記録ID: 601140
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積雪期ピークハント/縦走
札幌近郊
龍の山攻略:盤の沢山(盤龍山)
2015年02月14日(土) [日帰り]
体力度
2
日帰りが可能
- GPS
- 04:34
- 距離
- 5.5km
- 登り
- 598m
- 下り
- 584m
コースタイム
日帰り
- 山行
- 4:34
- 休憩
- 0:00
- 合計
- 4:34
10:47
274分
スタート地点
15:21
ゴール地点
せっかくのお休みですが,今日も雪マーク.展望がなくても登ることそのものが面白そうな山はないだろうか.いろいろ考えて,豊滝の盤の沢山へ行くことにしました.国道230号線から見える急峻な台形の山で,頭のような前瘤から頚のコルそして胴体のような長い稜線を持ち,何か巨大な動物にも見えます.以前から登ってみたいと思っていました.
スタート地点は,札幌岳の豊滝ルートの起点近くにある盤龍山信仰院神社.盤の沢山は別名盤龍山と言います.
豊滝から神社までの道は,昨晩からの雪で除雪が追いつかない状態.特に神社に登る道は除雪してはいるものの,いつスタックしてもおかしくないくらい雪が積もっています.登る前から立ち往生しそうです.駐車スペースも雪が深く,諦めて帰ろうかとも思いましたが,新雪なので何回も何回も切り返ししているうちに止める場所ができ,太陽も顔を出してきました.
しばらくは疎林の中,緩斜面を進みます.でも新雪ラッセル.
盤の沢山には,胴体にあたる頂上稜線とコルでつながって頭にあたる前瘤723mピークがありますが,前瘤も本峰稜線も凄まじい急斜面で囲まれているので,多くの人達は前瘤はパスしてコルを目指し本峰に取り付きます.でも,今日は龍の背中を頭から歩くつもりなので,前瘤から登ります.
登りはじめは晴れていましたが,すぐに吹雪になってきました.そして急速に斜度が増してきます.残雪期ならばアイゼンを効かせて登る事もできるでしょうが,今の時期は雪が深く,さらに新雪でサラサラ.斜度がきつくなると足掛かりが全く得られず,ズルズルと滑って登る事ができません.基本的に直登主義なのですが,仕方なくジグを切ります.急斜面の中でも少しでも斜度が緩い場所を選びつつ,ブッシュを手がかかり,足がかりにしながらよじ登ってきます.
あまりの急斜面で写真を撮る余裕もありません.それでもなんとかようやく龍の頭に登頂.前瘤は,地熱のためかあちこち雪が溶けて窪地になっています.倒木とブッシュのピークで,時々深く落ち込んでしまいます.周りを樹々で囲まれているのと雪のため展望もきかず,進む方向が分かりません.苦労しながら進むと,目の前にトレース.一瞬,こんな日に他にも登っている人がいるんだと思いましたが...自分のトレースでした.ここで永久ループに捕らわれてしまいます.しばらくぐるぐる回っていました.トレースが重なり,登ってきた方向も分からなくなりました.ring wandering(輪形彷徨).それでもなんとか方向を見定め進み出すと同時に視界が開けて,本峰が見えました.
一度,下降して,再び急登の始まりです.急斜面って,写真を撮ってもなかなか,その雰囲気を表せないし,とてもじゃないが写真を撮っている余裕もなく必死で登りました.稜線近くの樹々は凍りついています.
そして,ついに稜線に出ました.雪庇の細尾根です.稜線に出たらあとは少しと思って頑張ってきたのに,北極の乱氷帯のように波うつ雪庇が行く手を阻みます.まさに鋭く尖った龍の背鰭のようです.
ピンクテープが樹に巻き付けてあったところが三角点893.3mだったのでしょう.そこからさらに進むとついに山頂標識が見えてきました.
普通は,ここから引き返すところですが,龍の背中を尻尾の方まで探検してみることにしました.さらに尾根は細くなり,背鰭も深くなっていきます.
あれまだ登っている...まだ先があるようです.
GPSで確認すると,まだ最高点に到達していません.地図の等高線では,はっきりわかりませんが,後で調べるとさっきの標識の場所は,中瘤912mだったようです.山頂標識の八九三mとあるのも,間違いでしょう.確認しないであそこから引き返してあとで気がついても,もうあの急斜面と乱氷帯を登り返す事はできなったかったでしょう.危ない,危ない.さらに厳しくなった細尾根を進み,ついに最高点949mピーク.あとは,ますます細くなった尻尾の尾根を下ります.
途中からブッシュの急斜面を下降.トラバースしながら出発点に戻ります.ここまで夢中で歩いてきたので時間を感じませんでしたが,ここからの帰路が思いの外長かった.それでもようやく戻ってきました.最後に「龍神様のお水」を飲んで終了.
4時間34分.5.53km.累積標高681m.消費カロリー1916kcal.標高は低いけど,恵庭岳よりきついかもしれません.
中瘤から先は,非常に細いやせ尾根で,ブッシュと雪庇に阻まれながら,側面は絶壁に近くなっているので,この時期ならともかく,残雪期はロープ確保しないと危険な感じです.そう言う意味で,中瘤がゴールで,ここに頂上標識があるのは,それより先は行くべきではないということかもしれません.
スタート地点は,札幌岳の豊滝ルートの起点近くにある盤龍山信仰院神社.盤の沢山は別名盤龍山と言います.
豊滝から神社までの道は,昨晩からの雪で除雪が追いつかない状態.特に神社に登る道は除雪してはいるものの,いつスタックしてもおかしくないくらい雪が積もっています.登る前から立ち往生しそうです.駐車スペースも雪が深く,諦めて帰ろうかとも思いましたが,新雪なので何回も何回も切り返ししているうちに止める場所ができ,太陽も顔を出してきました.
しばらくは疎林の中,緩斜面を進みます.でも新雪ラッセル.
盤の沢山には,胴体にあたる頂上稜線とコルでつながって頭にあたる前瘤723mピークがありますが,前瘤も本峰稜線も凄まじい急斜面で囲まれているので,多くの人達は前瘤はパスしてコルを目指し本峰に取り付きます.でも,今日は龍の背中を頭から歩くつもりなので,前瘤から登ります.
登りはじめは晴れていましたが,すぐに吹雪になってきました.そして急速に斜度が増してきます.残雪期ならばアイゼンを効かせて登る事もできるでしょうが,今の時期は雪が深く,さらに新雪でサラサラ.斜度がきつくなると足掛かりが全く得られず,ズルズルと滑って登る事ができません.基本的に直登主義なのですが,仕方なくジグを切ります.急斜面の中でも少しでも斜度が緩い場所を選びつつ,ブッシュを手がかかり,足がかりにしながらよじ登ってきます.
あまりの急斜面で写真を撮る余裕もありません.それでもなんとかようやく龍の頭に登頂.前瘤は,地熱のためかあちこち雪が溶けて窪地になっています.倒木とブッシュのピークで,時々深く落ち込んでしまいます.周りを樹々で囲まれているのと雪のため展望もきかず,進む方向が分かりません.苦労しながら進むと,目の前にトレース.一瞬,こんな日に他にも登っている人がいるんだと思いましたが...自分のトレースでした.ここで永久ループに捕らわれてしまいます.しばらくぐるぐる回っていました.トレースが重なり,登ってきた方向も分からなくなりました.ring wandering(輪形彷徨).それでもなんとか方向を見定め進み出すと同時に視界が開けて,本峰が見えました.
一度,下降して,再び急登の始まりです.急斜面って,写真を撮ってもなかなか,その雰囲気を表せないし,とてもじゃないが写真を撮っている余裕もなく必死で登りました.稜線近くの樹々は凍りついています.
そして,ついに稜線に出ました.雪庇の細尾根です.稜線に出たらあとは少しと思って頑張ってきたのに,北極の乱氷帯のように波うつ雪庇が行く手を阻みます.まさに鋭く尖った龍の背鰭のようです.
ピンクテープが樹に巻き付けてあったところが三角点893.3mだったのでしょう.そこからさらに進むとついに山頂標識が見えてきました.
普通は,ここから引き返すところですが,龍の背中を尻尾の方まで探検してみることにしました.さらに尾根は細くなり,背鰭も深くなっていきます.
あれまだ登っている...まだ先があるようです.
GPSで確認すると,まだ最高点に到達していません.地図の等高線では,はっきりわかりませんが,後で調べるとさっきの標識の場所は,中瘤912mだったようです.山頂標識の八九三mとあるのも,間違いでしょう.確認しないであそこから引き返してあとで気がついても,もうあの急斜面と乱氷帯を登り返す事はできなったかったでしょう.危ない,危ない.さらに厳しくなった細尾根を進み,ついに最高点949mピーク.あとは,ますます細くなった尻尾の尾根を下ります.
途中からブッシュの急斜面を下降.トラバースしながら出発点に戻ります.ここまで夢中で歩いてきたので時間を感じませんでしたが,ここからの帰路が思いの外長かった.それでもようやく戻ってきました.最後に「龍神様のお水」を飲んで終了.
4時間34分.5.53km.累積標高681m.消費カロリー1916kcal.標高は低いけど,恵庭岳よりきついかもしれません.
中瘤から先は,非常に細いやせ尾根で,ブッシュと雪庇に阻まれながら,側面は絶壁に近くなっているので,この時期ならともかく,残雪期はロープ確保しないと危険な感じです.そう言う意味で,中瘤がゴールで,ここに頂上標識があるのは,それより先は行くべきではないということかもしれません.
天候 | 曇り/雪 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2015年02月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
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