記録ID: 402689
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講習／トレーニング
関東
国分寺界隈〜いにしえの官道・東山道 武蔵路（とうさんどう むさしみち）と国分寺崖線を歩く〜
2014年02月01日(土) [日帰り]
Junjapa
その他25人 - GPS
- --:--
- 距離
- 6.0km
- 登り
- 18m
- 下り
- 18m
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13：00 西国分寺駅〜15:40西国分寺駅
| 天候 | 晴れ |
|---|---|
| 過去天気図（気象庁） | 2014年02月の天気図 |
| アクセス |
利用交通機関：
電車
[復路]西国分寺駅++国分寺駅ー（殿が谷戸庭園）ー国分寺駅++東村山駅++東伏見駅 |
| コース状況／ 危険箇所等 |
特にありません。 歩数：14402歩 |
写真
13:00に西国分寺駅に集合です。スリバチ学会の皆川さんもゲストで参加されてます。さてさて、「東山道」と「鎌倉街道」、そして「江戸名所図会」のコピーを携えて出発です！
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2/1 13:02
13:00に西国分寺駅に集合です。スリバチ学会の皆川さんもゲストで参加されてます。さてさて、「東山道」と「鎌倉街道」、そして「江戸名所図会」のコピーを携えて出発です！
西国分寺駅から少し東の恋ヶ窪に行くと「鎌倉街道」にあたります。
江戸名所図会によれば、このあたりには阿弥陀堂という名前の寺があったはずです。この墓地はその名残でしょうか。
江戸名所図会には記載がありませんが、この閻魔堂も以前からあったよう。
廻国雑記 こひがくぼといへる所にて
くちはてぬ 名のみのこれる こひがくぼ
いまはたとふる ちぎりならずや
くちはてぬ 名のみのこれる こひがくぼ
いまはたとふる ちぎりならずや
熊野神社。紀州・熊野から勧請しています。イザナギ、イザナミ、スサノオのみことが神様。スサノオは、『日本書紀』ではイザナギ・イザナミの間に生まれた3人の子ども（三貴子）の末っ子。太陽を神格化した天照大神（あまてらす）、月を神格化した月夜見尊（つくよみ）と兄弟なんだね。
2/1 13:18
熊野神社。紀州・熊野から勧請しています。イザナギ、イザナミ、スサノオのみことが神様。スサノオは、『日本書紀』ではイザナギ・イザナミの間に生まれた3人の子ども（三貴子）の末っ子。太陽を神格化した天照大神（あまてらす）、月を神格化した月夜見尊（つくよみ）と兄弟なんだね。
熊野神社からまた西国分寺駅の方に戻ります。先に恋ヶ窪の窪地が広がっています。
こんどはこの直線は五畿七道のひとつである「東山道」の武蔵路（むさしみち）の跡です。直線上にあるビルの真下をとおっていたと推定されています。
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2/1 13:28
こんどはこの直線は五畿七道のひとつである「東山道」の武蔵路（むさしみち）の跡です。直線上にあるビルの真下をとおっていたと推定されています。
恋ヶ窪には「姿見の池」があって住民のオアシスになっています。ここをいにしえの東山道は”高架”のように盛り土をして通っていたといわれています。2/1 13:29
恋ヶ窪には「姿見の池」があって住民のオアシスになっています。ここをいにしえの東山道は”高架”のように盛り土をして通っていたといわれています。
東山道と東海道そしてこの武蔵路の関係がこの地図でよくわかりますね。
姿見の池です。都名湧水57選に選ばれています。昭和に一度埋めたてられましたが、復元されたとのことです。大岡昇平の『武蔵野夫人』にも登場します。すぐわきにJR鉄道が通っています。
2/1 13:35
姿見の池です。都名湧水57選に選ばれています。昭和に一度埋めたてられましたが、復元されたとのことです。大岡昇平の『武蔵野夫人』にも登場します。すぐわきにJR鉄道が通っています。
姿見の池の伝承。もっともこのような伝承は日本いたるところにあるようですね。「江戸名所図会」では、姿見の池は描かれてはいないようです。
2/1 13:36
姿見の池の伝承。もっともこのような伝承は日本いたるところにあるようですね。「江戸名所図会」では、姿見の池は描かれてはいないようです。
さらに東山道を追います。いったんJRを迂回して延長線上である情報通信製作研究所のわきに来ました。この幅がそのまま東山道であったとのことで、このような形で残されているのは奇跡ですね。
2/1 13:46
さらに東山道を追います。いったんJRを迂回して延長線上である情報通信製作研究所のわきに来ました。
この幅がそのまま東山道であったとのことで、このような形で残されているのは奇跡ですね。
この幅がそのまま東山道であったとのことで、このような形で残されているのは奇跡ですね。
前の写真に見えている通せんぼしているような建物は、実は、いにしえの路面をレプリカで展示しているところです。行ってみるとこんな。真ん中のアナッぽこは、路面を突き固めたあととのことでした。
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2/1 13:48
前の写真に見えている通せんぼしているような建物は、実は、いにしえの路面をレプリカで展示しているところです。行ってみるとこんな。真ん中のアナッぽこは、路面を突き固めたあととのことでした。
そこからずっと南下しましたが、昔の東山道の側溝の発掘跡がそのまま色の違う舗装で表現されています。しゃれた配慮ですね。しかしこれ、説明を受けないと単に補修跡って思ってしまうかも…。
2/1 13:52
そこからずっと南下しましたが、昔の東山道の側溝の発掘跡がそのまま色の違う舗装で表現されています。しゃれた配慮ですね。しかしこれ、説明を受けないと単に補修跡って思ってしまうかも…。
だだっぴろい歩道のわきにこのような石碑も。背が低くてちょっと気が付かないかも。
こんな感じで「東山道」を自分の脚で歩いて実感できます。都内広しといえども車道より広い歩道、しかもいにしえの道を実感できるところはここしかない？！
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2/1 13:58
こんな感じで「東山道」を自分の脚で歩いて実感できます。都内広しといえども車道より広い歩道、しかもいにしえの道を実感できるところはここしかない？！
もう一カ所、西元町に「東山道」の跡が残されています。そしてここからすぐ南は、国分寺崖線で急ながけとなっています。荻原先生によると直線的な「東山道」が、どうやってこの急な崖線を下っていったのかはわかっていないそうです。興味がありますネ。
2/1 14:03
もう一カ所、西元町に「東山道」の跡が残されています。そしてここからすぐ南は、国分寺崖線で急ながけとなっています。荻原先生によると直線的な「東山道」が、どうやってこの急な崖線を下っていったのかはわかっていないそうです。興味がありますネ。
地質学的にいえば武蔵野段丘面から国分寺崖線をくだり立川段丘面へと下ります。その崖線に国分寺が造営されていたとこういうわけです。
国分寺の薬師堂です。薬師堂は武蔵野段丘面上にあり、国分寺の金堂や講堂などメインの建物は立川段丘面（すなわち一段下）にあるそんな伽藍になっています。江戸名所図会でもそのことがハッキリみて取れますね。
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2/1 14:11
国分寺の薬師堂です。薬師堂は武蔵野段丘面上にあり、国分寺の金堂や講堂などメインの建物は立川段丘面（すなわち一段下）にあるそんな伽藍になっています。江戸名所図会でもそのことがハッキリみて取れますね。
薬師堂から崖線を階段で下ります。雪が降らなくて良かった！と荻原先生。そのくらい急な階段です。
金堂・講堂のあった場所からかなり歩いたところに七重塔跡がありました。この伽藍の大きさがしのばれます。なんでも全国の国分寺の中でも最大級だったそうです。
2/1 14:42
金堂・講堂のあった場所からかなり歩いたところに七重塔跡がありました。この伽藍の大きさがしのばれます。なんでも全国の国分寺の中でも最大級だったそうです。
これは中門跡の石碑です。いまは広場になってます。この南に南門（または南大門）がありましたが、それは、畑の中で石碑等もありませんでした。
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2/1 14:46
これは中門跡の石碑です。いまは広場になってます。この南に南門（または南大門）がありましたが、それは、畑の中で石碑等もありませんでした。
これが「江戸名所図会」の国分寺のページ。右上に国分寺との表記が見えます。国分寺の崖線を階段で登る伽藍のようすが示されています。あたりは田んぼと畑と民家でした。
2/1 14:48
これが「江戸名所図会」の国分寺のページ。右上に国分寺との表記が見えます。国分寺の崖線を階段で登る伽藍のようすが示されています。あたりは田んぼと畑と民家でした。
須恵器や土師器が出土しているようです。伽藍の大きさを考えるとちょっと出土品が少ないですね。場所の関係で全部を展示していないのかも知れません。
2/1 14:53
須恵器や土師器が出土しているようです。伽藍の大きさを考えるとちょっと出土品が少ないですね。場所の関係で全部を展示していないのかも知れません。
国分尼寺跡です。ちょうど伝鎌倉街道がその上を通った形となっていますが、時代が違うので国分尼寺が衰亡したあと街道ができたのでしょうか。
2/1 15:05
国分尼寺跡です。ちょうど伝鎌倉街道がその上を通った形となっていますが、時代が違うので国分尼寺が衰亡したあと街道ができたのでしょうか。
これが伝鎌倉街道の切通しです。鎌倉時代のあと、切通しのように掘り下げられたという可能性があって、以前はもっと広い道であったらしいと推定されているようです。
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2/1 15:15
これが伝鎌倉街道の切通しです。鎌倉時代のあと、切通しのように掘り下げられたという可能性があって、以前はもっと広い道であったらしいと推定されているようです。
ということで西国分寺駅に無事到着。荻原先生の締めの言葉で終了！ 次回は高田馬場界隈です。お疲れさまでした。
＜このあとはおまけ＞帰りに講座に参加した知り合いの方と国分寺駅前にある「殿ヶ谷戸庭園」へ行きました。150円と格安に静かな庭園を楽しむことができました。
2/1 15:57
＜このあとはおまけ＞
帰りに講座に参加した知り合いの方と国分寺駅前にある「殿ヶ谷戸庭園」へ行きました。150円と格安に静かな庭園を楽しむことができました。
帰りに講座に参加した知り合いの方と国分寺駅前にある「殿ヶ谷戸庭園」へ行きました。150円と格安に静かな庭園を楽しむことができました。
三菱財閥の手にいったん渡ったようです。もともとは別荘だったんですね。ぜいたく〜。
冬枯れの中、華麗な花を咲かせていたのは蠟梅です。心が和みますね。
国分寺崖線の上にあるこの庭園は崖線下に池を持っています。名前を次郎弁天池と云います。
もう一度”武蔵野段丘面”上にたつと、”立川段丘面”上にある湧水池が眼下に望めます。紅葉亭という茶室があります。茶会・句会などに使われているようでした。
2/1 16:13
もう一度”武蔵野段丘面”上にたつと、”立川段丘面”上にある湧水池が眼下に望めます。紅葉亭という茶室があります。茶会・句会などに使われているようでした。
かわいた冬の空に日本庭園にはつきものの「鹿おどし」がカランコロン響いていました。
この仕掛け、実は、シカの食害を防ぐものだったんですねぇ。知らなかったぁ。京都の詩仙堂が発祥の地だそうです。
”モッコク”が多いらしいのですが、どれがそれだか分からなかった。江戸五木（えどごぼく）のひとつ。江戸五木は、江戸時代に重視された造園木で、モッコク・アカマツ・イトヒバ・カヤ・イヌマキだそう。
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2/1 16:20
”モッコク”が多いらしいのですが、どれがそれだか分からなかった。江戸五木（えどごぼく）のひとつ。江戸五木は、江戸時代に重視された造園木で、モッコク・アカマツ・イトヒバ・カヤ・イヌマキだそう。
庭園の入口にもあった蠟梅。蠟梅も「素心蠟梅」（そしんろうばい・早咲きで香りがいい）、「和蠟梅」（わろうばい・花芯部は紅ムラサキで小ぶり）、「満月蠟梅」（まんげつろうばい・大き目の花で濃黄色）など種類がいろいろとあるよう。今度、宝登山にも行ってみようと思いました。
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2/1 16:34
庭園の入口にもあった蠟梅。蠟梅も「素心蠟梅」（そしんろうばい・早咲きで香りがいい）、「和蠟梅」（わろうばい・花芯部は紅ムラサキで小ぶり）、「満月蠟梅」（まんげつろうばい・大き目の花で濃黄色）など種類がいろいろとあるよう。今度、宝登山にも行ってみようと思いました。
撮影機器：
感想
新潮講座 東京古道散歩『古代官道と鎌倉街道の跡を巡る』の1回目のフィールドワークに行ってきました。
気温は低い日ながら風もなく荻原先生の丁寧な説明を聞きながら皆さんとわいわいと東山道武蔵路（とうさんどう・むさしみち）と鎌倉街道をめぐりました。
東山道とは聞きなれない道の名前ですが、むかしあった五畿七道のひとつで、カンタンにいうと関東以北は日本海側の北陸道、太平洋側の東海道、その真ん中の山岳地帯の東山道と3つの地域に分かれていた・・・その地域を通る道もその名がつけられ国道として（正確には「官道」）として国家の力で整備されていた…と理解するといいようです。
そうしておおざっぱに云って並行していた道の方の「東山道」と「東海道」を南北に結ぶのが「武蔵路」ということのようです。国分寺界隈には、この東山道武蔵路の遺跡がよく残されていて、むかしむかしの道がどのようであったのかが、わかるようになっていました。
わずか6kmほどのフィールドワークでしたが、国分寺跡や国分尼寺の跡も回ることもできて充実した一日でした。
帰路、一緒に参加した知り合いの方と一緒に国分寺駅前にある殿が谷戸庭園に立ち寄りました。国分寺崖線上にしつらえられた庭園はしっかり湧水もあって地形的にも楽しむことのできる場所でした。冬枯れのモノトーンの庭園にあってほっこり蠟梅が咲いていて彩りを沿えていたのが印象的でした。
＜参考＞
�＿�窪圭先生のブログ
http://ogikubokei.blogspot.jp/2014/01/blog-post_12.html
�◆崚貉各刺霏∀�」（Wikipediaより）
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%9D%B1%E5%B1%B1%E9%81%93%E6%AD%A6%E8%94%B5%E8%B7%AF
��「殿ヶ谷戸庭園」
http://teien.tokyo-park.or.jp/contents/outline036.html
�ぁ屬靴靴�どし」（Wikipediaより）
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%81%97%E3%81%97%E3%81%8A%E3%81%A9%E3%81%97
�ス駟�寺崖線”はけ”と大岡昇平「武蔵野夫人」
国分寺崖線は多摩川が作った河岸段丘と言われているが、別名この段丘は”はけ”と言われる。見晴らしもいいために、崖線の上にはお金持ちの別荘がしばしばつくられた。殿ヶ谷戸庭園の別荘もそのひとつ。このハケを世に出したのが作家・大岡昇平と言われている。彼は昭和25年に著した『武蔵野夫人』で、この崖線上に棲む華族が斜陽していく様を描いたが、それは「土地の人はなぜそこが『はけ』と呼ばれるかを知らない」で始まる。
なお、崖や絶壁等を表す古い言葉は結構あって、「まま」や「のげ」、「岨」あるいは「稜」の字を当てる「はば」や「そわ」「そば」、「崖」の字を当てる「ほき」などもそうだ。特に「はけ」は縄文時代に起源をもつ古い言葉らしい。
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