早池峰山から北上山地民俗資料館+崎山貝塚へ
hirokok510
- GPS
- 24:00
- 距離
- 240km
- 登り
- 4,985m
- 下り
- 6,238m
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| 天候 | 晴れ |
|---|---|
| 過去天気図（気象庁） | 2020年08月の天気図 |
| アクセス |
利用交通機関：
自家用車
|
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感想
早池峰山を五合目で下山し、10時前から遺跡の旅を再開。最初は早池峰の北側の宮古市北上山地民俗資料館に向かう。小田越ではスマホの電波が途絶え、しばらくオフラインモードでグーグルマップが使えず、どうしようか考え、レンタカーのナビを試す。電話番号ではダメで施設名を打ち込むと「みやこしきた」で資料館が出てきて助かる。ナビに従い、宮古市側に向かって県道25号紫波江繋線を下る。ヘアピンカーブの続く急斜面を一気に下り、しばらく進むと340号線に出て左折、閉伊川増に走る山田線沿いの340号線を宮古方面に向かい、陸中川井駅近くの北上山地民俗資料館に到着、意外と立派な施設で、昭和時代まで使われちゃ山仕事の道具類など重要文化財に指定されたものを含む民俗資料と縄文遺跡などの出土品などがみられる。想像以上に充実した資料と展示で、山仕事を中心とした民俗資料は一級品だ。宮古市が位置からは30〜40分の山奥の村の資料がみられる資料館は貴重。車を走らせて、いかにも山奥の村を抜けてきた感じが強かった。今ではどれだけの人が残っているのだろうか？2019年の統計だと3千人足らず。おそらくかなり町の近くに降りているのではないだろうか？早池峰山から県道を下る際、見えた山々とわずかな人家、大和村の奥深さを感じた。滝野遺跡や川井遺跡出土の縄文土器などの考古資料はごくわずかだが、この資料館で持っているものはほぼこれだけということだった。縄文遺跡の出土品をもっと見るなら宮古市内の崎山貝塚の資料館にいけばよいというので、次に崎山貝塚に向かった。
津波に襲われた三陸海岸は宮城、岩手、青森を含め、列島で最も貝塚の多い地域の一つで岩手県は千葉県に次ぐ数を誇る。数多い貝塚遺跡の中でも崎山貝塚は縄文前期から後期までの長期間にわたる集落遺跡で、崎山地区にある30か所の同時代遺跡の中心的な役割を果たしたと考えられ、平成8年に国指定史跡となった。
縄文前期と中期には貝塚が形成されタガ、後期にはわずかな痕跡しか出ていない。低地が多く干潟が広範囲に形成された千葉と異なり、断崖の岩場の多い三陸では会のとれる場所が限られ、貝塚の形成も千葉とは異なっているようだ。漁労活動は活発だったが、動物の狩猟や採集など多様な食糧獲得活動があったと思われる。道具類では石器類のほか、鹿角製の漁労具などが多く出土している。
6千年前の縄文前期のころから集落が形成され始め、4,500年前の中期には土木工事により中央広場が形成され、立石や配石遺構が残され、何らかの儀式が行われたと考えられている。
食料としては、魚類はマグロからイワシまで30種以上の魚を食べ、動物類ではシカ、イノシシ、キジなどを多く食べていた。貝類ではカキやウニ、イガイ、アワビなど岩場の多い海に特徴的なものが多い。またどんぐり、栗、クルミなどのほかキノコ類も食べられていた（＝キノコの土製品が出土）。
また沖合ではイルカ漁も行われたようでイルカの骨も多数出ていた。展示や貝塚のイメージ映像などを見て、外の貝塚の復元住居周辺の遺構を見学、1時35分頃、次ん目的地、浄土ヶ浜に向かう。
1時半過ぎ、崎山貝塚から次の目標地、浄土ヶ浜に向かう。15分くらいで浄土ヶ浜の第一駐車場に到着し、ビジターセンターの地下から遊歩道を歩き、浄土ヶ浜に出る。20年以上前、両親を連れて家族旅行をしたり、その数年後に東北の山々を歩いた時にもマウンテンバイクで訪問したりした思い出の場所。なんとか時間が取れて訪問することができてよかった。写真は浄土ヶ浜の一つ手前の浜から撮影したもので、時間が切迫していたので、ここで終了とした。依然来たときは上のホテルや道路から徒歩やMバイクで浄土ヶ浜に下ってきたようだ。港でスタッフに水温を聞いてみたら20℃だという。暖かい！依然来たときは水温13度、氷水のような冷たい海で泳いだ！この水温は異常だという。ここは冷たい海流が流れ込み、泳げるような水温になるのは8月の1−2週間といわれるが今年は異常な水温の高さのようだ。帰路、ビジターセンターで三陸ジオパーク、浄土ヶ浜の展示を見て2時半前、次に進む。まず、宮古市から大船渡に南下し、関谷洞窟住居跡に向かう。
三陸道から釜石道を進み、45号線から107号線に入り15時50分過ぎ、道路の右側に遺跡はあった。あまりに道路に近いので驚いた。山の中で見つけるのに苦労するのではと思っていたからだ。道路わきに大きな岩盤があり、その下が洞窟になっており、岩手県指定史跡の看板がある。それによれば4億年以上前の古生代シルル紀に形成された石灰岩地層でできた洞窟で縄文早期から弥生時代までの生活の痕跡が検出されている。縄文早期のものとしては尖り底の土器が出ており、また弥生土器や土師器も出ている。おそらく山に入って狩猟を行うときのキャンプ地として利用されたのではないかと思われる。多くのイノシシやシカの骨、石器や土器、貝輪などの骨角器など、様々な生活のkン隻があるようだ。
次に同じく大船渡市内の蛸ノ浦貝塚に向かう。ここから15�辧�30分弱、16時25分頃に到着、ここは大船渡湾の東側の尾崎岬の手前の赤崎町、蛸ノ浦にある2mの貝層を持つ岩手県最大の貝塚らしい。三陸海岸のほかの地域でも見えていたが、いたるところに3.11の津波被害の爪痕が痛々しく残されている。この蛸ノ浦周辺も津波に襲われ、多くの住宅などが流されている。貝塚は津波を免れた高台にあり、一時復興住宅建設のために遺跡の破壊が起こる可能性があった。関係者の話し合いで他にも高台の空き地があったためにかろうじて破壊を免れたようだ。そのこともあってか文化庁による新しい看板がたっていた。復興住宅問題の時には地元住民もここがそれほど重要な遺跡とは知らなかったといわれている。遺跡の保護か開発かをめぐり、様々な教訓を残した問題だったようだ。ここはここから今夜の宿泊地、気仙沼に向かった。
蛸ノ浦を4時半ころ出発し、三陸道45号線を南下し、気仙沼に向かう。岩井崎までは52�辧¬�1時間の道のり。45号線岩井崎入口から岩井崎に向かう。途中工事中の道路もあり、岩井崎に近づくと巨大な防潮堤が見えてくる。防潮堤の上に立つと津波の爪痕が痛々しく、岩井崎の園地を歩くと、津波を被ったが残った力士像、津波にあらわれて竜の形になって残り保存された「龍の松」など印象的なモニュメントがある。これらは人々の復興のシンボルとなっているのだろうか？
夕日が強まり、日没まではまだ1時間もあるので残念ながらここを後にして宿泊地のゲストハウスに向かった。ゲストハウスでは様々な人々が集い、サメカツの夕食までごちそうになり、コロナの陰にややおびえつつも夕食とおしゃべりのひと時を過ごした。
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