遠音別岳 〜敗退。周回ルート途上にて〜

- GPS
- 32:00
- 距離
- 20.1km
- 登り
- 1,263m
- 下り
- 1,263m
天候 | 1日目、晴れ。2日目、雪。 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2017年02月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
写真
感想
過去レコ。
遠音別岳、ずっとあこがれていた山。
この山に登るには羅臼側からと決めていた。
写真で見た、崩壊の進む爆裂火口が美しく、それが南東側に広がっているからだ。
ただ、日帰りで行くには、距離があって難しく、
緑栄橋まで除雪されるのを待つのが一般的だが、それでは時季遅く、山の残雪が怪しくなる。
ならではと、一泊でさらに距離を伸ばして、豪華な周回ルートを組もう考えたのがこの山行。
知西別岳の南東尾根を上がり、遠音別岳のピークを経由して、遠音別岳の南尾根を下る計画だ。
1日目朝、
春日町の福祉館に駐車させていただき、出発。
福祉館裏から取り付いて、長大な尾根歩きの始まり。
標高低いこともあり、パックしない雪をただただひたすら歩く。距離が長いことがこんなに苦になるとは。。。
標高上げて、カンバ帯に入ると、どっしりとした山塊が、、、わっと感極まる。遠音別岳だ。
想像していた以上に荒々しい山容、今にも崩れだしそうな斜面が、とても格好良い。
これから、その稜線を歩くと思うとワクワクがとまらなかった。
さらに標高をあげると、ラサウ山域と海別岳が見えてくる。ラサウヌプリも一度訪れたいのだが、こちらも距離があって、なかなか手が出ない。
さらに標高あげていくと、C800付近から、北東側の羅臼岳が見えてくる。知西別岳の爆裂火口の向こうに羅臼岳、これまた凄みがある。
cot.1096付近でクラスト限界となりそうだったので、
雪洞を掘る。
慣れない作業に戸惑いながらも、完成。
初雪洞泊。
暖かいと聞いてはいたが、本当に暖かかった。
ただ、水滴がすごい。
マニュアル通り、天井の凸凹を慣らす努力はしたが、
ぽたぽたぽたと良く落ちる。
寝袋はナンガの防水だけども、まあ、濡れた。
ただし、暖かかったので、普段、冬は2重にしている寝袋も一枚だけで十分だった。
夜、外は風雪ともに強まり、テントだとうるさいだろうに、雪洞の中はほんとに静か。
ぐっすりと眠れた。
2日目朝、ろうそくの燃料切れとともに起床。
暗闇の中、明かりをつけるのに手間取った。
雪洞あるあるだけど、天井がかなり下がっていた。
あと、夜間の積雪で入り口が埋まっていた。
本当に雪洞あるあるだ。。。
外に出ると、雪洞掘ったとことは、雲の境界線上。
上のほうは雲の中。
遠音別岳は諦めたのだが、知西別岳はとても近いので、ピークハント目的の軽い気持ちで行くことに。
この軽い気持ちがあやうかった。
稜線上がるとホワイトアウト。
リングワンダリング。
暴風雪のなか、同じところをウロウロ、ウロウロ。
たまたま、最初から防寒着を着こんでたから落ち着いて行動できていたけれど、本気で迷った。
決めた方向に進んでいるはずなのに、なぜか、見たことある岩が、、、どこかで逆方向に歩いているのだ。
ということを何度も何度も繰り返した。
正直、幻覚を見ているのではないかと思った。
コンパスも途中から信じられなくなり、危うかった。
復帰の決め手は、信じられなくなっていたコンパスを、間違っててもいいから一つ決めて信じることだった。
それで、信じた先に、今まで見たことのない自分の足跡があり、なんとか無事、雪洞まで戻れた。
結局、直線距離で300mくらいの範囲内をリングワンダリングで3時間、心も身体も消耗しきった。
あとは雪洞泊で濡れて重くなってしまった荷物を担ぎ、ただひたすらに来た道を戻った。
勉強になりすぎた、お腹いっぱいの山行だった。
コメント
この記録に関連する登山ルート
この場所を通る登山ルートは、まだ登録されていません。
ルートを登録する
いいねした人