ねずみ薬師(干支の山)


- GPS
- --:--
- 距離
- 3.6km
- 登り
- 176m
- 下り
- 192m
コースタイム
- 山行
- 1:50
- 休憩
- 0:10
- 合計
- 2:00
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2020年01月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
写真
感想
朝、目覚めたら晴れ。冬晴れの貴重な一日。かねてから頭の片隅にくすぶっている山、ねずみ薬師にでも行ってみるか。「薬師」というのは偉い仏様のようだから、なにかしら御利益があるかもしれないし。もっともこれから計画書を作ってだから近くの低山しか行けないのだ。
八木鼻の屏風のような岩の右手が「ねずみ薬師」である。国土地理院の地図には標高284.9m(三角点)の記載はあるが、山名の記載はない。こういう時は「百山百色」というホームページを利用させていただいている。このホームページは、新潟の山に関する資料満載である。干支の山はホームページのほんの一部で、その資料の項目の多さと内容の濃さには、感心しきりである。おそれながら本ページにてお礼申し上げます。
今年は暖冬である。五日前に初物のフキノトウを食べた。寒の入りだというのに車を走らせる沿道に雪は無い。豪雪地として知られる旧下田村に入っても状況は同じである。地球温暖化の影響があらわになっているのだろうか。森町小学校を過ぎてすぐに右折して吉ヶ平方面に進む。永光寺先の空地に車を置く。
ちょっと戻って林道に入る。お寺さんを右手に見ながらさらに進むと畑地に出る。「御淵上遺跡」の案内板があり、矢じりや発掘作業時などの写真が掲示されている。遺跡の真ん中か、その先の杉林の両端あたりに、山頂へ向かう道があるだろうと予想したが、道はそのまま真っ直ぐ続いている。その先端に灌木の刈払われた斜面が現れた。その先端には森町小学校がある。小学校の生徒たちがスキーの授業で滑っているのだろうか。
道はコンクリート舗装になり、その道を進むと、右手にコンクリート造りの建物がある。多分、水道の配水施設でもあろう。建物には寄らず、まっすぐ進むと、また、灌木の刈払われた斜面に出る。それは上部へと続いていて、スキー場の容相を呈している。リフトの支柱は見当たらないが、リフト乗り場のような建物は建っている。雪があれば移動式の簡易なリフトを設置して営業しているのかもしれない。
現在、私はスキーは全くやっていない。スキー用具は、すっかり屋根裏の肥やしである。そんな私がスキーのことであれこれ言うのは憚られるが、苗場スキー場で度々起こる遭難騒ぎで思うことがある。真っ白な新雪や深雪を切り裂いての滑降は、快感そのものだが、それに身を任せていると、いつの間にか自分の意志にかかわらず、あらぬ斜面に引きずり込まれていることがある。これは重力の関係でそうなるのではないか、と私は思うのである。そこからの脱出は容易なことではない。それに新雪、深雪となればなおさらのことである。あくまでも私見だが、滑る快感よりも何よりも、斜面の傾き、滑る方向に気を配ることが重要だと思う。
話はそれたが、詰めの急斜面を登ると山頂となる。平らな山頂にはうっすらと雪。広場には5脚の長椅子があり、そのうちの1脚は壊れていたが、椅子のあること自体が驚きだった。地域の人々に親しまれ慈しまれていることが感じられて、ほっこりした気分。下田の枯れた田園風景の中を五十嵐川が貫流する。その流出口の先方に弥彦山と角田山が並び立つ。雪は無く寂びた風景が広がる。振り返れば三頭山(みつむりやま)の名もある粟ヶ岳。さすがに山頂付近は真っ白だ。右手に白根山・烏帽子山・赤松山と続く。白根山山腹の向こうに白く光る小さな双耳峰は矢筈岳である。川内山塊の盟主、矢筈岳は孤高のたたずまい。
下りは、登りと反対側の道を下る。持参した地図には記載されていないが道はしっかりしている。たとえ道が途切れたとしても藪こぎで降りることもできる出来るであろう。急に風が強くなった。日本海を吹き渡る季節風であろう。海はすぐ先なのだ。古い倒木の根本に石が数個置いてあり、その一つに盃が一個置かれてある。どなたか不慮の事故にでも遭われたのであろうか。その由来は知る由もない。やがて笹の道となり小さな石橋を渡って農道に出る。
水路に沿って歩いていくと、なんと、フキノトウが出ているではないか。しかも大きく花開いているのだ。暖冬とはいえ、豪雪地といわれる地に、一月中にフキノトウの花開いたのを見るとは、驚き意外の何物でもない。これは某大臣の言う環境問題の一つだろうか。山深い越後にも「セクシー」な問題は持ち込まれたのだ。何を言ってるんだ俺は。大臣でもないのに。
閑話休題。山裾を適当に歩いて国道389号線に出て登山口に戻る。粟ヶ岳や烏帽子山はもちろんのこと、川内山塊の盟主、矢筈岳の白く輝く眺望を得たことは望外の出来事であった。
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