記録ID: 2144868
全員に公開
雪山ハイキング
栗駒・早池峰
早池峰山 真冬のブリザード 無念の撤退
2019年12月14日(土) 〜
2019年12月15日(日)
- GPS
- 10:12
- 距離
- 19.9km
- 登り
- 1,180m
- 下り
- 1,194m
コースタイム
天候 | 14日 晴れ後雪 15日 雪後曇り 爆風 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2019年12月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
駐車場の入口に登山届けボックスあり。下山報告も書き込む用紙でしたので、書き込む方はお忘れなく。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
峰南荘の先からは冬期閉鎖のため歩きになります。 14日の時点ではうすゆき山荘まで道路に雪はなし。15日には夜に降った雪が15センチ程積もりました。 小田越付近は風によって雪は吹き飛ばされてアスファルトが見えていました。 小田越〜御門口 ワカン使用。それほど雪は深くなく、さらさらの新雪だったのでラッセルもそれ程でもありませんでした。まだ夏道は判別出来ます。 御門口〜1620m地点 御門口を過ぎると森林限界になり、風が容赦なく吹き付けてきます。足元は岩と雪のミックス。凍ってる所も増えてくるのでアイゼンとピッケルは必要。夏道を外れるとハイマツ帯などで踏み抜きがひどいので夏道が無難。鉄杭とロープを見つけられれば夏道沿いに進めます。雪で隠れた浮石や岩の隙間の踏み抜きなど注意。 今回は1620m地点で爆風のため撤退。気温はマイナス12度、風速20m程。 うすゆき山荘は、なんと無料開放されている素晴らしい小屋です。ストーブが利用出来ますが、ストックされてる灯油は限りがあるので使う分は荷揚げしましょう。 今回4リットルを荷揚げして、弱火で12時間程持ちました。 トイレはうすゆき山荘と小田越登山口の管理棟のトイレが使用出来ます。 水場はうすゆき山荘から河原坊方面に3分程進むと道路脇に沢が流れてます。凍ってなければ汲めます。 |
写真
装備
個人装備 |
長袖シャツ
長袖インナー
ハードシェル
タイツ
ズボン
靴下
グローブ
アウター手袋
予備手袋
防寒着
雨具
ゲイター
ネックウォーマー
バラクラバ
毛帽子
着替え
靴
予備靴ひも
ザック
ザックカバー
アイゼン
昼ご飯
行動食
非常食
調理用食材
調味料
飲料
水筒(保温性)
ガスカートリッジ
コンロ
コッヘル
食器
調理器具
ライター
地図(地形図)
コンパス
笛
ヘッドランプ
予備電池
筆記用具
ファーストエイドキット
常備薬
ロールペーパー
携帯
時計
サングラス
タオル
ツェルト
カメラ
テントマット
シェラフ
ワカン
ピッケル
ヘルメット
|
---|
感想
ストーブで暖まりながらいつものように美味い酒と肴を食い、ポカポカの中気持ちよく眠りについたが、すぐ上空でジェット機が頻繁に飛び交ってるような轟音で何度も目が覚めた。
翌朝、雪の中小田越まで新雪を踏みながら歩くが、すぐ上を恐ろしい程の風の音が鳴り響いて気持ちがやられそうになる。厳しい山行になりそうだ。
御門口までのラッセルは思った程じゃなくあっという間に樹林帯を抜けた。この時はイケるかもと思ったが、御門口を過ぎて暴風地帯に入ってからはガクンとペースが落ちた。暴風で中々前に進めず、耐風姿勢を何度もとりながら少しずつ進んだが、凍りついたゴーグルで視界が奪われたのは痛かった。ゴーグルなしで歩ける環境ではなく、少しでも肌を露出させるとあっという間に凍傷の危険があった。このまま進んでもさらに過酷な環境が待ち構えており、命の危険があると判断して泣く泣く撤退を決めた。
厳冬期ではないにしろ、冬の早池峰は厳しかった。風がなければ大分違うだろうが、冬期登頂にはいくつかの条件が必要だろう。
冬山でのゴーグルの曇り凍結対策という初歩的なミスを犯してしまい、まだまだ早いよと言われてるような気がした。
お気に入りした人
人
拍手で応援
拍手した人
拍手
訪問者数:452人
行かなくて良かった(笑)
ハードラッセルかと思ったけど、まだ雪はそれほど多くなかったのね。
しかし写真で見ても風の強さがハンパなないのはわかります。
無事に下山出来てなによりでした。
次回、天候は良さそうな時には是非ご一緒に(笑)
冬の早池峰、昔、訪れた事があり、懐かしく拝見させて頂きました。
私が訪れたのは12月上旬頃でしたが、その時点で山頂小屋付近には樹氷原が出来ており、それは見事なものでした。
皆一様に、太平洋に向かって頭を垂れたように成長した樹氷群の姿は、まだ震災の記憶が鮮明だった時期なだけに、強く心に残る光景でありました。
今でもあの樹氷達は黙祷を続けているのか、と考えると色々と思うものがあります。
雪山装備の問題は数多くありますが、ゴーグルの曇りはその中でも最も難しい問題ですね。
一度付けたら外さない、とか色々と取り扱い上の注意はありますが、それら項目を忠実に守ったとしても、エキストリームな状況下では曇りは発生します。
私もこれについては、長年悩まされ、色々と研究しました
で、至った結果が、良いゴーグルとバラクラバを使わないと駄目、という結論です。
ゴーグルだけでは駄目で、バラクラバから伝わる吐息が曇りの大きな原因になるので、バラクラバもそれなりの物を使用する必要があるかと思います。
具体的には、私の場合、SWANS電動ファン式ゴーグルと、冬季アルパイン用に設計された通気性の良いバラクラバを使用しているのですが、この組み合わせだとかなり過酷な状況下でも曇りは発生しません。
過去に北岳稜線や荒川三山等の3000m級稜線で吹雪かれましたが、曇りも発生せず、凍傷にも至らず、支障なく行動出来ました。
(電動式なので、電池の問題はありますが、まぁそれはおいといて・・・)
結構、高額な道具なので、ゴーグルやバラクラバのような小物にそれ程の金をかける価値があるのか疑問に思う所でしょうが、一考してみては如何でしょうか。
いやー、小屋で飲んでる時はマーニーもこっち来たらよかったのにねー、なんて喋ってたんだけど、予想通りの爆風で笑っちゃうくらいでした😅
次回は天気も装備も万全にして一緒に行きましょう?
過去の冬の早池峰山の記録、もちろん拝見させて頂いてました。あの山頂付近の樹氷群をこの目で見たかったと、今もまだ悔しい気持ちになってたとこです😢
ゴーグルの曇り対策、色々具体的に助言していただいて、本当にありがとうございます。
電動ファン付きゴーグル、存在は知っていましたが、あまりの高値に今まで完全にスルーしていました(笑)
しかし今回の経験もあり、もう一度考えなおそうかと思っています。命に関わる物なのですもんね。
バラクラバも、ノースやアウトドアリサーチの物など、呼気対応の物を色々勉強したいと思います。
冬の早池峰山、また近いうち再度挑戦するつもりでいます。
次こそは、山頂の樹氷群を拝めるように👍
ご教授していただいて本当にありがとうございました!
あれはみんな悩まされますね。
登りだとどうしても曇って気温が低いとすぐ凍って使い物にならないし
色々試しましたが(電動ファンを除く)、決定打は見つかってません。
自分の今の最善策は「着けない」ということでしょうか(笑
それにしても早池峰のあの岩場が凍ったら地獄を見そうですがさらに暴風ですか。無事生還お疲れさまでした。
撤退する前後はゴーグルが使い物にならなくなったのでゴーグルなしで歩きましたが、雪のBB弾が目元にあたって目も開けてられませんでした😵
顔の露出部分があっという間に真っ赤になって非常に危険でしたよ(笑)
電動ファン付きとか、電熱のゴーグルとか色々ありますが、とりあえずバラクラバを買い替えようと思います。
今回はいい勉強になりました😁
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する