Kreuzspitze 2746m チロルアルプスの前衛峰

- GPS
- --:--
- 距離
- 22.5km
- 登り
- 2,394m
- 下り
- 3,418m
コースタイム
天候 | 晴れ |
---|---|
アクセス |
利用交通機関:
ケーブルカー(ロープウェイ/リフト)
下りは麓のRinnという集落から確かバスでインスブルックに戻った。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
特に危険個所はなかった。 |
写真
感想
1991年の夏、語学研修のため、ソ連末期のモスクワでひと夏を過ごした後、フランクフルトでの乗り継ぎを2週間引き延ばしてドイツ・オーストリア・ハンガリー・チェコを回った際、オーストリアで登った山の記録です。
フランクフルトを振り出しに、ハイデルベルグ、アウグスブルグ、ミュンヘンとドイツ南部の町を回りましたが、ドイツ語も分からず、ヨーロッパ史にも詳しくないので、古い史跡や美術館やらを回る旅には食傷気味で、インスブルックに来たのをいいことに、郊外の山に登りました。幸い天候にも恵まれ、楽しいハイキングになりました。
それは良かったのですが、翌日確かインスブルック市内を多少見て回って、次の目的地に向かおうとするところで、パスポートをなくしたことに気が付き、真っ青になって、列車に乗って前日の晩泊った宿がある Matreiという小さな町に戻りました。
宿に向かって歩いていると、すれ違った50代くらいの男性に、”パスポートかい"と声をかけられました。小さな町のこと、日本人のパスポートが届いている、という情報がすでにあり、アジア人が深刻な顔で歩いていたので分かったのでしょう。ドイツ語は分かりませんが、どうもGemeinde(ゲマインデ)と称する町の役場と警察を兼ねたような場所に届けられているらしいことが分かりました。そこでそのGemeindeに行ってみると、パスポートは無事に届けられていました。拾得場所は前日泊まった宿のすぐ近くだったようで、気づかぬうちに落としてしまったようでした。
ゲマインデの係員さんは、「よかったね。拾って届けてくれた人が、えーっと、地図でいうとここに住んでるんだ。わかるかな。ここまで行って、お礼だけ言ってくるようにね。」と地図を指さしました。私が分かったのですから、多分英語で話してくれたのだと思います。地図上、駅からそんなに遠くはない場所です。私も「わかりました。ありがとうございました」と言ってその場を辞し、地図で教えてもらった場所に向かいました。
その日は夕方の列車でインスブルックから次の目的地 Zell am Seeに向かう予定にしており、Matreiにいられるのはあと1時間くらいしかなかったのですが、距離も近いし、電車にも間に合いそうだと思いました。
ところがチロル地方のこと。地図上駅からすぐに見えたその方のご自宅は、駅から標高にして250m₋300mほども登った山の中腹でした。電車の時間があるので、息切れしながらとにかく走り、ようやくその男性のご自宅を探し当て、自宅前で農作業をされていたその方にお礼を言うことができました。その後来た道を駆け下って、ようやくMatrei駅で電車に乗り、インスブルックからZell am Seeに向かうことができました。
すべて自分の不注意が招いたことですが、小さな町の人々の無償の善意のおかげで旅を続けることができ、Matreiの方々にはただ感謝です。Zell am Seeは「湖のほとりの僧房」といった意味の避暑地で、そこに向かったのは、そこからオーストリアの最高峰、Grossglockner方面に向かうバスが出ているからでした。Grossglockner 周回の記録はこちらです。
https://www.yamareco.com/modules/yamareco/step1_edit.php?did=2060451
コメント
この記録に関連する登山ルート
この場所を通る登山ルートは、まだ登録されていません。
ルートを登録する
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する