春の足音 乳岩峡から明神山


- GPS
- --:--
- 距離
- 8.0km
- 登り
- 896m
- 下り
- 883m
コースタイム
13:00 明神山頂上
17:00 乳岩峡登山口
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2009年03月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
●国の名勝・乳岩峡は凝灰岩が水蝕により奇岩怪石の形になったもので、鍾乳洞や回廊岩、通天洞などの名称が付けられた巨大な岩塊群を鉄バシゴで巡ることができる。 |
写真
感想
愛知県で最も登りがいのある山は、との問に答えるのが、乳岩峡(ちいわきょう)の奥に峻険な山容を見せる明神山だ。
三ツ瀬コースもあるが、それだけに上級者コースの乳岩峡コースを登る。
奥三河の他の山の頂に立つと、一際鋭い山容を見せるように巨岩が横たわり岩稜の登りが連続する。
乳岩峡からのコースは距離が長いが、変化に富む登りが楽しめる。
乳岩峡入口から登る。一枚岩のような凝灰岩が川床を形成する流れに沿って遊歩道を10分ほど行くと、ポッカリと空が開け、前方に洞穴を開けた巨大な岩塊の乳岩が望まれる。
入仙橋を渡り鉄バシゴを数回登ると、乳岩と明神山への分岐点に出る。
乳岩川につかず離れず、よく踏まれた道を行く。
瀬音が小さくなるころ、登山道は90度右折する。直進する踏跡は行き止まりなので、誘い込まれぬように要注意。木洩れ日も差し込まぬほど繁茂した雑木林の中、シダに囲まれたジグザグの登りで高度を上げていく。
小さな流れを横切り、辺りの風景には似つかわしくない巨岩が点在する樹間を行くと、再び流れに沿うようになる。
流紋岩上を流れる水は清澄だ。
すぐ流れを渡り左岸の林に入ると、テント場に適した小広場がある。流れに沿っていくと、樹間に恐竜のようにそそり立つ、高さ数10メートルの鬼岩が現れる。ここの巨岩で幾つかのパーティーがクライミングをやっている。
鬼岩を回り込み伏流になった沢を右岸へ渡ると、スギ木立の山腹に取り付く。
大きな傘岩をすぎるとジグザグの急登になり、ひと汗かくと尾根上に出る。
反対側の栃木沢を登ってきた踏跡が合流する。
狭い尾根に点在する巨岩を巻いたり越えたりと、スリリングな登降を繰り返し、ひと息つくまもなく胸突き八丁の急登がはじまる。
うっそうとした雑木林の中は展望も利かず、方向感を失って迷い込んだような不安にかられる登りが続く。再び顕著な尾根になると、傾斜が緩くなる。
15分ほど登ると三ツ瀬集落から来た登山道が合流し、「6合目・頂上まで1000メートル」と記された道標に出合う。
大下りをして、再び緩い登降を繰り返しながら高度を上げていく。
巨岩のクサリ場を登ると7合目だ。展望が閉ざされた尾根は、しばしば巨岩が立ちはだかるが、クサリを利用して乗っ越していく。
「さるとび」のキレットをすぎ、鉄バシゴで巨大な馬ノ背岩に登る。
一気に眺望が開け、前方に山頂、南西に鳳来寺山から宇連山の山稜と眼下に樹海の栃木沢と鳳来湖、東側に東栄町と遠く南アルプス方面が見えるはずがあいにく霞で見えず。
最後は右側(東面)がスッパリと切れ落ちた絶壁の岩稜を越えると、切り開かれた広場に2階建ての鋼鉄製展望台が建つ明神山頂上に出る。
山頂の一隅にトイレまで設けられ、過剰とも思えるサービスを感じるが、環境的にはいかがなものか。
西に鞍掛山、岩古谷山、大鈴山と連なる設楽山地、北に御殿山や古戸山を間近に、快晴ならば南アルプス連峰も遠望できる。下山は往路を戻る。
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