岡山県立森林公園
asakinu
kinuasa
体力度について
- GPS
- 03:42
- 距離
- 9.5km
- 登り
- 424m
- 下り
- 451m
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標高グラフを拡大コースタイム
- 山行
- 3:30
- 休憩
- 0:50
- 合計
- 4:20
| 天候 | 曇・霧 |
|---|---|
| 過去天気図（気象庁） | 2023年09月の天気図 |
| アクセス |
利用交通機関：
自家用車
|
| コース状況／ 危険箇所等 |
よく整備された登山道 |
| その他周辺情報 | 奥津温泉 |
写真
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装備
| 個人装備 |
長袖シャツ
ズボン
靴下
グローブ
防寒着
雨具
靴
ザック
昼ご飯
飲料
レジャーシート
地図（地形図）
コンパス
笛
ヘッドランプ
GPS
ファーストエイドキット
保険証
携帯
時計
サングラス
カメラ
シュリンゲ
|
|---|
感想
今週は火曜日に休暇を取って、鳥取県智頭町の葦津渓谷の支谷で沢登りをした。そこで今日は、うってかわって整備されたコースを他の登山者とまみえながら歩くことにしたい。といってもまだまだ暑い。日陰で風通しのいいところで、上りは谷筋、というコース取りがいいだろう。近畿地方の南部は天気が怪しく、やや北寄りがねらい目のようだった。せめて1000mは越えたいし、ヤマビルはいないところがいいし、と、いろいろ注文が着くと、なかなか難しい。特にヤマビル除外という条件をクリアするのが難しい。鈴鹿や比良は全て除外、宍粟も除外、となってくると、あとは中国地方東部山地しか残らない。不思議なことに、中国地方や四国地方からは、ヤマビル被害の報告はほとんどないのだ。以前から何度か耳にしている岡山県立森林公園の最近の記事を見ると、ブナ林を抜ける風が涼しく、千軒平からは360度の眺望、特に大山がのぞまれると書かれていた。近くには古湯、奥津温泉もあるし、一度行ってみるか、とあいなった。
慣れ親しんだ中国道を西に向かうが、空模様が心配だ。宍粟を過ぎるあたりでフロントグラスに細かい雨滴が着くようになる。不安な気持ちで県境を越え、院庄ICで降りると、路上には水たまり。それでも雨は降ってはいない。国道を北に進む。いつ降ってきてもおかしくない状況の中、ガスにつつまれた山中を目的地に向かって車を走らせる。途中でナビを稼働させる。すると、予定到着時刻には岡山県立森林公園は閉まっている可能性があると警告してきた。以前、六甲の森林植物園に車でたどり着いたら開園前で、ゲートが閉鎖されていたことがある。やむなく山行計画を変更したのだったが、その二の舞になるのか・・・。ついてみれば、ゲートも何もなく無事、駐車場に車を置くことができた。今にも降り出しそうな気配で、雨に見舞われないことを祈るばかりだ。
園地には湿地が広がっており、オタカラコウが防獣（防人？）ネットに守られて黄色い花を付けていた。車が通れるほどの広い道を進み、指導標に沿って鬼押し滝へと向かう。台風被害で園地の修復中ということで、鬼押し滝への道の入口は「立ち入り禁止」の黄色いテープでブロックされていた。が、ちょっと失敬して先へと進む。しばし林道を進み、山道に入るとすぐに鬼押し滝が目に入る。道は数段になって落ちる滝の右岸についている。滝上で左岸に渡ると右手の尾根に取り付いて急な階段を上る。ブナの目立つ小尾根の小さなアップダウンをこなしてゆけば、小広いところに出た。ブナの平だ。立派なブナの大木が立ち並ぶ。下生えは深い篠竹の密藪で、これと豊かな水流とが岡山の山地の特徴をなしている。隣接する兵庫県の宍粟の山ではほとんど篠竹が枯れてしまい、地肌が出ているのとは対照的である。これは間違いなく鹿の食害の結果と思われる。ニホンジカの多くが兵庫県に住民登録しているとasakinuは考えている。だって、県境を越えて岡山に入ると、途端に本来あるべき篠竹藪の成長を見るから。ほんと、不思議。
落ち着いた温帯広葉樹林の雰囲気に癒される。ガスがいっこうにとれず、涼しいのはいいが陽射しが恋しくもなる。奥ブナの平を過ぎ、やや単調さに飽き始めた頃、樹高が低くなって少し明るくなってきた。道に沿ってまるで植栽したかのようにイヌツゲが並んでいる。兵庫県ではイヌツゲと言うイヌツゲはシカによって丸裸にされ、立ち枯れの木も目立つが、ここでは緑に覆われている。とはいっても表面はきれいに「刈り込まれた」ようになっていて、シカがむしゃむしゃ食べていることは確かだ。実際、道の表面の粘土には蹄の後がはっきりと付いている。まるで植木屋が入ったようなイヌツゲの「垣根」に沿って登って行くと小高いピークに導かれる。すずのこ平である。ここで山中に入って初めて登山者とであった。
この先、1009mPKあたりまで比較的明るい稜線で、この付近はガスが切れて、天を仰げば雲の後ろに太陽のありかを見極めることもできる。右手に今日初めて山稜の眺めが得られて、期待が膨らむ。県境三叉路を越え、モミジ平の外れで昼食とする。ごくゆっくりと天気は持ち直している気配である。もともと予定していた行程では、今実際に歩いているのとは逆コースを辿ることになっていたのだが、眺めの良いという千軒平を後回しにして天気の回復に期待をかけたのだった。
食後、再び自然林の中、小さなアップダウンを繰り返し、続いて珍しく急登をこなすと立派なピークに出た。360度の眺望！千軒平に到着だ。青空も顔を覗かせ、曇り空ながらも視界が得られたのは幸運というべきだろう。残念ながら大山の姿を見ることはかなわなかった。しばし気分のいい千軒平で過ごしたら、下山である。すぐに沢沿いとなる。黒い岩盤が延々と続くナメで、これがモミジ滝の上部なのだった。澤床に降り立ったところからモミジ滝を見上げれば、滝の全容をのぞむことができる。
瀧からわずかに下れば園路となり、淡々と駐車場へと向かった。
下山後、奥津温泉に行ってみる。源泉かけ流しの米屋倶楽部は3時半まで入浴できないというのであきらめるしかない。老舗の東和楼に電話するも、台風被害でやってないとの返事。めんどくさくなって日帰り入浴施設花美人の里に行ってしまう。立派な施設で感心するが、湯は循環ろ過の塩素投入で台無しになっている。本当の奥津の湯を知るには再訪しかあるまい。とはいえ、雨にやられることもなく、温泉でさっぱりして、快適に過ごした一日となったことに感謝する我々であった。
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