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Yamareco

記録ID: 2060463
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ハイキング
ヨーロッパ

Kreuzspitze 2746m チロルアルプスの前衛峰

1991年08月08日(木) [日帰り]
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GPS
--:--
距離
22.5km
登り
2,394m
下り
3,418m

コースタイム

Kreuzspitze (十字架峰)はオーストリアのチロル地方の中心都市、インスブルックにほど近い山です。標高は2746mとそれほど高くないため夏場なら雪もなく、ロープウェーを利用して日帰りで簡単に登ることができます。大きな十字架の設置された頂上からは、近辺のアルプスの峰々(3200-3400mクラス)を眺めることができ、降りる途中では昔ながらのアルプスの牧場の雰囲気に浸ることもできます。インスブルック周辺のハイキングには手頃な山といえるでしょう。
天候 晴れ
アクセス
利用交通機関:
ケーブルカー(ロープウェイ/リフト)
インスブルック中心部からバスとロープウェー(Patscherkofelbahn)を乗り継いで、標高2214mのPatscherkofelの山頂近く、標高1950m地点まで上がった。
下りは麓のRinnという集落から確かバスでインスブルックに戻った。
コース状況/
危険箇所等
特に危険個所はなかった。
スタート地点(ロープウェーの山頂駅)から20分ほど歩いたBoscheben Hutteにて
スタート地点(ロープウェーの山頂駅)から20分ほど歩いたBoscheben Hutteにて
Boscheben Hutteでは新鮮でおいしい牛乳が飲めた。
Boscheben Hutteでは新鮮でおいしい牛乳が飲めた。
Boscheben Hutteからは、奥にKreuzspitze を望みながら一旦Meissner Hutteのある谷間に下っていく。
Boscheben Hutteからは、奥にKreuzspitze を望みながら一旦Meissner Hutteのある谷間に下っていく。
Meissner Hutteの水場。
Meissner Hutteの水場。
Kreuzspitzeへの登りからGlungezer (2677m)を望む。Kreuzspitze頂上には名前の通り大きな十字架が設置されていた。
Kreuzspitzeへの登りからGlungezer (2677m)を望む。Kreuzspitze頂上には名前の通り大きな十字架が設置されていた。
Kreutzspitzeから見るGlungezer。イン川の谷間の向こうには、2700m級のカーヴェンデル(Karwendel)山脈が見える。
Kreutzspitzeから見るGlungezer。イン川の谷間の向こうには、2700m級のカーヴェンデル(Karwendel)山脈が見える。
Glungezerとの中間点からKreuzspitzeを振り返る。
Glungezerとの中間点からKreuzspitzeを振り返る。
Glungezerから西方に、3400m級の峰々が連なるStubei Alpenを望む。
Glungezerから西方に、3400m級の峰々が連なるStubei Alpenを望む。
Glungezerから振り返るKreuzspitze(右端)とその左Rosenjoch (2796m)。後方に見えるのは3200-3400m級の Zillertaler Alpen
Glungezerから振り返るKreuzspitze(右端)とその左Rosenjoch (2796m)。後方に見えるのは3200-3400m級の Zillertaler Alpen
GlungezerからRinner Almへ下る途中から見下ろすイン川の谷間
GlungezerからRinner Almへ下る途中から見下ろすイン川の谷間
その晩はインスブルックから列車でブレンナー峠の方にしばらく行ったMatreiという小さな町の宿屋に泊まった。
その晩はインスブルックから列車でブレンナー峠の方にしばらく行ったMatreiという小さな町の宿屋に泊まった。

感想

1991年の夏、語学研修のため、ソ連末期のモスクワでひと夏を過ごした後、フランクフルトでの乗り継ぎを2週間引き延ばしてドイツ・オーストリア・ハンガリー・チェコを回った際、オーストリアで登った山の記録です。

フランクフルトを振り出しに、ハイデルベルグ、アウグスブルグ、ミュンヘンとドイツ南部の町を回りましたが、ドイツ語も分からず、ヨーロッパ史にも詳しくないので、古い史跡や美術館やらを回る旅には食傷気味で、インスブルックに来たのをいいことに、郊外の山に登りました。幸い天候にも恵まれ、楽しいハイキングになりました。

それは良かったのですが、翌日確かインスブルック市内を多少見て回って、次の目的地に向かおうとするところで、パスポートをなくしたことに気が付き、真っ青になって、列車に乗って前日の晩泊った宿がある Matreiという小さな町に戻りました。

宿に向かって歩いていると、すれ違った50代くらいの男性に、”パスポートかい"と声をかけられました。小さな町のこと、日本人のパスポートが届いている、という情報がすでにあり、アジア人が深刻な顔で歩いていたので分かったのでしょう。ドイツ語は分かりませんが、どうもGemeinde(ゲマインデ)と称する町の役場と警察を兼ねたような場所に届けられているらしいことが分かりました。そこでそのGemeindeに行ってみると、パスポートは無事に届けられていました。拾得場所は前日泊まった宿のすぐ近くだったようで、気づかぬうちに落としてしまったようでした。

ゲマインデの係員さんは、「よかったね。拾って届けてくれた人が、えーっと、地図でいうとここに住んでるんだ。わかるかな。ここまで行って、お礼だけ言ってくるようにね。」と地図を指さしました。私が分かったのですから、多分英語で話してくれたのだと思います。地図上、駅からそんなに遠くはない場所です。私も「わかりました。ありがとうございました」と言ってその場を辞し、地図で教えてもらった場所に向かいました。

その日は夕方の列車でインスブルックから次の目的地 Zell am Seeに向かう予定にしており、Matreiにいられるのはあと1時間くらいしかなかったのですが、距離も近いし、電車にも間に合いそうだと思いました。

ところがチロル地方のこと。地図上駅からすぐに見えたその方のご自宅は、駅から標高にして250m₋300mほども登った山の中腹でした。電車の時間があるので、息切れしながらとにかく走り、ようやくその男性のご自宅を探し当て、自宅前で農作業をされていたその方にお礼を言うことができました。その後来た道を駆け下って、ようやくMatrei駅で電車に乗り、インスブルックからZell am Seeに向かうことができました。

すべて自分の不注意が招いたことですが、小さな町の人々の無償の善意のおかげで旅を続けることができ、Matreiの方々にはただ感謝です。Zell am Seeは「湖のほとりの僧房」といった意味の避暑地で、そこに向かったのは、そこからオーストリアの最高峰、Grossglockner方面に向かうバスが出ているからでした。Grossglockner 周回の記録はこちらです。
https://www.yamareco.com/modules/yamareco/step1_edit.php?did=2060451


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