鍋割山荘泥棒逮捕事件
コースタイム
09:25 寄コシバ沢出会
10:00 真西尾根取付
11:05 鍋割山頂 12:30
12:45 清兵衛沢左岸下降点
13:25 清兵衛ノ滝上 14:00
15:00 清兵衛沢・寄沢合流点
15:35 寄大橋
天候 | 頂上では晴れ/曇 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2012年12月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
鍋割山頂への往復路については、別レコ『鍋割山バリバリ(真西尾根+清兵衛沢左岸尾根)』をご参照ください。 http://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-253623.html |
写真
感想
鍋割山荘に着き、先週の清兵衛ノ滝の報告しがてら鍋焼きうどん頂こうと中に入る。
しかし草野さんはいない。鍋焼き食べていた親切な女の子が声をかけてくれる。
「今、ドロボーが酔っ払ってそのへんで寝転がってるっていうんで、出て行きましたよ。」
すわ、以前聞いていた「健脚泥棒」の再来か?と思い、助太刀しようと小屋を出かけたら、草野さんが戻ってきた。
今日10時に着いたら戸が開いて中に入ると物色されて荒らされていたのだという。裏のガラス窓が割られていたのだと。
夜入ったドロボーは小屋内で日本酒1合パック6つ、ビール数本、大瓶のワインも飲んだ上、鍋焼き2つ食べ、つり銭用コイン全部、菓子類、日本酒、ジュース、懐中電灯、電池など盗まれたのだという。
しかし、間抜けなドロボーは酔っ払いすぎて、小屋から小丸方面に50m(真北尾根下降点の南側)ですっ転び、そのまま酔っ払って寝込んでいたのだという。
塔ノ岳方面から鍋割山稜を降りてきた登山者が、「人が寝ている」「小銭がぶちまけられている」と教えてくれて、草野さんがすっ飛んでいったということらしい。
暴れたり、刃物持っていたりすると危ないので、私も現場に同行。小屋にいたらしい3人の男性がドロボー氏を取り囲んでいた。
お一人が尾根に登って携帯から秦野警察に連絡。
盗んだ品々を回収し、話しかける。
A「ねえオッサン、小屋のもの盗んだの?」
D「ええ。」
A「酒のんだの。」
D「のんだ。」
A「あのさあ、小屋にあるものはね、宅急便のトラックが運んでくれたわけじゃないんだよ。全部人が担いで上がったの!平地のものとは価値が違うの!だからみんな腹たってんだよ!」
D「guuuuu」
草野さんの指示でドロボー氏を抱えて小屋前のベンチに誘導。
よろけるD氏支えながら話をしてみる。
A「鍋焼き食べたの?」
D「そう」
A「いくつ?」
D「2つ。しょっぱくて2つしか食えなかった。」
A「オッサン、鍋に水入れないで炊いて食っただろ?濃い出汁だけで食ったらそりゃしょっぱいだろ。」
D[ここで転びさえしなけりゃ今頃・・・」
ベンチに横になったD氏はジャンパーの左右を合わせただけで眠ろうとする。
A「オッサン、ダメだ!ちゃんとファスナー閉めなさい。」
D「これでいい。」
A「それじゃダメだ、風邪をひく。ここは山なんだぞ。」
ヤル気のないD氏のジャンパーファスナーを閉めてやる。
その後やっと草野さんも落ち着き鍋焼きタイム。
D氏が逃げないように、みんなで見張っていた。
D氏は実際寝込んでいたところを囲まれた際、逃亡しようと試みたらしい。
110番にかけて下さった方の携帯に、秦野警察から連絡。
ヘリを花立に下ろして鍋割に向かう。同時に地上からも向かうとのこと。
あと1時間強はかかる公算。
捕物の時居合わせたカップルハイカー3組は、皆下りまで時間の猶予があるから見張っていられるというので、
草野さんから「Aさん、警察来るまでで残ってくれる?」とお願いされた(旧知の仲は私だけらしい)が、他の皆さんが時間に余裕があって残ってくださるとのことだったので、バリ降る予定の私は「申し訳ない、お先に失礼。」・・・と清兵衛沢左岸尾根探検に出かけたのであった。
残ってくれた皆さん有難う御座います。
山小屋の窓ガラス破壊し、中を荒らしたドロボーは最悪だが、
取り囲む人々の中にどこか悲しい空気も流れていた。
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