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Yamareco

記録ID: 5164521
全員に公開
アイスクライミング
アジア

トワンソンポッポ(土旺城瀑布)

2023年02月09日(木) [日帰り]
 - 拍手

コースタイム

日帰り
山行
9:32
休憩
4:19
合計
13:51
3:26
89
雪岳山国立公園ゲート
4:55
5:23
15
手前の平らなルンゼ
5:38
6:43
33
下段滝取付き
7:16
7:16
39
下段滝終了点
7:55
9:10
45
上段滝開始点
9:55
10:30
25
上段滝中間点
10:55
11:17
244
上段滝終了点
15:21
15:55
82
手前の平らなルンゼ
17:17
雪岳山国立公園ゲート
天候 晴れ
過去天気図(気象庁) 2023年02月の天気図
アクセス
利用交通機関:
自家用車
ソラクサン(雪岳山)国立公園のゲートをくぐる。
2023年02月09日 03:26撮影 by  TG-6 , OLYMPUS CORPORATION
2/9 3:26
ソラクサン(雪岳山)国立公園のゲートをくぐる。
アプローチの遊歩道。途中から一般道を外れて少し危険な道を川筋の奥へと辿る。
2023年02月09日 03:58撮影 by  TG-6 , OLYMPUS CORPORATION
2/9 3:58
アプローチの遊歩道。途中から一般道を外れて少し危険な道を川筋の奥へと辿る。
1時間半のアプローチで着いた下段滝手前の平らなルンゼで身繕い。登攀終了後ここに戻ってくるので荷物をデポすることが可能。
2023年02月09日 04:55撮影 by  TG-6 , OLYMPUS CORPORATION
1
2/9 4:55
1時間半のアプローチで着いた下段滝手前の平らなルンゼで身繕い。登攀終了後ここに戻ってくるので荷物をデポすることが可能。
平らなルンゼから右の沢筋に入る。ここからは完全武装の世界。
2023年02月09日 05:18撮影 by  TG-6 , OLYMPUS CORPORATION
2/9 5:18
平らなルンゼから右の沢筋に入る。ここからは完全武装の世界。
10分ほどで下段滝。先行パーティーも我々もヘッデン登攀となる。
2023年02月09日 05:38撮影 by  TG-6 , OLYMPUS CORPORATION
1
2/9 5:38
10分ほどで下段滝。先行パーティーも我々もヘッデン登攀となる。
手前が私のガイドさん。その左上にひっくり返った状態のクライマーがいるのがわかるだろうか?我々がロープを結んでテイクオフの準備をしている最中に叫び声と共にドカ落ちしてきて背中から氷壁に叩きつけられ、しばらく身動きができなくなっていた。
2023年02月09日 05:48撮影 by  TG-6 , OLYMPUS CORPORATION
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2/9 5:48
手前が私のガイドさん。その左上にひっくり返った状態のクライマーがいるのがわかるだろうか?我々がロープを結んでテイクオフの準備をしている最中に叫び声と共にドカ落ちしてきて背中から氷壁に叩きつけられ、しばらく身動きができなくなっていた。
ガイドが下段を登り終えるのに1時間かかり、その間のビレイは寒さが辛かったが、もちろんガイドが下手なのではなく、先行パーティーが危なっかしかったために間隔を空ける必要に迫られたため。こちらはやっと自分もテイクオフして氷壁の途中から見下ろした構図。
2023年02月09日 06:56撮影 by  TG-6 , OLYMPUS CORPORATION
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2/9 6:56
ガイドが下段を登り終えるのに1時間かかり、その間のビレイは寒さが辛かったが、もちろんガイドが下手なのではなく、先行パーティーが危なっかしかったために間隔を空ける必要に迫られたため。こちらはやっと自分もテイクオフして氷壁の途中から見下ろした構図。
下段の滝を登っているうちに明るくなってきた。
2023年02月09日 07:03撮影 by  TG-6 , OLYMPUS CORPORATION
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2/9 7:03
下段の滝を登っているうちに明るくなってきた。
下段の滝を登りきったところ。この先の緩傾斜帯は雪が着いていないとかえって危険だそうだが、この日はラッキーなことに雪がばっちり着いていて普通に歩いて登れた。
2023年02月09日 07:16撮影 by  TG-6 , OLYMPUS CORPORATION
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2/9 7:16
下段の滝を登りきったところ。この先の緩傾斜帯は雪が着いていないとかえって危険だそうだが、この日はラッキーなことに雪がばっちり着いていて普通に歩いて登れた。
上段の滝。こうして見ると大きさがわからないが、最後に遠望した写真を載せるのでそちらで確認して下さい。
2023年02月09日 07:41撮影 by  TG-6 , OLYMPUS CORPORATION
3
2/9 7:41
上段の滝。こうして見ると大きさがわからないが、最後に遠望した写真を載せるのでそちらで確認して下さい。
上段の滝の途中まで傾斜が緩く、コンテで上がれた。
2023年02月09日 07:51撮影 by  TG-6 , OLYMPUS CORPORATION
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2/9 7:51
上段の滝の途中まで傾斜が緩く、コンテで上がれた。
上段の滝の1ピッチ目。左の青いロープが我々のロープ(70m)で、右の緑のロープは後から登ってきた別パーティーのもの。別パーティーのリードがなかなかランナーをとってくれないのでハラハラした(彼が落ちるとこちらが巻き込まれるので)。
2023年02月09日 09:03撮影 by  TG-6 , OLYMPUS CORPORATION
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2/9 9:03
上段の滝の1ピッチ目。左の青いロープが我々のロープ(70m)で、右の緑のロープは後から登ってきた別パーティーのもの。別パーティーのリードがなかなかランナーをとってくれないのでハラハラした(彼が落ちるとこちらが巻き込まれるので)。
上段の滝の1ピッチ目終了点、といっても単に氷壁の途中に自分でテラスを作ったようなもの。先ほどの別パーティーはロープの長さ(120m!)を利してここをスルーし、そのまま真上のかぶり気味のラインを登っていた。写真では距離感がわからないが、ランナーとランナーの間は20mは空いている。このランナウトをまるで気にしない登り方が韓流クライミング。
2023年02月09日 10:00撮影 by  TG-6 , OLYMPUS CORPORATION
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2/9 10:00
上段の滝の1ピッチ目終了点、といっても単に氷壁の途中に自分でテラスを作ったようなもの。先ほどの別パーティーはロープの長さ(120m!)を利してここをスルーし、そのまま真上のかぶり気味のラインを登っていた。写真では距離感がわからないが、ランナーとランナーの間は20mは空いている。このランナウトをまるで気にしない登り方が韓流クライミング。
こちらは私を引っ張ってくれているガイドさん。韓国人だがイルボナイズされているのかランナーの間隔は(我々の感覚では)適正で、安全管理もしっかりしている。
2023年02月09日 10:00撮影 by  TG-6 , OLYMPUS CORPORATION
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2/9 10:00
こちらは私を引っ張ってくれているガイドさん。韓国人だがイルボナイズされているのかランナーの間隔は(我々の感覚では)適正で、安全管理もしっかりしている。
ガイドさんの辿ったライン。おー、傾斜が寝ているじゃないか!……と感謝したが、これを寝ていると感じる時点で自分の感覚が麻痺している。
2023年02月09日 10:28撮影 by  TG-6 , OLYMPUS CORPORATION
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2/9 10:28
ガイドさんの辿ったライン。おー、傾斜が寝ているじゃないか!……と感謝したが、これを寝ていると感じる時点で自分の感覚が麻痺している。
実際には、見下ろすとこうなります。ズドンと100m以上真下が見えている状態。
2023年02月09日 10:46撮影 by  TG-6 , OLYMPUS CORPORATION
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2/9 10:46
実際には、見下ろすとこうなります。ズドンと100m以上真下が見えている状態。
ゴール間近。青空が祝福してくれているよう。
2023年02月09日 10:46撮影 by  TG-6 , OLYMPUS CORPORATION
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2/9 10:46
ゴール間近。青空が祝福してくれているよう。
やった!後はアックスを使わず歩いて登れる。
2023年02月09日 10:51撮影 by  TG-6 , OLYMPUS CORPORATION
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2/9 10:51
やった!後はアックスを使わず歩いて登れる。
ゴールイン。ここまで飲まず食わずの約5時間の登攀だったが、不思議と消耗していない。前夜のサムギョプサルのおかげだろうか?
2023年02月09日 10:54撮影 by  TG-6 , OLYMPUS CORPORATION
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2/9 10:54
ゴールイン。ここまで飲まず食わずの約5時間の登攀だったが、不思議と消耗していない。前夜のサムギョプサルのおかげだろうか?
振り返ると花崗岩の岩峰群の向こうに海。
2023年02月09日 11:11撮影 by  iPhone SE (3rd generation), Apple
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2/9 11:11
振り返ると花崗岩の岩峰群の向こうに海。
下山後、公園のゲート近くにあった説明プレート。
2023年02月09日 16:49撮影 by  iPhone SE (3rd generation), Apple
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2/9 16:49
下山後、公園のゲート近くにあった説明プレート。
そして帰路の途中で振り返り見たトワンソンポッポ。上段しか見えていないが、それでもあれを登れたことに充実感を覚えた。
2023年02月09日 17:24撮影 by  iPhone SE (3rd generation), Apple
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2/9 17:24
そして帰路の途中で振り返り見たトワンソンポッポ。上段しか見えていないが、それでもあれを登れたことに充実感を覚えた。

感想

2/9、韓国ソラクサン(雪岳山)のトワンソンポッポ(土旺城瀑布)を現地ガイドに連れられて登ってきました。

この滝は下段の滝(1ピッチ)→緩傾斜帯→上段の滝(2ピッチ)という構成になっていて、自然の滝だけに年によって長さや傾斜が変わりますが、今回はこんな感じでした。
1ピッチ目=下段の滝65m80-85°
2ピッチ目=コンテで緩傾斜帯200m〜上段の滝の出だし40m60°
3ピッチ目=上段の滝65m80-90°
4ピッチ目=上段の滝65m80-85°
トポなどの記述からもっときつい傾斜が続くのかと思っていましたが、実際の体感は80°が中心で、垂直部はそれほど長くありませんでした。

公園のゲートをくぐったのが3:30頃、アプローチ1時間半で滝の少し手前の平らなルンゼに着きギアを装着(余分な荷物はここにデポ)し、そこから右手の沢筋をさらに10分詰めると下段滝です。1ピッチ目をガイドが離陸したのが5:50頃、私が最終ピッチを終えて終了点に着いたのが10:55。この間、休憩らしい休憩はとっていません。ガイドが先行からの落氷(というより先行のフォール)を避けるため滝の途中で待機したり、私もスクリュー回収の際に積極的にアックステンションをかけて腕を休めたので時間がかかりましたが、速いパーティーはもっと早く登りきっていました。

氷のコンディションは概ね良好で、形状も凹凸に富み登りやすい状態でしたが、ラインによっては脆いところがあり、現に下段の滝で先に取り付いていたパーティーのリードがドカ落ちして背中から氷壁に叩きつけられ、しばらく動けなくなっていました。また、韓国クライマーの特徴であるランナウトを恐れないスタイルはここでも健在で、上段の滝の取付き(40m上がったところ)で隣り合わせたパーティーのリードは120mロープを引いて一気に上まで抜けていましたが、スクリューの間隔は20mおきでかぶり気味の一番攻めたラインを登っていました。

なお登攀終了後の下山にえらく時間がかかっています(ラッセル・踏み抜き地獄で時間を消費)が、これはガイドに何らかの誤算があったらしく、彼も「他のパーティーとロープを融通しあって懸垂下降で下れば2時間は短縮できた」とぼやいていました。しかし、トワンソンの登攀の核心部はむしろ登攀許可の獲得のようで、1日10人(10組ではなく)しか許可がおりないそうです。韓国在住の知人に申請手続を代行してもらうのが現実解かも?ただ、私自身の許可申請はガイドさんに任せきりだったのでこのあたりは定かではありません。

ガイド登攀で全ピッチフォローですから「トワンを登った」と胸を張ることはできないのですが、今の自分の力量からすればチャレンジでしたし、これを完遂できたことを素直に喜びたいと思います。

詳細な記録はこちらです。→ https://travel.juqcho.jp/korea-ice3/

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