表丹沢/書策新道(捜索救助)
コースタイム
15:25書策新道/セドノ沢左俣(登山道より100m下流にて要救助者と合流)
16:17書策新道を下降開始
18:45戸沢臨時派出所
天候 | 雨のち曇り(ガス濃し) |
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過去天気図(気象庁) | 2009年08月の天気図 |
コース状況/ 危険箇所等 |
■書策新道は現在侵入禁止テープが入山口と下降口に張ってある。 このコースはセドノ沢左俣沿いを少しの間歩かねばならず 沢から登山道にそれぞれ入るポイントがわかりづらいので要注意。 また増水時は水無川本谷F5上部の徒渉があり膝程度足を濡らす。 本谷F5の下部は足元がえぐれており一般登山道としては危険箇所が多い。 |
感想
秦野市から早朝救助要請連絡が入る。
昨日夕方18時半頃、要救助者から秦野消防に
書策新道を下降中、白竜ノ滝周辺で沢に迷い込んだとのこと。
私は所用のためこの電話に気づくのが遅れてしまう。
すでに警察、消防、われわれ民間救助隊の一部が
表尾根上に待機。
しかし風雨が強く下に降りるのは二次遭難の恐れがあった。
単独で戸沢から書策新道を小走りで登る。
生きていてくれよぉと祈りながら。
ザックには要救助者用のシュラフ類、ツエルト、コンロ、食料
そしてロープや引き上げ用装備、ハーネスなどを詰め込んできた。
明日は台風が通過するから今日が勝負だった。
水無川本谷に差し掛かる頃
警察救助隊長から携帯に連絡が入った。
「要救助者発見、怪我をしているが無事確保」
セドノ沢が見え始め登山道から下部50mほどに人が見えた。
急斜面を駆け下りると、頭部から血を流してはいるが
意識も明確な要救助者がいらした。
どうやら小滝を2回ほど転落したようで
ご自分のザックは紛失してしまったようだ。
幸い足に怪我はなかった要救助者に登山道まで40mを
ロープでアンザイレンし引き上げシステムで
サポートしながら引き上げた。
その後、警察の一隊が先行し、増水した水無川本谷と
その後のえぐれた危険箇所にロープを張り
もう一隊と消防、民間救助隊で前後をサポートしながら
ゆっくり戸沢に降りた。
セドノ沢左俣から戸沢まで通常の3倍以上かけて
ご家族の待つ戸沢の臨時派出所へ。
戸沢には救急車が待機しており
ご家族とともに乗り込んでいった。
何度も謝礼をしながら乗り込む要救助者を笑顔で送る。
「**さん、また山、来ますよね!」
「はい!」
力強い答えに、救助してよかったと正直に思った。
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