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Yamareco

記録ID: 4639346 全員に公開 アルパインクライミング 南アメリカ

南米ペルーアンデス遠征, Ranrapalca(6162m), North Spur

情報量の目安: C
-拍手
日程 2022年06月17日(金) ~ 2022年06月24日(金)
メンバー
アクセス
利用交通機関

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GPS
176:00
距離
32.5 km
登り
2,665 m
下り
2,666 m

地図/標高グラフ


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コースタイム [注]

6/17 晴れ
Huaraz(9:30)Pashpa村(11:30)Co4400BC= C1(17:30)
HuarazからPaltayまではcolectivo、Paltayでのcolectivo降車点にちょうどタクシーがいてラッキーだった。「Ishinka、Ranrapalca」と運ちゃんに伝えるとさらに奥のスタート地点Pashpa村までわざわざ送ってくれた。Gracias!
アプローチとなるトレッキング道はまたもや天国のような草原なのにアホみたいな重荷のせいでずっと下向いてゼェハァゼェハァ繰り返す。登攀具と1週間分の食料は重すぎる。50/s(1500円)払ってburo雇えばよかったと何度も後悔した。最後はもうザックを下ろすというより放り投げてた。

6/18 晴れ
C1(8:30)Co5000HC=C2(16:00)
今日はテント村のBCから、目の前にRanrapalcaが聳えるHCまで。モレーン帯から勾配がキツくなって辛い。タウイでは絶対buro雇うと2人で誓った。
Ranrapalca北壁はかっこいい!壁のど真ん中に氷が幾筋も垂れていてピークへ直登するラインもある。僕達がトライする北壁側稜(N spur TD,900m,5.6,AI3,M3)は遠近感がおかしくなってたのか小さく見えた。一応1ビバーク想定だけど20時間行動くらいで帰ってこれるだろうと考えてた僕は本当に甘かったなー。

6/19 終日ガス
C2(4:00)北壁基部(5:00)頂上プラトー=Ω3(18:00)
基部で日の出を目標に出発。Glacier Campへのリッジの乗越はガレだらけ。45°位の雪壁を傾斜に沿ってしばらく登ると左手に第一ロックバンド、北壁側稜への入り口だろう。二手に分かれているが成田さんの判断で右を選択。卦薜未離ライミング30mで広大な雪壁に出る。
上部に見える第二ロックバンドに向け、コンテで150mくらい。気力は充分なのに一瞬で息が上がって全然進めない。何度か意図的に止まり、ちょっと待ってと合図を送る。第二ロックバンドは僕がリード、ここがM3だろうか?スクリュー17cm2本打ってミックスクライミング15mこなし、氷雪壁を傾斜の緩まる地点まで。クライミングを楽しめたのはここまでだった。
ガッスガスの中、60°雪壁(AI3?)をひたすらコンテ。スノーバーしか決まらないグサグサの氷とも雪とも言い難い斜面をマラソン登りで標高を上げる。スノーバーは4本しかないので必然的に20m近くランナウト、尽きたらスノーバーとアックスで支点構築してトップ交代。最後の3ピッチはあまりの息苦しさにスタカット。早く終わってくれ!いつまで続くんだよこれ!!と何度も心の中で叫び(実際叫ぶと行動に支障が出る)、ただひたすらアックスアイゼンを目の前の憎たらしい雪に突き刺す動作を繰り返した。そんな登りが4,5時間くらい続いた頃だろうか、一瞬だけの晴れ間が素晴らしい景色を僕たちにプレゼントしてくれて、アンデスの神に応援された気さえした。元10mの岩登りを成田さんリードで越えて、ようやく頂上プラトーに出た。「面白いとこ、残しときましたよ」なんて言ったが実際は僕が弱すぎてもう頭上のピッチをリードしたくなかっただけである。この壁を8時間なんてとんでもない!僕はなんて体力がないのだろう。。
プラトー18時で日没も迫っている。もう今から下降なんて不可能なので雪洞掘ってビバークする以外に選択肢はない。トップアウト地点からすぐのコル状を2人で必死にアッズで掘削作業。乾燥した風成雪だからか掘りやすくて助かった。ガチャ類とツェルトで入口を塞ぎ、水を作って寝た。6000mビバークなんて死なないか?なんて不安を感じる暇も無く、僕は疲れ過ぎて一瞬で眠りに落ちた。

6/20 晴れ
Ω3(8:30)北東壁途中=C4(18:00)
マットを足に巻いたり色々工夫したら意外と快眠できた。成田さんは少し辛そう。
雪洞出ると昨日のガスが嘘のような快晴。気分は晴れやかだがかなり息苦しい。準備も時間かかり出発遅れる。
成田さんは本当に体調が悪そうなので頂上プラトーのラッセルは僕がやるしかないと決意。ラッセル脛〜膝、20歩くらい歩いて30秒は呼吸を整えないと死ぬ。自分の体力の無さを呪った。ピークまで行くなんてあり得ない。なんとかプラトーを抜け、下降側の景色が見える所まで。
北東壁降り口は60〜70°の雪壁。スタカットクライムダウン5ピッチとコンテでミックス帯に。アバラッペル2ピッチで広大な雪田に降り立つ。Ishinkaとのコルキャンプ側へはズタズタ氷河とセラック、反対側は本当に降りれるか分からない氷河,モレーン地帯でコルキャンプまで離れてしまう。どこへ向かえばいいのやら。。。
とりあえず標高を下げようと安全に降りれる場所を繋ぐがコルキャンプから離れる一方。日没までの3時間を使い切って、コルキャンプから離れるけど安全そうな氷河を降りるか、もしくはセラック帯の弱点をなんとか繋いでコルキャンプまでの可能性を探るか。僅かな望みをかけコルキャンプにアプローチすることにした。
スタカット交えつつ基本コンテで西進。スラブ帯や氷瀑避けたり、単純に息が上がってペースが上がらない。リッジ状を越える度に一喜一憂させられる。日没まであと1時間というところでなんとコルキャンプを発見!よし!
しかし喜び勇んで下降するがなんとその先がセラックに囲まれた断崖絶壁になっていた。。。WI3程度のアイスクライミングでセラックを越えれそうな箇所があるが、その先がどうなっているか分からないし、越えたところで日没までにトレースに辿り着くのは不可能だろう。悲しみのビバーク2。花崗岩混じりの不味い水を飲み、足元の寒いテラスでエマージェンシーシートにくるまって寝る。コルキャンプでは僕達を心配してかヘッドランプが2つこちらを覗いていた。

6/21 晴れ
C4(8:30)HC(10:30)BC=C5(14:00)
全身に微かな温かみを感じて目を覚ますと、ブランカ山群の峰々に茜差す感動的な朝。でも日高も負けてないと思う。
懸案のWI 4を越えると、なんでもない雪壁とガレ地帯!これで帰れる!雪壁は上からシュルントが見えたので一応スタカット。
ガレ地帯を抜けコルを跨ぎ、切望のトレースと合流。コルキャンプでは昨日のヘッドランプの主が出迎えてくれた。英国人風の親子クライマーは、昨日僕達が下降した北東壁を明日登るらしい。水を恵んでもらい、色々と情報交換した。BCではYellow Tentが二晩潰れたままなので色々な人が心配してたらしい。温かい。
HCに着き、ダラダラと片付けしてBCまで。モレーン帯を越えてかわいらしいタンポポやセボラの花々見ると、生きて帰ってきたという実感が込み上げてきた。肉や野菜をたらふく食べて久しぶりの安眠。

6/22
C5(11:00)Pashpa村(13:15)Huaraz(17:00)
案の定寝坊した。のんびり準備して出発。 Pashpa村までのトレッキングコースは1ヶ月近く前に通ったような気さえした。

文責:竹中源弥(2017年入部)
過去天気図(気象庁) 2022年06月の天気図 [pdf]

写真

トマト玉ねぎ+チーズ
2022年06月17日 18:46撮影 by COOLPIX W300, NIKON CORPORATION
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トマト玉ねぎ+チーズ
ガスが濃い
2022年06月19日 15:57撮影 by COOLPIX W300, NIKON CORPORATION
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ガスが濃い
一瞬だけ晴れた
2022年06月20日 06:37撮影 by COOLPIX W300, NIKON CORPORATION
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一瞬だけ晴れた
プラトー直前元蕕療个
2022年06月20日 06:48撮影 by COOLPIX W300, NIKON CORPORATION
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プラトー直前元蕕療个
ピークは諦めてしまった
2022年06月20日 08:40撮影 by COOLPIX W300, NIKON CORPORATION
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ピークは諦めてしまった
最後のWI4くらいの氷壁。
疲労のせいかドパンプした
2022年06月21日 22:32撮影 by COOLPIX W300, NIKON CORPORATION
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最後のWI4くらいの氷壁。
疲労のせいかドパンプした
1
下山後コーラうますぎる
2022年06月19日 05:10撮影 by COOLPIX W300, NIKON CORPORATION
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下山後コーラうますぎる
ボルダーがたくさんある
2022年06月22日 11:17撮影
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ボルダーがたくさんある
ご褒美、ではなくタウイラフへのチャージ
2022年06月22日 20:38撮影
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ご褒美、ではなくタウイラフへのチャージ
撮影機材:

感想/記録

ずっと苦しそうだねと思われそうですが僕は山好きですよ?ただちょっと今回のは実力ギリギリだったのかも。それと高所に順応しきれていなかったのも大きいだろう。順応登山ではもっと高所で停滞すると良さそう。

感想/記録
by nrtk7

僕の中では記録を抹消したい恥ずべき山行です。学ぶことも多かったので行ったことを後悔はしていません。
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