泣きなさい 笑いなさい 笹子雁ケ腹摺山
- GPS
- 07:41
- 距離
- 12.9km
- 登り
- 827m
- 下り
- 816m
コースタイム
原因:アップする前に、スマホ地図を削除してしまったため
歩くペース:08〜09(速い)
天候 | 快晴 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2022年05月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車
復路 笹子駅 |
写真
感想
赤城山で1回転の大技からはや10日。この日を狙っていた。笹子雁ケ腹摺山を念頭に山行計画を立てた。天空は紺碧の蒼、山肌の気孔から吹き出す白い小さな雲とのコントラストが目に染みる。車中の人混みも多い。大月駅をでてからもひとの数が減らない。大菩薩か金峰あたりだろうか。笹子駅で降りた。バスには乗らず登山口の新中橋の県道をたったと歩く。ベルクスに行くよりも長いか、そりゃそうだ。
登山口から始まる、九十九折、尾根と急坂が続く。急がないと手綱を引く。
山行は行かねばならいものか。己が希望したロードである。山行に限らないが、人は進むべき道が沢山ある。どれを選ぼうが自由なのだ。そして、その選択した道を進むからには責任が伴う、なぜなら多くの人が同じ道を選択することになるだろうからだ。選択に直面したとき、自由なはずの選択に責任を背負うことになる。葛藤が生まれる。自由と責任を論じた、実存主義の巨頭サルトルの世界である。こうして時に山行も行かねばならないという義務感を生じることになる。自由だからこそである。
ひとしきり、この論法を考えながら急坂の山道を黙して足を上げ歩を進める。分岐がなく時空の感覚がない。若者Gが追い上げてきた。お坊山へ行くのかと尋ねた。いや、笹雁を登りあとは東に向かい甲斐大和に出るという。おいおい、東ってお坊山だよと心で呟いた。初めてなのだろう「東に向かう若者」らは飛ばし去った。ヤマレコから届く時刻と標高の音声を聴きながら、遅れを感じた。
山は咲き誇っていたのツツジやスミレは残照に、疎らになっていた。目当てのパネル板に到着。富士や南アの絶景はここがポイント地点だ。山頂からはベンチからの富士が延びた枝木を前に見えるだけである。南アも新緑の葉に遮られて白い嶺の連山がかろうじて見える程だ。休憩後、登るために下る、という「下山の哲学」を思い起こす。笹子峠はトンネルの真上になる。かっての戦国の時代の戦の面影はない。ここから暫く県道を歩く。樹齢1000年を超える矢立の杉へ降りていく。前回はその先が崩落し前に行けなかった。通行禁止のロープはない。参道を抜け再び県道に出る。旧甲州街道である。新田集落を通過し登山口の新中橋に戻ってきた。本社ケ丸の入口となる追分を過ぎる。さらに進んでいくと見えた、笹子駅の鉄橋だ。15時前に駅に着いた。にしてもログの喪失感は辛い。思い切り泣いていい、そして笑いなさい。今日の山行の無事を祝って。
アクシデントから僅か10日での笹子雁ヶ腹摺山、凄い回復力です。それとも並々ならぬ情熱からでしょうか。私の方は両方とも低くなってしまっています。
自由と責任を考えながら歩かれたとのこと。「時空の感覚がない」とは禅の境地のようです。「山行も行かねばならないという義務感を生じることになる」とは皮肉のことのように思えますが、私も同感です。私の現在進行中の山行スタイルは完全に自分のものではありません。障害者を同行した登山パーティーとして安全第一に考えることが義務となっています。自ずと私の実力範囲内でのことですが、パーティーとしての不安定要素(リスク)を無くすことはできません。山行から安全地帯に帰還して、安全に山行を終える義務とか責任とかいうものを全うできたことが充実感となっているようです。
こんにちは
yasujiさん、お坊山でお会いしたとき、yasujiさんに気迫を感じました。
様々にご事情を抱えておられると思います。yasujiさんのお気持ち、偉そうですが半分くらいで申し訳ないのですが理解しているつもりです。その中で、義務と責任から解放される、その一瞬が大切なことと思います。yasujiさんだからこそ
得られる充実感を大切になさってください
また、お会いしましょう、息子さんにもまたお会いしたいと思っております。
タコこんぶ🐙の回復を祝って🎉🎉
凄いですねー😄
山への義務感。山に登らない自由。登る自由。
色々考えさせられました😔
考えると言えば…
前から「雁が腹を摺る山」って凄い名前の山だと思ってました。
機会があれば登ってみたい山です。
お疲れ様でした😀
コメントありがとうございます
🐙も何とか頑張ってくれているようです
幸モンです。
山行に行く選択もあれば、行かないという選択も自由です
バリエーションを増やし、その中から選択することもできます
腹摺山三山です。
笹子雁が腹摺山、牛奥の雁が腹摺山(日本で一番長い山名)、そして本家の
鴈が腹摺山です。雁が腹を擦るでは共通しています
私のお気に入りの一番は本家です。旧五百円札の富士は
この山から撮られたものです
是非、登ってみてください
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