奥白根山 2578m
コースタイム
10:30 12:40 14:30 16:36 17:16
9/13(火)すぎもと館――丸沼スキー場ロープウエー――山頂駅――大日如来――森林限界
7:00 7:40 8:00 8:20 9:05
――奥白根山――避難小屋――前白根山――天狗平――湯元温泉――すぎもと館(泊)
11;40 12:10 13:15 14:10 14:35 16:55 17:05 18:00
9/14(水)すぎもと館――華厳の滝――中禅寺温泉――東武日光――北千住――西日暮里
11:56
――田端――西尾久3丁目――泰夫宅――田端――浜松町――羽田――千歳――桑園
13:40 18:30 20:50 22:00 22:30 23;30
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2005年09月の天気図 |
写真
感想
9/11(日) 昨日、北岳から下りてきて、今日は休養日とすると、14日まで3日ある。
この3日をどう使うか、考えた末、5月に断念した奥白根山に行くことにした。
106で電話番号を訊いて、民宿・すぎもと館へ電話する。13日はいいが12日は、休みにしようと思っている、と。「5月にお世話になった西山といいますが」というと、ちょっと待って下さい、と。暫らくして、「12日もいいですよ」と。
奥白根山のことは前に調べたので大体頭に入っているが本屋へ行って、山の本を探す。ない。地図を探す。買うのも癪なので立ち読みして頭に叩き込む。
9/12(月)駅前の店でお土産を買って、序でに不要物を一緒に送ってもらう。バス停で、新宿行きの切符を買う。10時のバスに、と思っていたが満員だから10時半になる、と。これは予約制なのだ。
駅ビルの中の本屋に行って、再度奥白根山の地図を見よう。開店が10時で10分待たされる。
バスは甲府の街を抜け、中央高速に入って、ひた走る。
目が醒めると、もう東京に入っている。ちょっと混んでいた所もあったが、略定刻に新宿西口に着く。山手線で上野へ。地下鉄銀座線に乗り換えて浅草へ。ここから東武線で下今市へ。ここで乗り換えて日光へ。浅草からは特急に乗ったが、そんなに急ぐこともないし、乗り換えもないので、快速でよかったようだ。
東武日光からは東武バス湯元温泉行きで、いろは坂を登って中禅寺温泉へ。バスを降りると街の後ろに、男体山がドデカく聳えている。
民宿・すぎもと館に着くと早速打ち合わせ。明朝の送りは、出発7:00、丸沼スキー場まで。地図のことを話すと、コピーして持ってきてくれた。これで万事OKだ。
脚も、筋肉痛が少し残っているが、今夜一晩寝れば大丈夫だろう。
ここは涼しい。標高約1300mだから、下界より7,8℃低いのだ。
甲府では、微風でクーラー付け放しだったが、ここではクーラーは全く要らない。
9/13(火)準備をして7:00少し前、外に出る。宿の主人が出てきて車を出す。
少し待って出発。中禅寺湖の北岸を走る。湯元の温泉街を左に見て、愈々峠に差し掛かる。
金精峠のトンネルに着く。ここは標高2000m、ここからも登れるが、アップダウンが激しいので余り利用されていないそうだ。
下り坂となって、やがて菅沼の登山口が左側に見えた。駐車場に車が20台ぐらい停まっていた。ここは標高1735mだ。
更に下って丸沼スキー場に着く。ロープウエーは手稲山や安達太良のと同じ6人乗りの快速だ。既に動いているが、乗車は8:00からだ。20人ぐらいの登山スタイルの人が駅舎の内外を行き来している。ストレッチなどしながら暫らく待つ。
切符(1000円)を買って、乗り場へ行き、行列に加わる。
乗り込むと、スキー場の縁を快速で上って行く。暫らく登ると、後ろ右手に丸沼が見える。傾斜が急になって、広いスキー場が一望できる。
最後は崖の上を登って山頂駅に着く。標高2000mである。
駅舎を出ると広場になっていて、ベンチやまだ開いてはいないが、レストランもある。
赤い鳥居があってそこが登山口だ。鳥居をくぐって左側にこれも赤い祠がある。更に少し行った所にゲートがあり、自分で開けて入って、閉めておくようになっている。
道は緩やかで、よく整備されている。しっとりした樹林の中で気持ちいい。
道はやがて狭くなり、傾斜も急になったり、緩くなったりを繰り返す。
大日如来に着く。といっても道端に石の地蔵さんがあるだけだ。横に由来を説明した立派な看板が建っている。
暫らく行くと、三叉路がある。ここから左に入って、奥白根山には登らないで周遊する、観光客向けのコースもある。
高年カップルがどちらに行くか、議論している。彼らは奥白根山に登って、弥陀ヶ池に降りて、ロープウエーで丸沼に下りるようだ。歳もペースも大体合っているので一緒に登ることにした。これが白岩さんとの出会いである。
話によると、神奈川県の厚木から来て、昨夜はペンションに泊まったが、枕が変わったせいか、殆んど眠れず、調子が出ない。昭和11年生まれ、僕より2つ先輩だ。
肺を手術して、今は片肺。数年前に胃を2/3とったそうだ。一昨年利尻岳に登って、天気に恵まれ、素晴らしかった、とも。
そんな身体で尚、山を続けておられる情熱に感心した。内助の功もあったろう。
望遠レンズ付きの、カメラをぶら下げておられるので「写真は相当おやりになるんですね」というと「パソコンでアルバムに・・・」。「ソフトはどんな・・・」。「内臓の・・・」。
「僕はエクセルを使ってアルバムを作っています」。
「メールやっていますか」と訊かれたので「はい」と応えると、それなら、と、小さな紙を取り出して渡される。住所、氏名、電話番号、メールアドレスが印刷してある。
差し出された手帳に僕の住所、氏名、電話番号、メールアドレスを書いて渡す。
傾斜がきつくなってきた。お二人は「大丈夫?」、「大丈夫?」と声を掛け合っておられる。奥さんが先頭で、白岩さん、僕の順で登る。白岩さんが「ゆっくり! ゆっくり!」と声をかけるが、奥さんは早くなりがちだ。
大丈夫?大丈夫よ!と老カップル ともに登りし奥白根山
森林限界を越えると急に見晴らしがよくなる。山頂はガスがかかっているが、そこへの登山道がはっきり見える。登って行く人影も見える。吹きさらしで、風が強い。
背丈の低いオンコと岩の取り合わせが、恰も自然の庭園だ。
一旦平坦になった道がまた急になる。砂利気味の道をジグザグに登って行く。
若いカップルが下りて来た。「この辺、風が1番強いわね」などと話している。
頂上はもっと強いだろうと心配していたので、少し安心する。
小さな出っ張りがあったり、草原があったりして凸凹の複雑な地形となる。
高みに出たと思ったら、右手に、円くて浅い凹地があって、火口の跡のようだ。
火口の縁を少し登ると目の前に小さな岩山がある。標識が立っていてそこが頂上だ。
そこへは一旦下って、岩の崖を登るのだ。頂上着11:40。
山頂は岩の積み重なりで狭い。数人の人が写真の順番待ちをしている。
年配の痩せぎすの人にシャッターを押してもらう。
そのうちに白岩さんが登ってきて「一緒に撮りましょう」と。
山頂は狭く、ゆっくり休む、というわけにはいかない。
下りは長いので早々に下山だ。「どこかの山でまた会いましょう」「メールで会いましょう」と言って分かれる。
火口跡の縁の岩陰で、地図を見ながらお昼を食べる。下山は中曽根コース、と思っていたが、それだとまた頂上まで引返すことになる。前白根にも行ってみたい気がしたので、白根沢コースを降りることにした。湯元からはできれば早く帰りたいが、最終バスは19:10だから、気は楽だ。
遥か遠く、男体山と中禅寺湖がやや霞んでいる。眼下には五色沼が、向かいには、地肌剥き出しの前白根山が見える。あそこまで登り返すのは気が重い。ここから見ると何処に道が付いているのかわからない。下に避難小屋があるはずだがそれも見えない。
遥か遠く、男体山と中禅寺湖がやや霞んでいる。早速急な下り坂、しかも崩壊地で歩き辛い。間もなく右へ大きくトラバースする。やがて樹林帯に入って、尚も下って行くが、避難小屋はなかなか現れない。先日の北岳の、小太郎尾根から大樺沢への下りを思い出す。
広い原っぱに出た。右の方に避難小屋がみえる。
避難小屋に入ってみる。携帯ラジオがなっていて、男の人が眠っている。
標識が立っていて原っぱを下がって行くと五色沼、右、山の方へ上って行くと前白根山だ。少し休んで、登りに取り掛かる。道はトラバース気味に付いていて思っていたより楽だ。欝蒼たる樹林の中で、これだから先ほど奥白根山から、見えるはずがない。
尾根に出た。暫らく高原漫歩が続く。右手に前白根山のなだらかな地肌が見える。
間もなく標識があり、五色沼からの道との合流点である。
ソロの若者が降りてきた。コピーした地図を何枚も拡げて、白根山へはどう行けばいいのか、と訊く。金精峠から五色山、弥陀ヶ池を通って奥白根山に登るつもりだったのが、五色山からこっちへ来てしまったらしい。奥白根山のことを略して白根山ということもわかっていなかったようだ。ここまで来れば、僕が来た道を逆行するのがベターだろう。
最後の一息で前白根山に登り着く。14:10だ。ここから湯元までの歩行時間は、丸沼高原のパンフでは2時間、別のものでは2時間10分だ。休みを10分ずつ3回とったとすると、湯元に16:50だ。17:05のバスに乗れることになる。その次だと18:16だ。
振り返ると、奥白根山がいかにもゴツイ、怪偉とも表現できる姿で聳えている。五色沼との組み合わせも一服の絵になっている。
暫らくは、なだらかな高原漫歩が続く。白樺の林に入ると、素晴らしい高原の雰囲気である。間もなく緩い下りとなり、天狗平に着く。小広い平地で、なるほど、天狗が遊ぶのに格好の所である。少し休んで出発だ。道が急になってきた。
暫らく行くと更に急になってきて、筋肉痛がまだ少し残っている脚に応える。ストックをフルに活用して、脚への負担をできるだけ軽くする。こんな時、竹の杖があれば助かるのだが。
それにしても、下っても下っても、スキー場が見えてこない。それもそのはず、前白根山の標高が2373m、湯元温泉のそれが1485m、標高差約900mなのだ。
やっとスキー場の鉄塔とゲレンデが見えてきた。初心者コースのリフト降り場に着く。
16:35だ。ここから湯元までは30分とあるから、急げば、17:05のバスに間に合う。
初めはゲレンデの草原の中を歩く。正面に、夕日に照らされた男体山をバックに、湯の湖が見える。
白根山越えて下れば湖静か 男体山に余照明るし
間もなく作業道に出る。緩い坂道を急ぎ足で下って行く。温泉街に着いた。16:55だ。でもバス停がわからない。行き会った人に訊く。「あの角を左に行くとすぐですよ」と。かくして予定通り、17:05のバスで帰れることとなった。
小銭を持っていないことに気が付く。今朝、丸沼高原で切符を買った時、6000円あって、切符代1000円を1000円札で払ってしまったのだ。5000円札を出してお釣りをもらうべきだったのだ。
近くに両替できそうな所はないし、買い物をしてお釣りをもらうような所もない。もうその時間もないのだ。運転手に話しても仕方がないと言う。ずっと悩み続けたのだ。
中禅寺温泉に着いて、5000円札を出すと、運転手が「どなたか5000両替できる方いませんか」と放送する。すると前から2列目に座っていた中年の女の人が手を挙げた。無事両替して、更にバスの両替機で1000円を両替して、160円とって、840円を料金箱に入れたのだ。
すぎもと館に着くと、主人が出てきて「ご苦労さま、お風呂どうぞ」と。「風呂、すごく熱かったけど・・・」。昨夜、お湯が熱すぎて、浴槽には入らないままあがったのだ。
「水をじゃんじゃん出してください」と。
早速、風呂に行く。昨日も風呂で一緒になった中年の毛深い人が身体を洗っている。
「春にも一緒になりましたね」と。そう云われればそんな気もする。
ずっとここに泊まって、男体山の砂防工事をしているそうだ。
水を出しっぱなしにして、暫らく身体を洗う。洗い終えた頃湯加減が丁度良くなった。
浴槽に入って、脚を屈伸したり、揉んだりする。
8時頃寝て、10時過ぎ目が醒める。テレビを入れると、プロジェクトXで、池田町のワイン創りをやっている。非常食の残り物など食べながら最後まで観る。
9/14(水)目が醒めると、外は暗い。4時だ。もう一眠りだ。
6時、起き上がる。不思議にも足が全然痛くない。昨夜ぬるめのお湯にゆっくり浸かって屈伸したり、揉んだりしたのが良かったのだろう。それにしても昨日は、累積すると標高差約800m登り、1000m以上下ったのにである。
8:30宿を出る。支払いは、5000円掛ける2+車代2500円だった。
真直ぐ華厳の滝に行って、暫し眺める。この滝はやはり素晴らしい。
バスは9:07出発、東武日光着9:47。東武線発が9:59、北千住着11:56。ここからは地下鉄千代田線で西日暮里へ、山手線に乗り換えて田端へ。ここから荒川土手行きのバスに乗って、西尾久3丁目で降りる。進行方向に少し行って左に曲がる。西尾久4丁目だから1,2,3丁目と来て、その次の筈だ。ところが住所表示を見ると6丁目となっている。仕方なく、歩いていた人に訊く。反対方向側だ、という。納得いかないまま云われた通り行ってみる。後で地図を見せてもらってわかったのだが、ここは1,2,3丁目といって
4丁目は1丁目のとなりから始まって、5,6丁目と続いているのだ。
小学生が3人やってきたので「小学校はどこ?」、「すぐそこです」。なるほどすぐ目の前の一画がそんな感じである。「何年生?」大きい2人が「6年生」、小さい方が「3年生」と。そして「誰かのお祖父さん?」と。全く的を射た質問である。
「3年生で、西山陽太郎という生徒知らない?」。暫らく考えて「わからない」と。
西尾久小学校がわかったから、あとはこの前7月に通った道を真直ぐ行けばいいのだ。
13:30ニューキャッスル田端さくら通りに着く。
陽太郎は既に帰っていて、由美子さんも家にいた。
早速、陽太郎と日光で買って来た、日本地図のジグソウパズルをする。
由美子さんが結梨を迎えに行く。間もなく結梨が帰って来た。由美子さんは、風邪気味だから今日は水泳に行かせたくない、と言っていたが、結梨は元気で、行く、と言い張る。結局、行くこととなる。パンツを履き替えるのに、隣の部屋へ行く。少し大人になったようだ。由美子さんが送って行く。その前、陽太郎がゲームをする了解をとる。
一緒にしようと言って、やり方を説明してくれるが、さっぱりわからない。
由美子さんが帰って来た。序でに買い物をしてきたようだ。
日光で買って来たお土産の「日光の清流」を開いて、「実は、私これが大好きです」と。
陽太郎の自転車を借りて、由美子さんと、迎えがてら結梨の水泳を見に行く。
5人一緒に若い男の指導員に受け持たれている。この指導員の前は女の指導員で、それが厳しくて、合わなくて、行くのを渋っていたが、この指導員になってからは、行きたくて仕方がないそうである。
飛び込んで、指導員が誘導してクロールの練習をしていたが、息継ぎがうまくできる。
まだヨチヨチという感じだが、練習すればどんどんうまくなるだろう。
4時に終わって一緒に帰る。結梨とジグソウパズルをする。
泰夫が帰って来た。新商品の開発にかかっているようだ。承認された新商品は、メルリリンチが代理店で、金持ち向けだ、という。
テレビの天気予報の前に、剣道着姿の子供達が出る。そこに陽太郎と結梨も出て、一緒に何か叫んでいる。
夕食の準備ができて、黒ビールで乾杯。刺身、ふかしたさつま芋、漬物、僕が買って行った生ゆばなど、豪華だ。
夕食後結梨がリズム体操をする。ビデオを入れて映像に合わせて身体を動かすのだ。一緒にやろう、といわれたが、できそうにない。
陽太郎が剣道に行く準備をする。結梨が今着ているワンピースが、紐の位置が高くて嫌だと言い張る。自分で、ブラウスとスカートを着て現れる。
6:30みんなで一緒に乗って出発。陽太郎を道場へ送った後、田端まで送ってもらう。
羽田からの飛行機は、定時に発って、およそ1時間で千歳に着陸した。30分近くも早い。今日は前線に向かう南風が強いからだろうか。それとも最近の機体は性能が良くなったのだろうか。お蔭で、鈍行だが22:30発の電車に乗ることができた。札幌で7分停車したが、桑園に11:23頃着いた。
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