權ノ神岳(中途撤退)
- GPS
- --:--
- 距離
- 11.4km
- 登り
- 1,018m
- 下り
- 1,018m
コースタイム
- 山行
- 5:50
- 休憩
- 0:00
- 合計
- 5:50
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2019年10月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
写真
感想
朝起きたら快晴である。用事は無い。山にでも行くかと独りつぶやくと、即、「行って来たら」と有りがたい神さんの声。う〜ん、これは「亭主元気で留守がいい」の典型だな。まあ、いいでしょう。急ぎ、計画書を作って冷蔵庫にマジック止め。出かけようとすると、神さんが御握りを渡してくれて、ちょっと感激。今日も絶対安全にと気を引き締め出発。
高柳川沿いに遡り、高柳川を渡って林道を進む。登山口が見えて来たと思ったら、ガシャと音がして轍に突っ込んでしまった。四駆なので力任せに進むが急に、ガ、ガ、ガと異音発生。枯れ枝でも挟んだか思う間もなく駐車場に着いた。車のメーターやタイヤ、車の下を覗いてみても異常なし。異音の原因は分からないが登山を止めて戻る手は無い。しかし、念のため13時を撤退の刻限とする。
登山道は舗装された林道を進む。林道は主として自動車の通る道だから急坂は無いがクネクネと長い。真っ白なススキの穂。ススキどころかセイタカアワダチソウまで生えている。こんなところまで外来種が侵入しているのだ。しばらく登ると左手前方に穏やかな山体の宝蔵山が見てくる。空は青空。いい気分。それも長くは続かず、歩くのが嫌になる頃、林道終点に着く。ちょいと上ると尾根に出て登山道となる。ここからもだらだらと登山道は続く。
橋立で一休み。ここは木立が邪魔して見晴らしは良くない。橋立は宝蔵山・權ノ神岳・粟ヶ岳への要衝の地である。權ノ神というのは昔の偉い官職名だと聞く。辞書で調べてみると「令で定める仮に任ずる官」とある。標高は粟ヶ岳の方が高く、三頭山(みつむりやま)とも呼ばれていて、風格もある。こちらを長官とすれば、權ノ神岳は仮の長官ということに納得がいく。登山者は圧倒的に粟ヶ岳の方が多いし、まあ、そんなところであろう。
橋立からの道も広く、良く整備されていて歩きやすい。峰を渡る風が火照った体に心地よい。秋の柔らかな風に吹かれ半そでシャツ一枚で歩く。少しばかり平坦な道を行き少し登って下る。大した距離では無いが、帰りはここを登るのか、と思うと気が重い。それでも進むのは山登りの悲しき習性である。ある人は、これをもって登山家はマゾだという。いずれスポーツというものは肉体的に追い込んでいくものが多い。当たらずとも遠からずである。
今日は、誰にも会うことは無いかもなんて思いながら歩いていると、粟ヶ岳から回って来たという男性とすれ違う。私は、權ノ神岳まで届くかどうかも怪しくなっているのに、見た目高齢のお方だが、開いた口が塞がらないほど早い。この他に夫婦連れと思われるペアと、高齢と思われる男性とすれ違う。この時期この辺りは静かなものである。道の左側は崖になっていて、山頂に向けてカール状地形になっている。雑木が雪の下になる積雪期にはアルプニストの気分が味わえるところで、私の好きなルートである。
權ノ神岳山頂が目前に迫って来た。あと30分足らずで山頂往復可能と見る。登行打ち切り予定の13時にはギリギリであろう。しかし、登れば登ったで、あの山この山ときりが無い。飯豊連峰や磐梯山等の山岳展望を目にすればなおさらだ。行くべきか行かざるべきか。あ〜あ、ハムレットの心境とはこういう気持ちなんだろうなあ。って、飛躍し過ぎだ。山頂に行きたい気持ちはある。しかし、車の不調も気になり潔く撤退とする。ここからでも眼下に越後平野。その端に弥彦・角田の連なり。その後方には大きな佐渡ヶ島が浮かぶ。北に宝蔵山から白山。南には七頭・一本岳・三ツ頭の名もある粟ヶ岳等々。その側方には川内山塊の山々が連なる。いい山なのである
降りると決まれば話は早い。エネルギー補給で小休憩しただけで、後は一気に下りる。心配した車は、エンジンをかけると、やっぱり異音を発した。メーター等には異常は無い。車の下を覗き込んでも異常無し。異音はするが舗装道路に出ると異音は少し弱まった。異音は動きだしが一番大きい。最初に出てきた修理工場に入ると、おじさんが出てきて、見てくれたが、音はするが「良くあることだ」「走っていても問題ない」で終わり。たしかに異音も小さくなって、普通に問題なく走れた。
問題なく走れたのはいいが異音は消えず、近所の工場に持ち込むと「車両下部に砂利が混入していた」ことが原因だった。エンジンを回すとその振動で砂利も振動し異音が生じたのである。たしかにエンジン始動の時に一番音が大きく、ロー、セコ、サードと進むにつれて音が小さくなっていた。砂利は登山口手前の林道で轍を外した時に入ったのであろう。終わって見れば「幽霊の正体見たり枯れ尾花」である。やれやれ。
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