燧ヶ岳(御池から)❆熊沢田代で撤退☃


- GPS
- 03:08
- 距離
- 5.8km
- 登り
- 525m
- 下り
- 531m
コースタイム
天候 | 雨(広沢田代手前、1700m付近から雪に変わった) |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2019年11月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
御池登山口から広沢田代までかなりの急登。スライドした方の情報ですが、広沢田代手前の笹藪でザワザワ音がしてクマの気配があったとか。熊鈴忘れずに!! |
その他周辺情報 | 〇銀山平から御池に抜ける352号は、奥只見湖沿いに走り、この時期、最高の紅葉でした。銀山平の宿が主催する平ヶ岳短縮ルートのプリンスロードへの送迎は、今シーズン終了のようですが、往復11時間の鷹巣ルートの平ヶ岳登山口には沢山の車が。 〇燧ヶ岳下山後の日帰り温泉は桧枝岐の「燧の湯」が良かったです。硫黄泉・源泉かけ流しの熱めの湯が最高でした。 http://www.oze-info.jp/spa/ 〇銀山平の「白銀の湯」もお勧め。露天風呂から眺める中の岳・魚沼駒ヶ岳が絶景。 https://www.iine-uonuma.jp/stay/higaeri_onsen/spa_shirogane.html |
写真
感想
てんくらの予報は「B」。しかし、連チャンの車中泊で目が覚めると雨。風も強く、どうしようか迷っていると、「大阪から来た友達だけ既に向かったが、自分はこの天気なので下で待つことにした。」という方と情報交換。雨も弱まったので何とか気を取り戻して予定より1時間遅れで7時にスタート。
ところが、小雨から雪に変わり、熊沢田代の木道は真っ白。先行者は一人いるハズだが、誰にも会うことも無く、ツルツルで山頂まで登ったとしても、このまま降り続ければ下りが大変なことになるのではと不安がよぎる。先行者は大丈夫か?この時期だからと持って来たチェーンスパイクを車に置いて来てしまったことが悔やまれる。
まして、昨夜の遭難騒ぎ(※)のこともあり、自分が迷惑を掛ける事態になったらシャレにならない。昨日の魚沼駒ヶ岳の充実感もあり決断は早かった。「止めよう!」。まさかの撤退でも、また来れる楽しみが増えたと気持ちを切り替えると、雪化粧の湿原は静かで凛とした心地良い空間に感じられた。8時50分下山開始。
広沢田代を過ぎて間もなく男性が降りてきて追い越される。「大阪の方ですね?」と尋ねると違う人。間もなく山頂の男性が上に一人いるとのこと。この人と撤退前にスライドしていれば山頂だったかな(笑) 複雑な思いが湧きつつも、東北最高峰の晩秋の紅葉と初冬の雪景色を同時に体感できて”満足!満足!”また来年来れるぞ!!
P.S. 桧枝岐の新蕎麦も魅力でしたが、青森県黒石市ならぬ塩原温泉の「つゆやきそば」とやら食してみようと塩原温泉経由で。元祖という食堂にたどり着くと想像を絶する長蛇の列。帰宅時間を考えると素通りしてしまいました。遠回りしたあげく目的達成ならず。最短コースで帰れば良かったな〜(´;ω;`)。今日二度目の判断ミス??
【「関係ない」遭難騒ぎについて】
前日(11/3)、魚沼駒ヶ岳下山後、御池駐車場に5時過ぎに到着。既に辺りは暗くなってました。車中泊の準備をしていると、ヘッデンの40代位の男性が下山してきた。朝6時に出発して午後6時前?そんなにコースタイム長かった?また間もなくすると30歳前後の男女ペアが。聞くと中国人で9時に出発したという。こちらも掛かりすぎ?
もう寝ようかと午後8時過ぎに寝袋に入った時でした。窓ガラスをたたく人が。よく見ると先ほどの中国人ペア。この冷え込みの中、2時間も駐車場にいたらしく二人はブルブル震えていた。車の中に入れて話を聞くと、てっきり二人は燧ヶ岳往復と思っていたが、実は4人で裏燧林道を尾瀬ヶ原へ9時に出発、別の男女二人(中国人らしい)は燧ヶ岳を登って御池に戻ると言って13時頃に別れたとか。まだ山の中にいる人の車が駐車場にあり、その二人は鍵も無いので車に入れずパニックになっていた。無謀な行動と思ったが、これは遭難だと考えるしかなかった。
先ずは、二人の寝場所と通報。御池は携帯がつながらす下界へ車を走らす。最初に駆け込んだ宿。耳を疑った。午後9時を回っていたが事情を話すと、「遅いから泊められない」。緊急時だからとお願いしても、「うちは関係ない」と。警察への通報も、「関係ない」、携帯はつながるかな?といえば、「フォーマならつながる」。ドコモは大丈夫ですか?「だからフォーマならつながるって!!」開いた口が塞がらないとは、まさにこうゆうことか(怒)
諦めて、いや呆れて桧枝岐温泉かぎや旅館さんに駆け込む。再び事情を話し、宿泊は快諾。中国人の二人もほっとした様子。遭難の対応について、宿の若旦那が色々してくれている時だった。急転直下、行方不明の二人と携帯がつながった。今期の事業を終了した尾瀬沼のビジターセンターにいるとのこと。経過はは不明だが、無事で良かった。これで一安心。若旦那の対応に心から感謝!! 再び、御池の駐車場に戻って寝袋に入ったのは午後11時を回っていました。
翌、11/4朝、出発前に御池ロッジ脇の公衆トイレに。いきなりショートメールの着信音が鳴る。そこだけ電波を受信できたのだ。昨夜、今朝、若旦那からのメッセージが入っていた。4人は福島県内の医療機関の研修生らしく、医療機関の方が旅館に二人を迎えに来て、一緒に御池に向うこと、ビジターセンターで保護された二人は、朝食も提供され、午前8時に環境庁の方が沼山峠から御池まで送ってくれることになったとのこと。そして、私の安全登山を祈念するメッセージまで添えられていた。
今回の一件で考えさせられたこと。昨日の魚沼駒ヶ岳と今日の燧ヶ岳、まさに季節の分かれ目。10/28、地元の鳥海山で初冠雪、11/5、月山、大朝日岳が初冠雪で去年より4日、平年より14日遅い観測。山の雪は年々、遅くなっている。地球温暖化などで気象条件が狂ってきており、この時期行ける山、行けない山の基準も変わってきているのでは。例の4人もそうかもしれないが、燧ヶ岳の下山中、前述の方以外にあの雪の中、素足を出したトレラン姿の男女とスライド。さすが、それじゃ危ないよと言ってしまったが、おそらく頂上まで行ったのだろう。
確かに帰宅後、写真を見るだけでは、大した雪でもないように見える。行けたかも知れない。でも遭難騒ぎでいつもの自分と違い極めて慎重になってしまったことは否めないが、「撤退」も大事なことだと、そう思う。お陰様で良い経験ができた。こんな時、皆さん無理は禁物ですよ!! 研修生の皆さん、無事で何よりです。そして、かぎや旅館の若旦那、ありがとうございました。リベンジの燧ヶ岳では、かぎや旅館にお邪魔しよう。「関係ない」おじさん、今度、登山者か困っているときは関係してくださいね(笑)
桧枝岐のかぎや旅館 http://www.kagiya-ryokan.com/
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