東大癲手前の明月荘
- GPS
- --:--
- 距離
- 12.8km
- 登り
- 1,070m
- 下り
- 1,073m
コースタイム
天候 | 曇 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2017年09月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
吊り橋が通行不可となり渡渉。 |
その他周辺情報 | 滑川温泉 |
写真
装備
個人装備 |
長袖シャツ
ズボン
靴下
グローブ
防寒着
雨具
靴
ザック
昼ご飯
飲料
レジャーシート
地図(地形図)
コンパス
笛
ヘッドランプ
ファーストエイドキット
保険証
携帯
時計
サングラス
カメラ
シュリンゲ
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感想
山上湿原の広がる楽園を求めてみちのくの山々を歩いてきたが、吾妻連峰の東大巓は未踏であった。この日、滑川温泉からアプローチする。この温泉、30年くらい前に一度宿泊した。川沿いの混浴露天風呂にはいっていると若い女性が入ってきて、こちらが緊張したという思い出深い秘湯である。
この温泉から前川の流れを木橋で渡ってスタート、のはずが、橋が使用不能になっていた。少し下流に行って渡渉し、対岸に渡る。この日は終日、雨が降りそうな生憎の天候で、ガスが立ち込め、士気が上がらない。湿原のある名月荘まで頑張って到達し、東大巓の山頂までもうちょいだったが、時間が押していて、あの渡渉も考え、ここで断念。視界が利かないので、気力が出ない。
下山すると4時を回っている。今日はここからしばし車を走らせて、かつては米沢三湯と歌われた笠松鉱泉に向かう。ある時湯がでなくなり、以後、急速に寂れていったという笠松鉱泉。あたりは夕闇が支配し、人家も見当たらない。この辺りのはずだが、と注意をしていると、薄暗い陋屋に「薬湯風呂」と書いた手製看板が目に入った。あった!これだ。
かろうじて崩壊を免れていると言った風情の歴史的家屋。玄関の土間では、鉢巻をしたお爺さんが七輪でイワナを焼いている。中に入ると、近頃では嗅ぐこともなくなった昔のトイレ消臭剤の匂いが鼻腔を刺激する。縁側の廊下を客室へと案内される。外と中とを隔てる戸も隙間だらけだし、ガラスも割れていたりして、ボロ宿好きのasakinuも流石に不安になる。この季節、寒さに耐えられるのか???
障子を開けて中に入ると、石油ストーブがたかれて、ポカポカになっている。薄暗い風呂場で「薬湯風呂」なるものに浸ってから食事だ。腰が90度曲がったおばあちゃんが全て手作りした夕食、それは腰をぬかさんばかりに豪勢かつ超美味な逸品揃いなのであった!この宿にして、この食事かー!! さすがはかつての名湯、素晴らしい!イワナの塩焼き、あけびの皮で蒸し焼きにした味噌味のしめじ、ヒラタケずんだ和え、各種の天麩羅、松茸のお吸い物、松茸ご飯、その他いろいろ。おかずを食べるだけで満腹となり、泣く泣く手付かずに残した松茸ご飯だったが、宿の主人が翌朝残念そうに、これ食べなかったんだね、と。そしてなんと、弁当にして持たせてくれたのである。この松茸も主人が自ら採ってきたものである。
これで〆て六千円とは。
宿の裏から新幹線の走る音がするが、姿は見えす。きっとトンネルとなっているのだろう。
本当のモノ好きしか来そうにないが、週に一回は誰かが泊まっていた。asakinuとしては、最大のサプライズ宿、決して忘れない。老夫婦は冬の間、米沢の町で過ごすという。いつまで続けられるのか、とこの時感じたのだが、どうやら既に閉館したらしい。
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