ヤマレコなら、もっと自由に冒険できる

Yamareco

記録ID: 277794
全員に公開
ハイキング
南アメリカ

ペルー Montaña Machu Picchu【実は知られざる場所がある】

2013年02月01日(金) [日帰り]
 - 拍手
GPS
--:--
距離
4.4km
登り
576m
下り
492m

コースタイム

前日Aguas Calientesで宿泊。
当日Aguas Calientes駅前よりバス6:25発→Machu Pichuゲート 6:45着。
Mt.Machu Picchuゲート 8:10発→頂上 9:45着。
頂上 11:40発→ ゲート12:30着。
天候 大雨のち曇りのち晴れ…のち曇ったり晴れたり
過去天気図(気象庁) 2013年02月の天気図
アクセス
利用交通機関:
電車 バス
クスコCuzcoからオリャンタイタンボOllantaytambo駅まで、乗合バン(collectivo)で1時間30分。
オリャンタイタンボからアグアス・カリエンテスAguas Calientesまで、
PERURAILのVISTADOME号で1時間30分。
アグアス・カリエンテス駅からマチュピチュ遺跡ゲートまで、バス20分ほど。
コース状況/
危険箇所等
急な道が続くが、石で固めた道の状態は極めて良好。

マチュピチュへの玄関口、アグアス・カリエンテス駅。PERURAILのVISTADOME号。
2013年01月30日 17:15撮影 by  COOLPIX S8200, NIKON
1/30 17:15
マチュピチュへの玄関口、アグアス・カリエンテス駅。PERURAILのVISTADOME号。
アグアス・カリエンテス駅前広場。マチュピチュへのバス乗り場はこの裏手。
2013年01月30日 18:40撮影 by  COOLPIX S8200, NIKON
1/30 18:40
アグアス・カリエンテス駅前広場。マチュピチュへのバス乗り場はこの裏手。
マチュピチュ遺跡ゲート。早朝から大勢の観光客。
2013年01月31日 07:10撮影 by  COOLPIX S8200, NIKON
1/31 7:10
マチュピチュ遺跡ゲート。早朝から大勢の観光客。
この日は未明から大雨。どうなるかと思ったが…。
2013年01月31日 07:13撮影 by  COOLPIX S8200, NIKON
1/31 7:13
この日は未明から大雨。どうなるかと思ったが…。
遺跡内に入ると、雨が上がり、薄日も差してきた。早朝の遺跡全景。奥に見えるワイナ・ピチュを目指したが…。
2013年01月31日 07:17撮影 by  COOLPIX S8200, NIKON
1/31 7:17
遺跡内に入ると、雨が上がり、薄日も差してきた。早朝の遺跡全景。奥に見えるワイナ・ピチュを目指したが…。
遺跡にヤギ。放牧?
2013年01月31日 07:25撮影 by  COOLPIX S8200, NIKON
1/31 7:25
遺跡にヤギ。放牧?
ワイナ・ピチュへのゲート。一日の登山者は400人に制限されている。自分のチケットは無情にも、ワイナ・ピチュのチケットではなかった。
2013年01月31日 07:35撮影 by  COOLPIX S8200, NIKON
1/31 7:35
ワイナ・ピチュへのゲート。一日の登山者は400人に制限されている。自分のチケットは無情にも、ワイナ・ピチュのチケットではなかった。
やむなく遺跡内を北の端から南の端まで大移動。
2013年01月31日 08:00撮影 by  COOLPIX S8200, NIKON
1/31 8:00
やむなく遺跡内を北の端から南の端まで大移動。
やっとこさ、マチュピチュ山(Montaña Machu Picchu)入口へ到着。この山への入山人数も制限あり。
2013年01月31日 08:12撮影 by  COOLPIX S8200, NIKON
1/31 8:12
やっとこさ、マチュピチュ山(Montaña Machu Picchu)入口へ到着。この山への入山人数も制限あり。
彼方に見えるマチュピチュ山。まだ雲が残っている。
2013年01月31日 08:46撮影 by  COOLPIX S8200, NIKON
1/31 8:46
彼方に見えるマチュピチュ山。まだ雲が残っている。
登り始めて30分ほど、下を望む。通過したピークは見えるが、その右下に見えるはずの遺跡は、雲に隠れて全く見えず。
2013年01月31日 08:53撮影 by  COOLPIX S8200, NIKON
1/31 8:53
登り始めて30分ほど、下を望む。通過したピークは見えるが、その右下に見えるはずの遺跡は、雲に隠れて全く見えず。
急な道が続く。頂上が少し近くなってきた。
2013年03月18日 03:59撮影 by  COOLPIX S8200, NIKON
3/18 3:59
急な道が続く。頂上が少し近くなってきた。
道はこのように石積みで補強されていて、歩きやすい。危険箇所は特になし。
2013年03月18日 03:59撮影 by  COOLPIX S8200, NIKON
3/18 3:59
道はこのように石積みで補強されていて、歩きやすい。危険箇所は特になし。
着生植物と言うんでしょうか、初めて見ました(エクメア?)。
2013年01月31日 09:15撮影 by  COOLPIX S8200, NIKON
1/31 9:15
着生植物と言うんでしょうか、初めて見ました(エクメア?)。
2013年01月31日 09:45撮影 by  COOLPIX S8200, NIKON
1/31 9:45
2013年01月31日 12:24撮影 by  COOLPIX S8200, NIKON
1/31 12:24
登り始めて1時間半ほど、頂上のある断崖に着く。
2013年01月31日 10:53撮影 by  COOLPIX S8200, NIKON
1/31 10:53
登り始めて1時間半ほど、頂上のある断崖に着く。
両脇は切り立っています。
2013年01月31日 09:55撮影 by  COOLPIX S8200, NIKON
1/31 9:55
両脇は切り立っています。
期せずして、3,000mの山に登ってしまった(?)。
2013年01月31日 10:50撮影 by  COOLPIX S8200, NIKON
1/31 10:50
期せずして、3,000mの山に登ってしまった(?)。
頂上からマチュピチュ遺跡を望む。このように見ると、"天上都市"というよりは、むしろ周囲の高い山々から下がった盆地のような場所にあり、しかも蛇行するウルバンバ川に周囲を守られている様子がわかる。
2013年01月31日 10:02撮影 by  COOLPIX S8200, NIKON
1/31 10:02
頂上からマチュピチュ遺跡を望む。このように見ると、"天上都市"というよりは、むしろ周囲の高い山々から下がった盆地のような場所にあり、しかも蛇行するウルバンバ川に周囲を守られている様子がわかる。
なかなか雲が晴れないので、暇つぶしに頂上周囲を見渡すと、二輪の黄色い花。
2013年01月31日 10:45撮影 by  COOLPIX S8200, NIKON
1/31 10:45
なかなか雲が晴れないので、暇つぶしに頂上周囲を見渡すと、二輪の黄色い花。
これはRufous-collard sparrowという名で、"赤首すずめ"ということらしい。
2013年01月31日 10:22撮影 by  COOLPIX S8200, NIKON
1/31 10:22
これはRufous-collard sparrowという名で、"赤首すずめ"ということらしい。
やっと雲が晴れた。マチュピチュ山から見たマチュピチュ遺跡 & ワイナピチュ全景。
2013年01月31日 10:29撮影 by  COOLPIX S8200, NIKON
4
1/31 10:29
やっと雲が晴れた。マチュピチュ山から見たマチュピチュ遺跡 & ワイナピチュ全景。
2013年01月31日 11:48撮影 by  COOLPIX S8200, NIKON
2
1/31 11:48
遺跡がかなり下にあるのを、理解してもらえるだろうか。
2013年01月31日 10:31撮影 by  COOLPIX S8200, NIKON
1/31 10:31
遺跡がかなり下にあるのを、理解してもらえるだろうか。
遺跡内の"Guardhouse"から。よく目にする写真はこの辺りから撮影しているようである。
2013年01月31日 13:09撮影 by  COOLPIX S8200, NIKON
1/31 13:09
遺跡内の"Guardhouse"から。よく目にする写真はこの辺りから撮影しているようである。
遺跡よりマチュピチュ山を望む。
2013年01月31日 15:15撮影 by  COOLPIX S8200, NIKON
1/31 15:15
遺跡よりマチュピチュ山を望む。
ワイナ・ピチュから見ると、遺跡とマチュピチュ山はこのように見えるらしい(参考写真)。
ワイナ・ピチュから見ると、遺跡とマチュピチュ山はこのように見えるらしい(参考写真)。
以降は、遺跡の様子。「市街地」とワイナピチュ。
2013年01月31日 13:45撮影 by  COOLPIX S8200, NIKON
1/31 13:45
以降は、遺跡の様子。「市街地」とワイナピチュ。
中央広場と「技術者居住区」。
2013年01月31日 13:58撮影 by  COOLPIX S8200, NIKON
1/31 13:58
中央広場と「技術者居住区」。
技術者居住区。かつては草ぶきの屋根で覆われていたらしい。
2013年01月31日 14:47撮影 by  COOLPIX S8200, NIKON
1/31 14:47
技術者居住区。かつては草ぶきの屋根で覆われていたらしい。
太陽の神殿。遺跡内でも珍しい、曲線を描いた壁は注目。
2013年01月31日 15:36撮影 by  COOLPIX S8200, NIKON
1/31 15:36
太陽の神殿。遺跡内でも珍しい、曲線を描いた壁は注目。
遺跡西側、段々畑とワイナピチュ。
2013年01月31日 15:46撮影 by  COOLPIX S8200, NIKON
1/31 15:46
遺跡西側、段々畑とワイナピチュ。
撮影機器:

感想

1月末から2週間ほどペルー&ボリビアを旅行したが、
その際訪れたマチュピチュ「山」のことを記しておきます。

マチュピチュはペルー旅行のハイライトの一つですが、
このMontaña Machu Picchu(マチュピチュ山)については
日本語のどのガイドブックにも情報がなく、
英語ガイドLONELY PLANETなどでも少し触れている程度です。
この山は、多くの人が登る有名なワイナ・ピチュとは、
マチュピチュ遺跡をはさんで対角線の方向にそびえます。
そしてそこからの眺めは、ワイナ・ピチュからの眺め以上の絶景だと思います。
(自分も何も知らずに登ったのですが。)

*************************************************************

古都クスコから乗合バンと列車を乗り継いで、
マチュピチュの玄関口のアグアス・カリエンテスへ。
一泊して翌朝、麓からマチュピチュ遺跡までの山道を登るつもりだったが、
この時期は雨期、夜明け前に降り出した雨はしばらくすると大雨に!
しばらく様子を見ていたが止む気配がなかったため、登行は断念し、
駅前からのバスに乗って、6時半過ぎにマチュピチュ・ゲートへ到着。

前日に、マチュピチュ遺跡とその背後にあるワイナ・ピチュへの
入場チケットを購入した(つもりだった)ので、
まずはワイナ・ピチュを登ることにした。
標高差はそれほどでもないが、道が急で片道1時間半はかかるらしい。
まだ雨が残っていたが、行けるところまで行ってみようと。
かなり登山者がいたので心配はない。

遺跡内を素通りして、遺跡入口と逆側にあるワイナ・ピチュ入口へ。
歩いているうちに雨は上がり、遺跡はもやがかかって幻想的だった。
ワイナ・ピチュ入口にもゲートがあって、チケットをチェックしている。

ここで問題発生。
自分が購入したチケットはワイナ・ピチュ登山のチケットではないという。
そんなバカなと思いつつ、係員からチケットについて説明されると、
"Wayna Picchu"ではなく、"Montaña"と書いてある。
前日に宿の人がチケットを買いに駅近くの管理事務所へ行ってくれたのだが、
チケットを渡された際に、ワイナ・ピチュへは行けないかもしれないと
確か話していたような…。
宿の人に、結局のところ山には登れるのかどうか尋ねたら、山には登れると言っていた。事情がよく飲みこめなかったのだが
(というのも、ワイナ・ピチュ以外に登れる山があるとは知らなかったので)、
現場に行けば何とかなると高を括っていたのだった。

係員の話では、
ワイナ・ピチュ登山は人気が高く、チケットは1週間前には売り切れるらしい。
それでも自分はワイナ・ピチュのチケットを頼んで買ってもらったのだと
押し問答をしていたのだが、環境保護のため1日の入場制限400人を
厳密に管理しているようで、埒があかなかった。
そんな自分に対して係員は、
このチケットに書いてある"Montaña"も素晴らしい場所だと
しきりに説得する。
粘って交渉してみたが向こうも折れる気がないようで、
これ以上は時間の無駄と思い、そのMontañaに行くことにした。
場所を問うと、登山口は遺跡入口に近い方だということで、
来た道をまた引き返す。

Montaña入口にもゲートがあった。
登山者はここで氏名等を記帳してから登るのだが、
自分より前に登っている人は10名ほどしかいない。
ワイナ・ピチュと比べると雲泥の差である。
登り始めても、全く誰とも会わない。
そのうちピークが見えてきたが、ワイナ・ピチュに登るイメージと比べると
道のりがはるかに長いように感じられた。
道の状態は良かったので足元の心配はなかったが、
登るにつれ下方にどんどん雲が湧いてきて、遺跡は全く見えなくなってしまった。

次第に道が急勾配になってきた。
しんどい思いをして頂上についても、雲に包まれてまるで眺望がないとしたら、
果たして登る価値があるのか?と疑問も感じ始めていた。
しかし国内で登山する時には、そんなことを考えながら登らないよなと思い直し、
雨期だからダメもとと腹を括り、歩みを進める。

若い男性二人が下山してきた。チリから来た学生たちだった。
随分と早く下山してきたものだなと思い、
頂上はどのような様子か尋ねると、この先の道は断崖にほとんど幅なく設けられた階段になっているが、
登っているうちに雲が出てきて危険を感じたので、登頂を断念して引き返してきたのだという。
一体どんな道なのやら…。

その場所に差し掛かった。確かに狭いが人がすれ違えるぐらいはあり、
階段の作りもしっかりしていて問題はなさそうだった。
通過してしまうと、頂上まですぐだった。
そして雲が少しずつ晴れてきた。

頂上は切り立った崖の上。
先に登り始めた人たちが雲が切れるのを待っていた。
そして自分が到着して間もなく、
それまでの様子が嘘のように、雲が切れていった。
そしてみんな夢中になって、眼下の遺跡に向けてシャッターを切った。

その光景は、自分の想像を超えたものだった。
マチュピチュは"天上の都市"などとも言われるらしいが、
モンタナ・マチュピチュ(マチュピチュ山)からは
ワイナ・ピチュを含めた遺跡がはるか下に見え、
この山よりさらに高い山々が周囲を囲んでいる様子もわかり、
遺跡のある場所はまるで「底」のように見える。
そしてインカの聖なる川・ウルバンバ川が
マチュピチュを取り囲むように流れている様子もすべて見渡せる。

インカ帝国が作ったインカ道は、アンデスの山中を貫いていたらしい。
そのことを考えるとマチュピチュは、
そうした高山を縫うようにつながっていた山道が、
あたかも盆地に下りてくるような「終点」の地のように思える。
天上都市というより、「山間の休息地」の方が適切な気がする。

(天上都市というのは、マチュピチュを再発見した米人学者ビンガムが
ウルバンバ川の畔から登ってきたことから、そう名付けられたのではないか。
多くの観光客は川の方から上って訪れるのだが、古のマチュピチュへの道は
尾根道を辿って次第にマチュピチュへと下ってくるものだった。)

そんなことをつらつら考えながら、景色を眺めていた。
雲は切れたかと思うと、ものの数秒でまた別の雲がやってきて、
マチュピチュの全景を写真に収めるのは、思いのほか骨が折れた。
結局、2時間近くも山頂にいたのだった。

ワイナ・ピチュには登れなかったが、頂上から見える光景は、
おそらくマチュピチュ山からの方がはるかにスケールが大きいと思う。
全く意図せずにマチュピチュ山に登ったのだが、
結果的には、不幸中の幸い、ひょうたんから駒のような素晴らしい体験をした。
今年は3000m級の山に登りたいと思っていたが、
マチュピチュ山の頂上の看板には3082mと書いてあって、
これもまた予期しない形で達成となったのだった。
(もっとも、標高差を考えると大したことはないが。)

マチュピチュへ行く機会があり、体力と時間に余裕があるならば、
マチュピチュ山(Montaña Machu Picchu)に登ることをお勧めします。


お気に入りした人
拍手で応援
拍手した人
拍手
訪問者数:4591人

コメント

まだコメントはありません
プロフィール画像
ニッ にっこり シュン エッ!? ん? フフッ げらげら むぅ べー はー しくしく カーッ ふんふん ウィンク これだっ! 車 カメラ 鉛筆 消しゴム ビール 若葉マーク 音符 ハートマーク 電球/アイデア 星 パソコン メール 電話 晴れ 曇り時々晴れ 曇り 雨 雪 温泉 木 花 山 おにぎり 汗 電車 お酒 急ぐ 富士山 ピース/チョキ パンチ happy01 angry despair sad wobbly think confident coldsweats01 coldsweats02 pout gawk lovely bleah wink happy02 bearing catface crying weep delicious smile shock up down shine flair annoy sleepy sign01 sweat01 sweat02 dash note notes spa kissmark heart01 heart02 heart03 heart04 bomb punch good rock scissors paper ear eye sun cloud rain snow thunder typhoon sprinkle wave night dog cat chick penguin fish horse pig aries taurus gemini cancer leo virgo libra scorpius sagittarius capricornus aquarius pisces heart spade diamond club pc mobilephone mail phoneto mailto faxto telephone loveletter memo xmas clover tulip apple bud maple cherryblossom id key sharp one two three four five six seven eight nine zero copyright tm r-mark dollar yen free search new ok secret danger upwardright downwardleft downwardright upwardleft signaler toilet restaurant wheelchair house building postoffice hospital bank atm hotel school fuji 24hours gasstation parking empty full smoking nosmoking run baseball golf tennis soccer ski basketball motorsports cafe bar beer fastfood boutique hairsalon karaoke movie music art drama ticket camera bag book ribbon present birthday cake wine bread riceball japanesetea bottle noodle tv cd foot shoe t-shirt rouge ring crown bell slate clock newmoon moon1 moon2 moon3 train subway bullettrain car rvcar bus ship airplane bicycle yacht

コメントを書く

ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。
ヤマレコにユーザ登録する

この記録に関連する登山ルート

この場所を通る登山ルートは、まだ登録されていません。

ルートを登録する

関連する山の用語

この記録は登山者向けのシステム ヤマレコ の記録です。
どなたでも、記録を簡単に残して整理できます。ぜひご利用ください!
詳しくはこちら