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Yamareco

記録ID: 1733946
全員に公開
無雪期ピークハント/縦走
八幡平・岩手山・秋田駒

岩手山

2011年07月10日(日) [日帰り]
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GPS
--:--
距離
12.8km
登り
1,468m
下り
1,449m
天候 晴れ時々曇り
過去天気図(気象庁) 2011年07月の天気図
アクセス
利用交通機関:
自家用車

感想

2011年7月10日、岩手山に焼走りコースから登ってきました。
この日の最大の目的は次週に予定している北アルプス白馬三山縦走に向けてのトレーニングで次はコマクサ、だからあまり天気は気にしなーい…とそんな感じ。

そんな気分に応えてか、朝からお天気は今ひとつ。
雨が降っているわけではないが、どんより曇って山頂も目視できず…といった状態でした。
まぁ、山頂からの展望はこの前楽しんだし、今日は雨が降らなければいいよね。

今度の白馬岳では、ヘロヘロ隊初の「テント泊」を計画しています。
今日はそのトレーニングなので、日帰りではありますがテント装備一式と当日持ち歩く飲食物を想定して3リットルの水をデットウェイトとして持って行きます。

うんせと背負うと…うわ…重い…。
今までに経験したことのない重みが背中にのしかかります。
大丈夫か…? 一抹の不安を感じますが、まずは行ってみよう!
ということで、意気揚々と?登山口を出発します。時刻は午前6時。

焼走りコースは、最初は非常になだらかでフラットな道がダラダラ続きます。
いつもならば少しはペースを上げて歩ける場所ですが、今日は後半にバテることを警戒してかなりゆっくり目のペースで歩きます。
一人、また一人と追い抜かれますがガマンガマン。
最終的には、このペースが一番速いんだと自分に言い聞かせながら登ります。

このコースの序盤、何が辛いかって景色に変化がない事ですね。
荷物の重さと相まって、地面だけを見ながら登っていったような気がしますが、あまり記憶にありません(^^;
1時間半かけて第一噴火口跡までやってきました。ここでやっと展望が開けます。

展望台に出ると爽やかな風が吹き渡り、全身の熱を冷ましてくれます。
樹林帯の中は風もなく、ねっとりと蒸し暑かったのでこの涼風がとてもありがたい!
クーラーの風なんか比較になりませんね、この爽やかな風は。

展望台から山頂方面を見上げると…うーん、微妙な天気…(^^;
最後までもつかな?

第二噴火口を過ぎたあたりからコマクサが目立ち始めます。
岩手山名物「でかコマクサ」です。
今年も「ばやばや」と咲いています。
コマクサが咲く場所は全国にあちこちありますが、こんな風に株がでかいのはなかなかお目にかかれません。
なんでなんですかね? ここはコマクサの生育に適しているんでしょうか?

毎度思うことですが、このあたりの砂礫地帯がキツイ…。
まして今日は重い荷物を背負っています。
一歩歩くと半歩ずり落ちる…そんな感じさえします。
で、これまた毎度のことなんですが、ツートンターボ発動。
ガクッとペースが落ちた私の横をツートンがぶち抜いて行きました…。

3時間弱かかってようやく「つるはし」に着きました。
ここは上坊コースとの分岐点ですが、上坊コースはまだ行ったことがありません。
ネットで探してもほとんど山行記録とか見たことないんですよね。

つるはしからさらに1時間かけて、ようやく平笠不動避難小屋に到着。
しかし、この頃にはガスが立ちこめ、あたりの景色はまったく見えず…。
小屋のすぐ裏手にある不動岩すら殆ど見えません。

朝、登山口を出発してから早4時間。
さすがに疲れたので小屋の前の岩に腰を下ろして大きく休憩します。
足腰の疲れよりも肩がバッキバキになりました。
いくら腰ベルトがあるザックでも、重い荷物を長時間となると辛いすなぁ…。
北アルプス、大丈夫かな…。

休憩中、突然ツートンが「地震!?」と叫びました。
最初は私も、周りに居た他の登山者もキョトンとしていたのですが、その直後に本震が来ました。
本震はかなり大きく、立っていても揺れているのが分かるくらい。
避難小屋が大きく揺さぶられているのも分かります。
誰とはなく「建物から離れろ!」と声がかかり、慌てて小屋から離れました。

グラグラ、ガタガタという感じではなくユッサユッサという感じの気持ち悪い揺れでした。これはまた大きな余震があったのでは…と不安になりましたが、山の上ではどうしようもありません。とりあえずラジオを聞いてみると盛岡・八幡平は震度4とのこと。被害なども特に無いようなので、登山は続行することにしました。

結局、この地震は東日本大震災以来初の津波を伴った余震になりました。
被害が出なかったから良かったですが「山の中で大きな地震に遭ったらどうしよう」という不安を現実のモノとして突きつけられた地震となりました。

いや、それにしても「なんだか目眩がするなぁ」と思っていたのが地震である意味良かった(^^;
クラクラするほどに消耗したっていうのであれば、テント背負って北アルプスというのを考え直さなければならなかったかもしれないですしね。

休憩後、山頂を目指して出発します。
もちろん、荷物は背負ったまま。
小屋に荷物をデポして山頂まで往復する人も多いようですが、今日は訓練なので…。

お鉢に登る急坂が最後の試練…。
ザレ場なので足下も安定しないし、吹き付ける強風で右に左に煽られます。
そのたびに背中の荷物が思いっきり体を引っ張り、消耗すること甚だしい!
これはキツイ! アルプスで天候悪化したら、迷わず撤退することに決めました。
今の私の力では悪天をいなしながら山行というのは無理だということがよくわかりました。やっぱ予行演習しておいて良かった!

這うようにして山頂に到着。
しかしっ…濃いガス! なーんにも見えません!

まともに話もできないほどの強風とガス!
最悪のコンディションです。

撤収!!!

そそくさと山頂を後にして、平笠不動小屋に戻ります。
そこで昼食を摂り、下山します。

下山時も背中の荷物がグイグイと体を押してきます。
ブレーキをかける足の筋肉が悲鳴を上げます。
久しぶりに足腰にくる登山になりました。

天気はいまいちですが、標高が下がるにつれてグングン気温が上がっていきます。
汗だくになって下山しました。

今回の登山は北アルプス遠征に向けての練習の意味合いが強かったのですが、やはりまったく景色が見えないとなると、ちょっと残念なモノがあります。
しかし、重い荷物を背負って歩く、その状態で強風に煽られる…となかなかいい経験ができました。
テントを背負っての山歩きにどうやら耐えられそうという手応えも感じました。
来週の遠征本番が楽しみです☆

下山後、すぐさま温泉に入り、汗を流してスッキリ☆
ふと振り返ると…晴れとるがな…。
またこのパターンか orz

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