まさに言葉通りのお花畑です。
今まで見てきたお花畑の中で一番大きな群落でしたから、これはちょっと感動的でした。
やがてお花畑を抜けて、沢沿いを下るようになると、ゴツゴツした岩混じりの道で、不安定な箇所もあって歩きづらくなります。
しかもそれがかなり長く続くので、ようやく丸太橋を渡って沢を離れて、樹林の中に入った時はホッとしました。
ところがすぐに、崩壊箇所を迂回する付け替え道があって、ここで少々余計なアップダウンを強いられるほか、急な箇所もあってやや要注意でした。
ほどなく樹林帯での急降下が始まって、一気に高度を下げていきます。
急降下を終えて道が平坦になってからも、大平山荘までは意外と遠くて、景色に変化のない鬱蒼とした森が続くので長く感じました。
さらに大平山荘の先では登りに変わって、しかも思っていたよりもしっかりと登らされます。どこまで登り返すのかとうんざりする頃、ようやくに車道に上がると、もう北沢峠は目前でした。
3000mの山から下ってきたというのに、北沢峠に着いたのはまだ午前中なのでした。しかも昼過ぎのバスには、間に合っているどころか1時間半近くも時間が余っています。
北沢峠は涼しくて居心地もまずまずだったので、ここでゆっくり過ごすことにしました。
バスの時間になっても、広河原行きのバス停前には、1台で乗り切れるかどうかといった人数が集まっていた程度です。
でも戸台口行きのバス停は賑わっていて、見ている間に臨時も1台運行されていたほど。その先での乗り継ぎなどの関係で、戸台口方面は早めに下山する人が多いのでしょうか。
広河原でのバスの乗り継ぎの時間は5分しかありません。朝の40分という乗り継ぎ時間も長すぎますが、5分では今度は短すぎて、バスが複数台出る時など、後ろのほうのバスからではとても間に合わないと思われます。この極端な時間設定、どうにかならないものでしょうか。
実際のところ、切符の購入時間がネックとなって、さほど混雑してもいないのに、全ての人が乗り継ぐまでに10分ほどかかって、広河原からの発車は5分遅れとなりました。
このため甲府から先の指定席券をすでに手配してあった人からは、間に合うのかといった心配の声も出されていた状況です。
それでも発車してしまえば途中での乗り降りも少なく、道路混雑もほとんどなかったためか、甲府駅にはむしろ定刻よりも早く着いていました。
すぐに発車するかいじ号はガラガラで、その後停車する各駅でそこそこ人が乗ってきたものの、混雑するほどのこともなく、八王子までゆったりと座っていられました。
この快適さは、やはり早く帰れたゆえだったでしょうか。
詳細な記録のページ
http://cellist.my.coocan.jp/yama/mt2007_07_09/mt2007_07_09.html#20070825
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