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Yamareco

記録ID: 46262
全員に公開
無雪期ピークハント/縦走
剱・立山

折立-雲ノ平-高天原-水晶岳-鷲羽岳-三俣蓮華岳-西鎌尾根-槍ヶ岳-上高地

2009年08月29日(土) 〜 2009年09月03日(木)
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midoriandhappy その他1人

コースタイム

8/29 8:10 折立 - 11:30 太郎平 12:10 - 14:40 薬師沢小屋
8/30 5:10 薬師沢小屋 - 8:00 雲ノ平小屋 8:50 - 11:45 高天原山荘
9/1   5:15 高天原山荘 - 8:00 ワリモ乗越 9:00 (- 水晶岳PH -) 11:45 - 13:30 三俣小屋
9/2   5:05 三俣小屋 - 7:45 双六小屋8:15 - 11:45 千丈乗越 12:05 -13:15 槍ヶ岳肩の小屋 (- 槍ヶ岳PH -) - 15:05 ヒュッテ大槍
9/3  5:05 ヒュッテ大槍 - 12:10 上高地河童橋
天候 記録に掲載
過去天気図(気象庁) 2009年08月の天気図
コース状況/
危険箇所等
【DAY 1:雨 のち 曇り】
前夜池袋から夜行バスに乗り、翌朝富山駅着。富山駅からは予約していた富山地鉄のバスで有峰湖を越えて折立へ。バスの中は登山客のみ。富山到着時から始終雨。雨の中合羽を来て歩き始める。1週間前に同じ道を歩いているので予め想定していたポイントで休憩を取り太郎平着。所要時間は前回と全く同じ3時間15 分。雨は小降りになったものの、薬師岳は霧で見えない。
太郎平で一休み、湿った登山道を一気に下り、薬師沢までつづく木道をすすむ。周囲はトリカブト、シシウドなどの花が咲き、木イチゴの実も赤い(← 当然、食べる)。小屋到着後はテラスでのんびり、沢を眺めながらだらだら過ごす。黒部本流の水量は1週間前に比べてかなり減っており、やはり1週間前は水が多かったことを確認。この日小屋には赤木沢目的のパーティーがたくさんいた。

【DAY 2:霧 時々雨 のち 晴れ】
薬師沢小屋から雲ノ平まではめちゃくちゃな急登で朝からうんざりする。Tさんがこの道の下山嫌さに帰りは大東新道を行ったというのもうなずける。ひとしきりの登りから木道に飛び出すと、あとはゆるゆるとした道に。霧で視界がきかないながらも周囲には地塘が見え、アラスカ庭園から奥日本庭園に向かうころにはすっかり「雲ノ平」の風景に心奪われる。盛夏には登山客で賑わうだろうこの楽園に、自分たちしかいないというのも嬉しいところ。
雲ノ平山荘では営業時間前というのにホットミルクを作ってもらい、のんびりくつろぐ。雲ノ平山荘から奥スイス庭園を経て、コロナ平へ。(コロナ平にはコロナ観測所なるものがあるということなのだが、これって一体何?と思って調べてみると、日本のコロナ観測所は乗鞍にしかない模様。むかし雲ノ平にあったということなんですかね?)コロナ平から詩ノ原、苗代ノ原を越えると、それまでの開けた風景から一変、樹林帯に入り、一気に下る。3カ所に梯子あり。
高天原峠から岩苔小谷にかかる丸太橋を越え、岩苔乗越への登山道分岐を過ぎると、目前には高天原の湿原が一気に開ける。絶景に声をあげている間に、高天原山荘着。建物全体がひしゃげた鄙びた山荘は、それでもきちんと清潔で、食事もおいしく(アザミの葉のてんぷら!)、夜にはランプがともりとても素敵なところだった。
山荘に荷物をおろしてまずは夢ノ平の竜晶池へ。静かな水面に水草がゆれ、トンボが戯れる。静寂のひととき。
その後待望の高天原温泉へ。どこから歩いても到達までに1泊2日はかかる故に一説には日本一遠い温泉とも。まさに沢沿いの野湯。誰もいない大自然の中で青白い湯につかり、空を仰ぐ。こんな贅沢があるかってなものである。極楽極楽。

【DAY 3: 雨 くもり のち 雨】
予定では一般登山道ではない温泉沢をつめるルートで水晶岳(黒岳)にあがるつもりだったが、朝から雨がぱらついているので、取りやめ。眠りノ平から岩苔乗越を目指す。途中の水晶池は水が枯れ、干上がった泥沼。さして美しくもなかった(が、水がある時はものすごく綺麗な写真を見た)。道々木イチゴを口にいれながら、沢筋をのぼっていく。途中休憩をとっていたら、オコジョが出て来た。褐色の背に白いお腹でするりと細い体に愛らしい目。こちらを伺いながら岩の間を駆け巡り、あまりにも愛くるしい。
ワリモ北分岐にザックをデポし、水晶岳をピークハントする。霧が濃く視界が晴れない中、とりあえずは頂上を踏む。水晶岳は百名山の中でもアクセスが悪いそうな。まあ、確かにどこから縦走しても遠いかも。
分岐に戻りザックを担ぎ、ワリモ岳を越えて鷲羽岳へ。途中太陽が出たので合羽を脱ぐ。が、鷲羽岳に着くころにはまた全てが霧につつまれた。鷲羽岳はなかなか大きな山で、ここから北俣山荘までの下りがジグザグと長く、うんざりした。
この日双六山荘まで足を伸ばしておけば後がラク、というところで、三俣山荘からさらに進むか悩む。最後は「そうは言っても疲れたし!時間も厳しい。」ということで三俣山荘に留まる。小屋に入りしばらくすると大雨が降り出し、この決断は結果的に正解だった。

【DAY 4: 晴れ】
夜明け前に小屋の外に出る。東に星。そしてついに槍ヶ岳の三角のピークがくっきりと見える。これは台風一過の晴天か、期待できる。
日の出前の薄暗さの中出発し、ご来光と競うように三俣蓮華岳に向けて歩く。三俣蓮華の頂上からは前日まで歩いて来た水晶岳、鷲羽岳が見え、加えて黒部五郎岳、槍ヶ岳方面、笠ヶ岳、遠くには白山も見える。ここから双六への尾根沿いを歩き、途中中道をへて双六小屋着。双六小屋でのんびりとお弁当の朝ご飯を楽しむ。目前には樅沢岳への急登がそびえる。
双六小屋から樅沢岳へはジグザクとした急登。頂上を越えると槍ヶ岳までつづく西鎌尾根の全貌が見える。あの三角を目指せ!(まさに写真のとおりです。)
西鎌尾根は最後の3分の一ほどは鎖場もあり、ザレて足場が悪いところもあるが、大半は歩きやすくなだらかなアップダウンを繰り返す展望の尾根、長野側と岐阜側をつなぐ橋のようなところ。
千丈沢乗越まで来ると、槍ヶ岳は目前に。ここからまた登り一辺倒でうんざりするが、ジグザグと折り返して行くと、槍ヶ岳山荘の脇に出る。ここでザックを置いて、槍ヶ岳の頂上をピークハント。
実に、15年振りの槍ヶ岳。針の山の狭い頂上からの360度の展望。
その後ヒュッテ大槍に向かう。日没まで槍ヶ岳と周辺の遠望を満喫。

【DAY 5: 晴れ】
この日は上高地までのひたすらの下り。単独の女性からぶどうのおすそわけを頂いて、夜明けと同時にヒュッテ大槍を後にする。薄暗い中、槍ヶ岳の肩にある小屋のあかりが光る。時折フラッシュが光るのは、日の出を見ている人達のカメラからか。
ジグザグと谷に向かって下り、坊主岩小屋の分岐へ。登山者が多い槍沢の道、良く整備されているがひたすら足を動かしていると膝に響く。見上げると槍ヶ岳、中岳、南岳が動きの速い霧に見え隠れする。天狗原への分岐を分けて、ババ平も近くなってくると、ついに槍ヶ岳が見えなくなった。槍沢キャンプ場で朝ご飯、小屋につくってもらったお弁当を食べる。
槍沢ロッジを越えると傾斜もゆるやかになり、上高地までの距離ばかりが長く感じられる。横尾では沢山の登山者がたむろし、徳沢や明神に近づくと環境客の姿も。(ところで、観光客の人にもいちいち「こんにちは!」と言われると半ばうんざりしてしまう。向うに取っては1回でもこちらが返事をする回数は何倍も多いのだ。やれやれ。)
河童橋から右岸に渡り、村営ホテルのお風呂に急ぐ。ここは外来の入浴受付が12:45まで。そうとは知らなかったので間に合ったことを幸いに、さっぱりと汗を流して帰路についた。
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