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Yamareco

記録ID: 1989747
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キャンプ等、その他
アジア

ラダック ヌブラ西部〜パンゴン湖

2019年08月11日(日) 〜 2019年08月20日(火)
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天候 ヒマラヤとカラコルム山脈の中間あたり。2019年8月中旬時点でのミニハイキング程度の雑感です(今現在の最新情勢については別途Google検索をご参照下さい)。
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概ね曇り時々晴れ。但し現地出発日に長雨でフライトが全便欠航し、レーに閉じ込められた。
モンスーンをヒマラヤ山脈が遮るレインシャドーエリアに位置するため、高山砂漠気候に属する。8月は雲が多いが通常晴天率は高く降雨は少ない。
過去天気図(気象庁) 2019年08月の天気図
アクセス
利用交通機関:
電車 飛行機
デリーからVistara直行便でレーまで1時間半、11000Rs程
HPから直接予約 airvistara.com
・デリー〜レーの国内線は4社就航している。全便欠航に見舞われて分かったのはAirIndiaとGoAirは代替便の案内がなく、運良くVistaraが一番しっかりしていた。
・レーは標高3500mあり、到着初日は街で安静にするか、歩いても王宮往復くらいが無難。
・ダイアモックスは1ダース140Rs位で安価に薬局で手に入った。
・陸路は2つあるが、うちスリナガルから入るルートは情勢悪化(空路での経由も今は避けた方が良い)。マナリからは例年通り入れる。
コース状況/
危険箇所等
・査証はネット申請したEビザのコンビニ印刷で問題なかった。国内線でレー空港に着くと別途Form-Cという紙を渡され、連絡先等を記入して提出する。

・現地に着いてから色々と尋ねて廻った所、レー周辺には沢山の峠越えトレッキングコースがあると知った。ストックラやマルカバレーは夏なら許可証不要で(チェックポストでは国立公園入山料100Rs払う)宿も集落でホームステイしながら数日〜数週間歩けるとのこと。因みにガスカートリッジはHANというプリムス形状のOD缶がアウトドアショップに沢山あったので、あと浄水器さえ持参して食料を買い込めば、個人テン泊でも行けそうだった。

・参考までに飛び込みでチリン〜ガンダラ〜ユルツェの2泊3日ガイド料見積を依頼したところ14000Rsだった(宿代と往復の車も含むがポーターは含まない)。高いので見送った。

・ストックカンリは2020年夏は入山禁止になるのではとの噂が出ている。他に5000m峰が幾つかあり雪が全くない年もあるが、今年8月は雪多めだった模様。

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・観光はレーを離れて1〜2泊で行く所が多く、パンゴン湖とヌブラ渓谷が王道スポットになっている。但しそれぞれ中国とパキスタン実効支配域に近いため、制限地域への立入許可証を取った上で、どちらも標高5300mの峠(車道では世界Top10に入る)を車で越えて行く。同じ日フライトで来て車をシェアした同乗者は寝たきり状態になった。

・立入許可証と車&ドライバーの手配はレーの街中の現地ツアー会社に朝イチ飛びこみ、許可証は同日夕方には発行してもらえた。8月お盆はHidden Himalayaで車シェアの残席募集が多く、今回一人旅でもMerak/Turtukが各々1泊2日5000-6000Rsで行けた。出発日が合わない等で自らシェア募集する場合は、早めに貼紙を出すほど(当然だが)集まりやすい。

・両替商はレーに沢山あり、探せば日本円レートは.65〜.7とかなり良いので、デリーでの換金は千円札1枚で十分(レー空港〜市内のタクシー代400RsあればOK)。ATMもあった。
その他周辺情報 通信事情は良くない。インド国内のSIMカードやグローバルSIMは軒並み遮断され、外国人は唯一現地のAirtel販売店で限定のpost paid SIMを購入できる。実際は行ったところ8/12-18はシステムダウン(軍事統制?)で売り物にならないと断られた。

メインバザールに幾つかネットカフェがあり、そこでは衛星回線が繋がっておりWiFi可。1時間50Rs。空港もWiFi等ないので全便欠航が決まった時は、地上職員にお願いしてスマホをテザリングして貰った。それと電力事情が厳しく、朝〜夜19時半までは街全体で頻繁に停電した。帰国便はデリーに脱出後、TGの羽田行を24000Rsで買い直した。約4万円失った。

ただそれらハードルをも忘れるほどのカシミールの荒涼とした絶景と、誰もが素朴で親切だったのが深く印象に残った。文化的には色濃いチベット仏教圏で素晴らしい寺院に驚嘆したが、西域ではバルティにも出会い、食事もまたチベット(モモ等)インド(カレー)と中央アジア(ピラフ)が多様に混ざっていて美味しかった。インド政府の直接管理下に置かれる来年以降も平和が続くことを願いたい。
ヒマラヤの西の果て、カシミールにやってきた
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ヒマラヤの西の果て、カシミールにやってきた
標高3500。王宮に喘ぎ登るとレーの街並みが広がる
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標高3500。王宮に喘ぎ登るとレーの街並みが広がる
レー旧市街にはチョルテン(仏塔)が多い
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レー旧市街にはチョルテン(仏塔)が多い
インダス河とザンスカール河の合流点
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インダス河とザンスカール河の合流点
チベット仏教が深く根付いている。アルチにて
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チベット仏教が深く根付いている。アルチにて
アルチゴンパの裏には瞑想修行の石窟があった
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アルチゴンパの裏には瞑想修行の石窟があった
Avalokiteśvara(十一面観音)の洞窟壁画。1300年頃
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Avalokiteśvara(十一面観音)の洞窟壁画。1300年頃
人知れず崩落の危機にある。インディ・ジョーンズの世界
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人知れず崩落の危機にある。インディ・ジョーンズの世界
ティクセゴンパでの朝の祈り
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ティクセゴンパでの朝の祈り
Maitreya(弥勒)未来仏。日本では戦国時代に信仰された
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Maitreya(弥勒)未来仏。日本では戦国時代に信仰された
パンゴン湖へ向かう車内にて。GPS標高5106m
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パンゴン湖へ向かう車内にて。GPS標高5106m
パンゴン湖。神秘的だった
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パンゴン湖。神秘的だった
きっと、うまくいく。ラストシーンのロケ地
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きっと、うまくいく。ラストシーンのロケ地
標高4250m。天空に広がる塩湖
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標高4250m。天空に広がる塩湖
Merakまで来た。この先は中国との国境で入れない
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Merakまで来た。この先は中国との国境で入れない
陽が当たると壮大な気分になった
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陽が当たると壮大な気分になった
鏡のように空を映すパンゴン湖
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鏡のように空を映すパンゴン湖
Merakのチベット人の家に1泊お世話になった
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Merakのチベット人の家に1泊お世話になった
翌朝。湖面はブルーのグラデーション。毎分色が変わる
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翌朝。湖面はブルーのグラデーション。毎分色が変わる
雲が流れ、切れ目から差し込む太陽の光が動いていく
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雲が流れ、切れ目から差し込む太陽の光が動いていく
水の流れる河には緑が生える
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水の流れる河には緑が生える
厳しい気候の中、人々は放牧を営んで暮らしている
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厳しい気候の中、人々は放牧を営んで暮らしている
わずかに標高を上げると、そこは不毛の砂漠でしかない
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わずかに標高を上げると、そこは不毛の砂漠でしかない
ヤクの群れが道路を横断して行った
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ヤクの群れが道路を横断して行った
標高5000m前後はサクラソウのお花畑が広がる
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標高5000m前後はサクラソウのお花畑が広がる
こんな所にこんな道をよく造ったと思う
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こんな所にこんな道をよく造ったと思う
青空が本当に青くてコントラストが眩しい
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青空が本当に青くてコントラストが眩しい
チェムレゴンパが現れた
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チェムレゴンパが現れた
ラダックには現役のゴンパが沢山ある
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ラダックには現役のゴンパが沢山ある
インド独立記念日。レーの人々は祝っていた
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インド独立記念日。レーの人々は祝っていた
メインバザールは観光地として栄えている
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メインバザールは観光地として栄えている
翌朝。ヌブラ渓谷に向かう軍用車列
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翌朝。ヌブラ渓谷に向かう軍用車列
峠の途中、ビューポイントからレー市街の方向を望む
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峠の途中、ビューポイントからレー市街の方向を望む
カルドゥン・ラ 5360m。裏山に登ってみた
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カルドゥン・ラ 5360m。裏山に登ってみた
ハイキングの途中。5450mでもう万年雪が近い
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ハイキングの途中。5450mでもう万年雪が近い
引き返し地点から振り返る。やはり呼吸は楽ではなかった
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引き返し地点から振り返る。やはり呼吸は楽ではなかった
そしてヌブラ渓谷へ下ってきた
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そしてヌブラ渓谷へ下ってきた
道路は全面舗装。戦闘時の軍事利用が想定されている
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道路は全面舗装。戦闘時の軍事利用が想定されている
高山砂漠地帯の独特な風景が広がる
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高山砂漠地帯の独特な風景が広がる
パキスタン国境が近づいてきた。この谷はフンザに通ずる
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パキスタン国境が近づいてきた。この谷はフンザに通ずる
国境手前の最後の村トゥルトゥク。ここにも観光化の波が
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国境手前の最後の村トゥルトゥク。ここにも観光化の波が
夕食はビリヤーニ。クスルもあったが売り切れ
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夕食はビリヤーニ。クスルもあったが売り切れ
白人が暮らすと聞いたが本当だった。イラン系の末裔とも
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白人が暮らすと聞いたが本当だった。イラン系の末裔とも
ヒッチハイクで出かける家族。彼らはバルティ
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ヒッチハイクで出かける家族。彼らはバルティ
雲行きが怪しくなってきた。砂漠の雨は珍しい
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雲行きが怪しくなってきた。砂漠の雨は珍しい
8月の峠越えは雪道と化した
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8月の峠越えは雪道と化した
ノーマルタイヤで車もバイクも命懸け
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ノーマルタイヤで車もバイクも命懸け
荒天で2日間閉じ込められた後、8/20にレーを脱出した
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荒天で2日間閉じ込められた後、8/20にレーを脱出した
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コメント

カレンダーで見るような世界、素晴らしい旅レコ
taksismさん、こんにちは。いつもいつも、見たことのない世界の風景、のめり込むように、一枚一枚魅入ります。現地情報は、何のことを言っているのかピントこない部分もありますが、それも含めて、世の中は知らない見たことがないものがいっぱいあるのだと。そして、それをただで見させてもらっていることに、申し訳ない気持ちにもなります。
でも、taksismさんの旅レコを、応援しています。
2019/8/30 21:07
Re: カレンダーで見るような世界、素晴らしい旅レコ
harehareyamaさん
新着記録にすら至らず沈没した駄レコに、ご訪問とコメント迄いただき恐れ入ります。出国間際に突然発表されたカシミール州自治権剥奪の報に始まり、今回ラダックの辺境を旅して得た教訓のインプットは私自身が全く整理しきれておらず、本当に只々雑感の羅列になってしまいました
来年がどんな情勢かは分かりませんが、それ抜きにして自然と文化はこれだけ素晴らしいエリアだという事が、写真1枚からでも伝われば良いかなと今は思っています。
2019/8/30 23:57
プロフィール画像
ニッ にっこり シュン エッ!? ん? フフッ げらげら むぅ べー はー しくしく カーッ ふんふん ウィンク これだっ! 車 カメラ 鉛筆 消しゴム ビール 若葉マーク 音符 ハートマーク 電球/アイデア 星 パソコン メール 電話 晴れ 曇り時々晴れ 曇り 雨 雪 温泉 木 花 山 おにぎり 汗 電車 お酒 急ぐ 富士山 ピース/チョキ パンチ happy01 angry despair sad wobbly think confident coldsweats01 coldsweats02 pout gawk lovely bleah wink happy02 bearing catface crying weep delicious smile shock up down shine flair annoy sleepy sign01 sweat01 sweat02 dash note notes spa kissmark heart01 heart02 heart03 heart04 bomb punch good rock scissors paper ear eye sun cloud rain snow thunder typhoon sprinkle wave night dog cat chick penguin fish horse pig aries taurus gemini cancer leo virgo libra scorpius sagittarius capricornus aquarius pisces heart spade diamond club pc mobilephone mail phoneto mailto faxto telephone loveletter memo xmas clover tulip apple bud maple cherryblossom id key sharp one two three four five six seven eight nine zero copyright tm r-mark dollar yen free search new ok secret danger upwardright downwardleft downwardright upwardleft signaler toilet restaurant wheelchair house building postoffice hospital bank atm hotel school fuji 24hours gasstation parking empty full smoking nosmoking run baseball golf tennis soccer ski basketball motorsports cafe bar beer fastfood boutique hairsalon karaoke movie music art drama ticket camera bag book ribbon present birthday cake wine bread riceball japanesetea bottle noodle tv cd foot shoe t-shirt rouge ring crown bell slate clock newmoon moon1 moon2 moon3 train subway bullettrain car rvcar bus ship airplane bicycle yacht

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