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ハイキング
近畿
藤田美術館〜贅・魚・旅〜
2023年07月22日(土) [日帰り]

天候 | 晴れ |
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過去天気図(気象庁) | 2023年07月の天気図 |
写真
鮮やかでありながら落ち着いた赤。
仁清の好んだ色合いだそうです。
一代にして有名になった野々村仁清ですが、仁清の死後後を継いだ二代目は作風が違うとの批判を受け、窯は閉じられることとなります。
仁清の好んだ色合いだそうです。
一代にして有名になった野々村仁清ですが、仁清の死後後を継いだ二代目は作風が違うとの批判を受け、窯は閉じられることとなります。
瀬戸唐津皮鯨茶碗
さて、どこに鯨が?と悩んでいると…
器の縁に鉄釉で施された縁取りが、鯨の皮身のように見えることから皮鯨と呼ばれているんだとか。
この作品を魚がテーマの時に出品する藤田美術館のセンスに拍手です。
さて、どこに鯨が?と悩んでいると…
器の縁に鉄釉で施された縁取りが、鯨の皮身のように見えることから皮鯨と呼ばれているんだとか。
この作品を魚がテーマの時に出品する藤田美術館のセンスに拍手です。
国宝 玄奘三蔵絵 第3巻
亀茲国(きじこく、現在のウイグル自治区の一部)に入国し、王宮で国王の歓迎を受ける玄奘三蔵が描かれています。
国王が玄奘三蔵のためにと出した料理(肉料理)を信仰を理由に断る玄奘の姿。背後の青い障子には鳳凰が描かれています。
亀茲国(きじこく、現在のウイグル自治区の一部)に入国し、王宮で国王の歓迎を受ける玄奘三蔵が描かれています。
国王が玄奘三蔵のためにと出した料理(肉料理)を信仰を理由に断る玄奘の姿。背後の青い障子には鳳凰が描かれています。
こちらは亀茲国の高僧・木叉?多(モークシャグプタ)と経論に関して議論を交わす玄奘三蔵。
背後の障子には、荒れ狂う波間に空想上の巨大魚・摩竭魚(まかつぎょ)が描かれています。
高僧を論破する若き玄奘三蔵と論破されてしまう高僧。緊迫する2人のやりとりを演出しているのだそうです。
背後の障子には、荒れ狂う波間に空想上の巨大魚・摩竭魚(まかつぎょ)が描かれています。
高僧を論破する若き玄奘三蔵と論破されてしまう高僧。緊迫する2人のやりとりを演出しているのだそうです。
外敵の侵入をのろしで知らせる施設である烽(とぶひ)にたどり着いた玄奘三蔵。侵入者と間違えられ矢を射られてしまっています。修行僧であることを叫んで伝えると門番の攻撃は止み、歓迎されたという一場面。
渡江落雁図
中州に2人の人物。後ろ姿で描かれた2人の人物。心惹かれるのはどちらの人でしょうか?
画面上部に書かれた漢詩は賛といい、一休宗純(1394〜1481)の弟子の南江宗?(なんこうそうげん、1387〜1463)が詠んだもの。
4句目には新しい絵に自身の姿を写させたとあることから中州に立つ2人のうちの右側の笠を被っているのが宗?と考えられます。
中州に2人の人物。後ろ姿で描かれた2人の人物。心惹かれるのはどちらの人でしょうか?
画面上部に書かれた漢詩は賛といい、一休宗純(1394〜1481)の弟子の南江宗?(なんこうそうげん、1387〜1463)が詠んだもの。
4句目には新しい絵に自身の姿を写させたとあることから中州に立つ2人のうちの右側の笠を被っているのが宗?と考えられます。
江湾山水図
この絵では、橋の上の馬を連れた人物や、松の下に立つ高士(こうし)という世俗を離れた高潔な人物などが描かれています。
画中の人物の視点を借りて、彼らが見た景色や旅の様子を想像し、絵の中を旅するというのも山水画の楽しみ方の1つなんだそうです。
この絵では、橋の上の馬を連れた人物や、松の下に立つ高士(こうし)という世俗を離れた高潔な人物などが描かれています。
画中の人物の視点を借りて、彼らが見た景色や旅の様子を想像し、絵の中を旅するというのも山水画の楽しみ方の1つなんだそうです。
空也上人像
最後は空也上人のお像。六波羅蜜寺のお像が有名です。旅するお坊さまといえばこのかたですよね。
今回見せていただいた像は奈良・隔夜寺(かくやじ)に伝わり、明治時代に18回開催された奈良博覧会に何度か出陳されていたことが明らかになっています。その後、明治末期〜大正初期にかけて藤田傳三郎が入手したと伝わります。
最後は空也上人のお像。六波羅蜜寺のお像が有名です。旅するお坊さまといえばこのかたですよね。
今回見せていただいた像は奈良・隔夜寺(かくやじ)に伝わり、明治時代に18回開催された奈良博覧会に何度か出陳されていたことが明らかになっています。その後、明治末期〜大正初期にかけて藤田傳三郎が入手したと伝わります。
撮影機器:
感想
梅雨明け。そして私にとっては大切な3連休なので、涼しさも求めて藤田美術館へ。
マイヘッドホンを持っていざ!
作品名と制作年代や作者のみが書かれたキャプション。照明が落とされた館内では、スマホだけで雰囲気のある写真を撮ることができます。
ヘッドホンから流れてくる解説を聞きながら、一旦空也上人像まで。とここで11時。館内で学芸員さんによるガイドツアーが始まりました。
野々村仁清の作風や藤田美術館が誇る国宝指定の玄奘三蔵絵(全12巻)の解説をお聞きすることができました。
京焼の大成者と言われている野々村仁清の作品。
今回出品されている作品はどれも野々村仁清作の中では色彩が鮮やかなほうで金森宗和の死後に作られたものだそう。プロデューサー亡き後、自分の作りたいものを野々村仁清が作ったのでは…と解説されていました。
続く玄奘三蔵絵は藤田美術館が誇る絵巻物。全12巻が揃っていること。依頼者、作画者が判明していること。作画当時の色彩がほぼ残っていることから国宝に指定されています。
遠くに出かけることが旅。そう思ってしまいがちですが、近場でいつもと違う場所を歩くだけで新しい発見があるもの。多くの現代人にとっての旅の楽しみはその場の景色・花・建物を愛で、人との触れ合いを楽しむもの。でも玄奘三蔵にとっての旅は大きな使命感に誘われての旅。志が大きいからこそ行く先々の人々に愛されたのだと思います。
藤田美術館にある全12巻の玄奘三蔵絵。今年の公開は本日見た2巻のみだそうなので、また機会を見つけて訪れたいと思います。
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