ステージ4 肺がん患者の山遊び シャモニ編

2023年06月15日(木) 〜 2023年06月26日(月)

• GPS: 272:00
• 距離: 11.6km
• 登り: 788m
• 下り: 1,216m

コースタイム

1日目

• 山行: 6:10
• 休憩: 0:15
• 合計: 6:25

8:05 エギーユ・デュ・ミディ
8:46 8:46 バレーブランシュ
9:55 9:55 雪壁
10:40 10:55 ４０００ｍ付近
14:30 ミディ駅

2日目

• 山行: 6:32
• 休憩: 0:28
• 合計: 7:00

5:50 トリノ小屋
6:50 7:12 グランキャピサン取付
10:05 10:11 ６ｐ目終了
11:25 0:00 取付
12:50 トリノ小屋

天候

毎日晴れ　夕立ち1日　一時雨2日

アクセス

利用交通機関：

バス ケーブルカー（ロープウェイ／リフト）

写真

6/17 7:47

17日朝　2便目のロープウェイで。ミディへ

6/17 8:03

トンネルを抜けるとそこは、・・・

6/17 8:18

今日は順化だ、ハイクだぞ。

6/17 8:19

まだ余裕？来て2日目、時差ぼけ、病気持ち。

6/17 8:19

〇金先輩。先週はコンポステーラ、今週はアルプス。スーパーサイヤ爺さん。二人合わせて139歳。ちょっと危ない高齢者。

6/17 8:29

ミディの南壁。〇金様曰く「50年前登ったぞ。レビファだなあ。」

6/17 8:29

コスミックバットレス。〇金様曰く「こっち登ったけかな。コンタミヌだな。あれ登ったのどっちだっけ？」高度障害か？ボケか？だいぶ危ない会話になってきた。

6/17 8:30

モンブランタキュウルはっきり。

6/17 8:45

セラックはたまに落ちる、20年近く前の夏、崩壊して大事故に。
まだたくさん埋まってる。

6/17 9:55

見た目よりきつい。というか今日はバレブランシュハイキングのはず。

6/17 10:56

左上方向頂上。〇金様「帰るぞ。つまらん。」私「あと1時間ですよ、行きましょう。」「〇〇××」・・・4000m越えたあたり。他のpもペース落ちてる。ミディの登り返しキツイ。急に来て登るのは年寄りには危険。因みに病気で僕の肺年齢83歳（昨年）

6/26 6:27

最終日、やっと巡り合えたグランキャピサン

6/26 11:44

スイスルートは左上。

6/26 11:44

昔のトポより取りつき低い？

6/26 7:14

取りつき。堅い岩、青い空。

6/26 7:37

6/26 7:34

抜いていく。

6/26 10:03

赤石沢奥壁左ルンゼを固くした気持ちいい岩。

6/26 10:03

トリニダンタキュウル？　背景はツールロンド北壁

6/26 10:03

6/26 10:04

6p　300m位上がった？

6/26 10:51

ダンデンジュアンの牙とジョラス。

6/26 10:51

ツールロンド北壁　6月でシュルンド空いている。落石も。

6/26 11:50

雪原の奥から見えるモンブラン

6/26 11:50

6/26 11:50

各務ルートはどこかな？

6/18 10:13

ガイアン（ギアンに聞こえる）の岩場。街から歩いて30分。易しいのから7aまで。

6/18 10:13

台湾のお兄ちゃんたち、ヌンチャク借りた。

ラダー登って、tpかけて、練習はしたが。

6/18 11:51

お母さんと一緒。

6/18 11:51

坊やは初ビレーかな。自己責任で。　ここはゲレンデ、アスレチック、レクレーション・・・テーマパーク以上。危険もいっぱいだけど。

6/15 9:30

飛行機から、今回の山全部見えた。涙。

撮影機器：

iPhone SE (第2世代) 128GB au Apple

装備

個人装備

アイゼン　メット

共同装備

アックス２　バイル１　　アイススクリュー４　クイックドロー１０　アルパインドロー５　カム2番以下5個　クロモリ１　チタン２　8.1ｍｍ６０ｍ 9.5ｍｍ６０ｍロープ各１（9.5ｍｍは現地購入）

備考

米600ｇ　醤油‣中濃（小）味噌200g　うどん２　棒拉麺２　サッポロ一番２　お好み焼き粉　乾燥わかめ　切干大根　かつ節　うどんたれ２　蕎麦１

感想

勝蔵じいさん

概要
6月5日　主治医「やっぱり行きますか。アルブミン値下がってます。だるくないですか？気を付けて行ってください。」脳神経科医、5月のガンマナイフの結果説明、「脳腫瘍変化なし。血管、血栓、の説明有。変化なし。Goサイン。
14日　羽田発TK便　イスタンブール経由
15日　ジュネーブ〜シャモニ着　サンチャゴ巡礼を終えた〇金先輩と合流
16日　60mシングルロープ購入後、ガイアンの岩場でクライミング。
17日　モンブランタキュウルへ高度順化。4000mで下降。高度の影響、時差ボケ？
　　　疲れた。グーテ小屋、テントルース小屋は予約が取れない。キャンセル待ち＝　　　　　
　　　天候悪く登山困難、モンタンベールリフト動かずアルジェンティエール針峰も
　　　厳しい、ダンデンジュアンも小屋取れないと登れないということで、先輩は山　
　　　は行かないことになる。自転車やパラグライダーに計画変更。
　　　自分は夢だったグランキャピサン東壁一本に絞ることにする。
18日　ガイアンの岩場　ガイド組合で相談。ガイドはとれそうだが、小屋は個人で取
　　　れとのこと。お願いしたいと言うが、小屋泊は管轄外とのこと、トリノ小屋は
　　　メールで受付だがメールつながらない。
19日　ガイアンの岩場　日差し強く暑い。
20日　気持ち悪くなる。副作用か疲れか？レストしたが小屋取れない。
21日　ガイアンの岩場　5a〜6bまで6本登る。倦怠感ひどくやっとの思いで宿に帰　　
　　　る。午後から下痢。
22日　レスト。体調もどらない。　ガイド組合に行く。ガイドはとれるが、小屋は取　
　　　れない。アルプスプランニングジャポンにお願いして小屋をとってもらう。
23日　小屋取れてガイドも決まる。体力作りにハイキングに行く。
24日　ガイアンの岩場　4本
25日　午前　ボソン氷河にハイキング　午後4時ガイドの車でクールマイヨールから
　　　トリノ小屋に入る
26日　4時起き（実際は3時間も寝ていない。興奮して眠れない。息苦しい）
　　　5時50分小屋発　グランキャピサン　スイスルート3時間登って6ピッチ登った
　　　ところで、ガイド曰く「スピードが遅い、あと半分以上ある。核心部も次のピ
　　　ッチ。難しくなり、今日中にシャモニに帰れない。下降する。」と言われる。
　　　他のパーティーはまだ登っている。途中抜いてきたパーティーは下にいる。
　　　なんで下降？とも思ったが正直このまま行っても体力がもたない。帰るのは明　
　　　日になるだろう。明日は帰国の日。涙が出たがラッペルすることに決めた。
総括
・残念な結果だが、これが現状だと思う。僕の癌の状況で2年生存率はほぼ0パーセントとある。（ある文献で）あと1か月で2年になる。「もう一度山登りたい。クライミングしたい。昔憧れたボナッティのルートを見たい、できれば触りたい、1pでもいや10mでも登りたくてこの壁を選んだ。」医師の多くは余命1年、最悪2か月という診断をもらった。友達は奇跡だという。僕は奇跡とは何かわからないが、神様は「もう少し登っていいよ。」と言ってくれているのだと思う。
抗癌剤治療後2か月で屋根岩2峰が登れた。みんなが集まてくれた。3月の阿弥陀、5月の奥穂、治療後1年で赤石〜三伏の縦走。　今年5月は槍を2日で歩けた。そのほか岩トレもできるだけやった。けれど大僧正は登らせてくれなかった。悔しさもあるが、現実を受け入れなくてはならない。さて、次はどこへ行こうかな。神様・仏様にお願いしなくては。両親、家族、友達、お医者様すべての方々に感謝しなくては。
備忘録
・アルプスの小屋取りにくい。メールはじかれる。会話力必要。
・業者にお願いするのが確実。
・アルパインクライミングは荷物担いでなんぼ。フリーの難易度も大事。担いで登る力がもっと大事。
・モンブラン登山はガイド料高い、個人で小屋予約困難、テント泊の方が可能性ある　かも。3〜5月の北アテント泊できれば可能か。
・ロングスパッツつけていない方多い。つけているのは高所か氷か北壁。
・岩登りはで靴は軽い靴、3シーズン使用が多い。ただし自己責任で。
・岩トポは山の店で29€　4冊　山域ごとある。
・温暖化でシュルンド空くのが早い。
・毎日、自炊した　卵10ケ　4€　　コーラ1€　　米（長頭米）2€
　バターは安いけど　肉は❔　野菜は同じ。