記録ID: 43360
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無雪期ピークハント/縦走
日高山脈
ペテガリ岳
2009年07月19日(日) 〜
2009年07月22日(水)
コースタイム
ペテガリ岳
7/19
0330。起床。
とりあえず雨は小降りになってるので朝食をとって出発準備。
0501。神威山荘スタート。
0530。最初の渡渉地点?なんか違うっぽい。沢はかなり水量が多くてヤバそうな感じ。
対岸は急な登りになってて、どうも違うっぽいので他の道を探す。少し林道を下ってもそれらしい場所が無いので、また戻って、神威山荘への最後の分岐を下ってみると、車が三台停まっててどうもそれらしい場所に出た。でもやっぱり沢がヤバそうな感じに変わりない。一旦神威山荘に戻って天気の様子を見る事にした。
0615。神威山荘。
とりあえず乾いたものに着替えてコーヒーで一服。
結局終日宮部みゆきの『長い長い殺人』を読んで過ごす。事件の進行につれて場面場面を、関係者の財布が語るという趣向でなかなか面白かった。
7/20
0330。起床。
昨日と同じ時間。昨日と同じようにモーニングコーヒーを淹れて、朝飯を食べる。
0504。スタート。
0522。徒渉地点。
やっぱり水量が多い。今日も無理なんでペテガリは後回しにして石狩岳に行こうとUターン。
0552。神威山荘で一緒だった三人組のパーティーに『スクラム組んで一緒に渡ろう』と誘われて、嬉しかったので仲間に加えてもらうことになった。
0612。渡渉開始。
途中までは順調だったが、あと一歩のところでミスっちゃって自分とMさんが転倒。Mさんが川下に流されて行くのが視界の隅に入ったが、自分のことで手一杯。仰向けに倒れてしまったので、背中のザックが重くて全然身動きが取れない。このまま死んじゃうかも…とか思いつつもなんとか体勢を立て直して立ち上がる事ができた。しばらく何にも考えられず茫然としてたけど、Mさんも少し流されただけで沢の端にうずくまってるのが見えたので慌てて駆け寄る。ホント二人とも無事で良かった。
その後、水量が減るのをしばらく待ったがなかなか減ってくれない。サブザックに重いものを詰めて対岸にザイルで渡して少し身軽になってから、無事に向こうに渡った二人がよこしてくれたザイルで確保してもらいつつ人間も渡った。ついさっき溺死しかかったばかりなので、対岸までわずか1メートルの所の一段深くなって流れの速い所に一歩踏み出すのがとても恐ろしかった。
この時点で、ビデオとデジカメが水没して使えなくなってたのが大ショック。
0800。そんなこんなでなんとか渡渉を終えて、長い休憩の後やっと再スタート。
対岸の林道はすぐに終わって、ほとんど沢登のコースが続く。
0945。680メートル峠。
やっと登りが終わってホッとしたのもつかの間。相変わらず滑りやすくて気を使う下りの沢道が続く。でも距離はたいしたことなくてじきに普通の林道になる。林道歩きが意外に長くて大変だった。峠のこっち側でも何度か沢を横切るところがあったので、結局ペテカリ山荘まで地下足袋で歩くことになってしまった。
1210。ペテカリ山荘。
この時だけ一時的に良い天気だったので、沢で濡らしてしまったザックの中身を広げて乾かした。ラーメンで昼食。
1348。再スタート。
三人組と別れて一人1301ピーク下のコルを目指す。
1541。1050こぶ?
1629。尾根筋に出てから最初の下り。
50下って150登り返すくらいの感じに見えた。
1753。今日はここまで。
五時半を過ぎたあたりから、今日はもう膝が無理っぽく感じ始めてたので、テントを張れそうな場所を探しつつ前進してて、やっと適当な場所を見つけた。
1835。テント設営完了。
実働八時間だけど、もっと運動した感じでかなり疲れてた。やっぱりなれない地下足袋で結構林道を歩いたのが疲れた原因だろう。
7/21
0330。起床。
0438。ペテガリ山頂目指してスタート。
昨日のうちに結構山頂に近いところまで来ているつもりだったが、全然はかどってなかったらしい。かなり遠くにペテガリ岳の山頂が見えてた。
0637。1301ピーク下コル。
二時間かかってやっと、昨日の目標地点までやって来た。500メールの一気直登に備えてラーメンで朝食。
0710。再スタート。
見上げると、山頂方向はすっかりガスの中。
標高500メートルをほとんど直線でまっすぐ上がる道。笹藪が結構やかましいし、道がぬかるんで歩きにくい。
0851。ペテガリ山頂。
小雨が降ってて寒い。コーヒーを淹れる気にもならず、三脚と携帯のカメラでなんとか記念写真を撮る。
四時スタートで、六時には山頂に立ってて、今日のうちに神威山荘まで戻るという当初の計画は、すでに無理っぽい。
0910。下山開始。
山頂からコルまでの中間地点あたりで、例の三人パーティーと遭遇。六時スタートだろうと思ってたので速いなと思いつつ尋ねてみると、四時スタートとの事だった。
1255。昨夜のテント場。
もう一時じゃん。やっぱ今日中に神威山荘まで戻るのはどう考えても無理か。
デポした荷物を回収してザックに詰め直し、かなりのんびりしてからペテカリ山荘に向けて再スタートした。
尾根の終点から山荘まで、普通なら一時間半ほどの行程なのに、膝が痛くてしょっつゅう休憩しないといけなかった。なんでそこだけで二時間以上かかってる。ひょっとすると上りよりも時間がかかってたかも。
1605。ペテカリ山荘。
とりあえず終了。後は明日無事に神威山荘にたどり着ける事を祈る。
Apeでサッポロ市内から、二人の若者が山荘にやって来てた。聞いてみると、三石方面から、バイクならここまでやって来ることが可能らしい。知ってたら危ない徒渉もしなくてすんだのに・・・とか思うがもう遅い。
7/22
0430。起床。
最初は六時スタートの予定だったので四時半に目覚ましを仕掛けたけど、後で七時スタートに変更になったのを忘れてた。一時間無駄に早く起きてしまった。
0709。神威岳山荘に向かってスタート。
今日も三人パーティーに混ぜてもらえる事になった。
昨夜も雨が降ってたので、最後の渡渉点の水位が十分下がってるのを祈りつつ歩く。
0904。680峠。
往路の反対の登りなのにかなり速い。
1037。最終渡渉点。
一昨日よりは少ないが、楽勝な雰囲気じゃない。Yさんがザイルを持って対岸に渡ってくれて、命綱を張ってくれた。Yさんは軽々と渡って行ったので、慣れてる人にはたいした流れでも無かったみたいだけど、自分にとっては十分危なそうに見えた。
1052。渡渉終了。
ザイルのバックアップがあって安心できたのもあるけど、Yさんの歩いた後を忠実に辿ると、実際危険な感じはしやくてあっさり渡る事ができた。
落ち着いてバランスを崩す事なく、浅い所を見極める事ができれば、さほど危険な渡渉では無かったようだ。
1113。神威岳山荘。
無事下山完了。生きてて良かった。
7/19
0330。起床。
とりあえず雨は小降りになってるので朝食をとって出発準備。
0501。神威山荘スタート。
0530。最初の渡渉地点?なんか違うっぽい。沢はかなり水量が多くてヤバそうな感じ。
対岸は急な登りになってて、どうも違うっぽいので他の道を探す。少し林道を下ってもそれらしい場所が無いので、また戻って、神威山荘への最後の分岐を下ってみると、車が三台停まっててどうもそれらしい場所に出た。でもやっぱり沢がヤバそうな感じに変わりない。一旦神威山荘に戻って天気の様子を見る事にした。
0615。神威山荘。
とりあえず乾いたものに着替えてコーヒーで一服。
結局終日宮部みゆきの『長い長い殺人』を読んで過ごす。事件の進行につれて場面場面を、関係者の財布が語るという趣向でなかなか面白かった。
7/20
0330。起床。
昨日と同じ時間。昨日と同じようにモーニングコーヒーを淹れて、朝飯を食べる。
0504。スタート。
0522。徒渉地点。
やっぱり水量が多い。今日も無理なんでペテガリは後回しにして石狩岳に行こうとUターン。
0552。神威山荘で一緒だった三人組のパーティーに『スクラム組んで一緒に渡ろう』と誘われて、嬉しかったので仲間に加えてもらうことになった。
0612。渡渉開始。
途中までは順調だったが、あと一歩のところでミスっちゃって自分とMさんが転倒。Mさんが川下に流されて行くのが視界の隅に入ったが、自分のことで手一杯。仰向けに倒れてしまったので、背中のザックが重くて全然身動きが取れない。このまま死んじゃうかも…とか思いつつもなんとか体勢を立て直して立ち上がる事ができた。しばらく何にも考えられず茫然としてたけど、Mさんも少し流されただけで沢の端にうずくまってるのが見えたので慌てて駆け寄る。ホント二人とも無事で良かった。
その後、水量が減るのをしばらく待ったがなかなか減ってくれない。サブザックに重いものを詰めて対岸にザイルで渡して少し身軽になってから、無事に向こうに渡った二人がよこしてくれたザイルで確保してもらいつつ人間も渡った。ついさっき溺死しかかったばかりなので、対岸までわずか1メートルの所の一段深くなって流れの速い所に一歩踏み出すのがとても恐ろしかった。
この時点で、ビデオとデジカメが水没して使えなくなってたのが大ショック。
0800。そんなこんなでなんとか渡渉を終えて、長い休憩の後やっと再スタート。
対岸の林道はすぐに終わって、ほとんど沢登のコースが続く。
0945。680メートル峠。
やっと登りが終わってホッとしたのもつかの間。相変わらず滑りやすくて気を使う下りの沢道が続く。でも距離はたいしたことなくてじきに普通の林道になる。林道歩きが意外に長くて大変だった。峠のこっち側でも何度か沢を横切るところがあったので、結局ペテカリ山荘まで地下足袋で歩くことになってしまった。
1210。ペテカリ山荘。
この時だけ一時的に良い天気だったので、沢で濡らしてしまったザックの中身を広げて乾かした。ラーメンで昼食。
1348。再スタート。
三人組と別れて一人1301ピーク下のコルを目指す。
1541。1050こぶ?
1629。尾根筋に出てから最初の下り。
50下って150登り返すくらいの感じに見えた。
1753。今日はここまで。
五時半を過ぎたあたりから、今日はもう膝が無理っぽく感じ始めてたので、テントを張れそうな場所を探しつつ前進してて、やっと適当な場所を見つけた。
1835。テント設営完了。
実働八時間だけど、もっと運動した感じでかなり疲れてた。やっぱりなれない地下足袋で結構林道を歩いたのが疲れた原因だろう。
7/21
0330。起床。
0438。ペテガリ山頂目指してスタート。
昨日のうちに結構山頂に近いところまで来ているつもりだったが、全然はかどってなかったらしい。かなり遠くにペテガリ岳の山頂が見えてた。
0637。1301ピーク下コル。
二時間かかってやっと、昨日の目標地点までやって来た。500メールの一気直登に備えてラーメンで朝食。
0710。再スタート。
見上げると、山頂方向はすっかりガスの中。
標高500メートルをほとんど直線でまっすぐ上がる道。笹藪が結構やかましいし、道がぬかるんで歩きにくい。
0851。ペテガリ山頂。
小雨が降ってて寒い。コーヒーを淹れる気にもならず、三脚と携帯のカメラでなんとか記念写真を撮る。
四時スタートで、六時には山頂に立ってて、今日のうちに神威山荘まで戻るという当初の計画は、すでに無理っぽい。
0910。下山開始。
山頂からコルまでの中間地点あたりで、例の三人パーティーと遭遇。六時スタートだろうと思ってたので速いなと思いつつ尋ねてみると、四時スタートとの事だった。
1255。昨夜のテント場。
もう一時じゃん。やっぱ今日中に神威山荘まで戻るのはどう考えても無理か。
デポした荷物を回収してザックに詰め直し、かなりのんびりしてからペテカリ山荘に向けて再スタートした。
尾根の終点から山荘まで、普通なら一時間半ほどの行程なのに、膝が痛くてしょっつゅう休憩しないといけなかった。なんでそこだけで二時間以上かかってる。ひょっとすると上りよりも時間がかかってたかも。
1605。ペテカリ山荘。
とりあえず終了。後は明日無事に神威山荘にたどり着ける事を祈る。
Apeでサッポロ市内から、二人の若者が山荘にやって来てた。聞いてみると、三石方面から、バイクならここまでやって来ることが可能らしい。知ってたら危ない徒渉もしなくてすんだのに・・・とか思うがもう遅い。
7/22
0430。起床。
最初は六時スタートの予定だったので四時半に目覚ましを仕掛けたけど、後で七時スタートに変更になったのを忘れてた。一時間無駄に早く起きてしまった。
0709。神威岳山荘に向かってスタート。
今日も三人パーティーに混ぜてもらえる事になった。
昨夜も雨が降ってたので、最後の渡渉点の水位が十分下がってるのを祈りつつ歩く。
0904。680峠。
往路の反対の登りなのにかなり速い。
1037。最終渡渉点。
一昨日よりは少ないが、楽勝な雰囲気じゃない。Yさんがザイルを持って対岸に渡ってくれて、命綱を張ってくれた。Yさんは軽々と渡って行ったので、慣れてる人にはたいした流れでも無かったみたいだけど、自分にとっては十分危なそうに見えた。
1052。渡渉終了。
ザイルのバックアップがあって安心できたのもあるけど、Yさんの歩いた後を忠実に辿ると、実際危険な感じはしやくてあっさり渡る事ができた。
落ち着いてバランスを崩す事なく、浅い所を見極める事ができれば、さほど危険な渡渉では無かったようだ。
1113。神威岳山荘。
無事下山完了。生きてて良かった。
過去天気図(気象庁) | 2009年07月の天気図 |
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コース状況/ 危険箇所等 |
下山後の温泉は、三石昆布温泉蔵三。420円。 神威山荘からまっすぐ国道に下って、静内方面にちょっと戻ると国道沿いにあります。 |
写真
撮影機器:
感想
改めて単独山行の危うさを実感した。
行きは普通に沢が渡れて、帰りは増水で渡れなくて、予備の食料もなくて・・・なんて状況も充分考えられる。そんな事になったら目も当てられない。
あの辺りは携帯も圏外だったので助けを呼ぶこともできず・・・
ホントに日高の山は厳しいです。
ペテガリ山頂碑には山荘まで9キロと書いてあったけど、山荘から稜線まで一気に上った後も、何度も上り下りを繰り返す行程なので、普通の9キロよりもかなり疲れる山でした。
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