弁天山 ※徳島からレンタサイクルでやって来た。登るより来るのに疲れた日本一の山。
- GPS
- 00:01
- 距離
- 11m
- 登り
- ---m
- 下り
- ---m
天候 | 晴れ |
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過去天気図(気象庁) | 2007年12月の天気図 |
アクセス |
写真
感想
<徳島編(眉山・弁天山)>
早いもので、今年も残すところあとわずかになってきた。普段の業務に加えて、客先への年末挨拶回り、そして忘年会と、師走らしく忙しくなってきた。今回その挨拶回りに、うまく土・日をくっつけ、知らない場所へぷらっと旅行することを企画。いろいろ考えた末、香川出張の際についでに徳島と高知へ行くことにした。
今まで香川出張の際はこんぴらさんや讃岐うどん等、県内しかまわっておらず、徳島や高知に足を伸ばしたことはなかった。しかも高知には幼少の頃しか行ったことがなく、徳島に至っては今まで行ったこともない未踏の地である。そうと決まれば、嫁と息子に説明し男のわがままを許してもらった後、効率よく観光地や名物も味わうための計画を立てた。
12月7日(金)、仕事を早めに切り上げ、嫁の車で新門司港へ向かう。19時10分新門司発、翌9時30分徳島着のオーシャン東九フェリーに乗るためだ。オーシャン東九フェリーはスタンダードタイプとカジュアルタイプの2タイプあり、毎日交互に運転している。スタンダードはいわゆるフツーのフェリーで特等〜2等までグレード別に分かれている。これに対してカジュアルタイプは2等寝台の1グレードしかない上、レストランもなく食事は自動販売機でカップラーメンやカレーを食べることになる。狙い目は当然スタンダードフェリーの2等(雑魚寝)の6,790円だ。調べると、運の悪いことに12月7日発のフェリーはカジュアルフェリーであった。「クソッ!ついてない!」結局2等寝台しかなく8,830円もとられてしまった。
早速フェリーに乗り込むと、あんまり乗ってる乗客はいないようだ。指定された部屋に行くと2段ベッドが6セット(=12人分)あるのだが、下段は全て埋まっていた。「おいおい、あんまり乗ってへんのに、1つの部屋に詰め込まれたか?クソッ!」面白くないので飯でも食おうと、受付でもらった自販機のカードを使う。大塚の「あっ!アレ食べよう(カレー)」と「ラ王(ラーメン)」があり、カレーを選んだ。しかし、これがめっちゃまずい。「なんじゃこれは!」文句を言いながらも腹が減っていたので全部食う(笑)。「しかし今日はなんかついてないなぁ」特にやることもないので船内を探険することにした。
すると一番上にパブリックスペースがあり、広いスペースに誰もいないことが判明。しかも毛布や枕もたっぷりの使い放題でおまけにテレビもある。「おおーー!ここやここや。ここで寝よう」と決め、急いで部屋に戻って荷物やらシーツやらを持ってパブリックスペースに移動した。もともと2等寝台(ベッド付き)よりも2等(雑魚寝)の方がゆったりとして性に合っている。パブリックスペースに持ってきたシーツを綺麗に敷き、しばらくの間テレビを見て過ごしていた。そろそろ眠ろうと、テレビを消してゴロンと横になると、ウォンウォンウォンウォンという物凄いエンジン音とガタガタガタガタという振動。座っているだけならそれほど気にならないレベルだが、横になると気になって全く眠れない。オレはここで寝るんだともう一度強く言い聞かせ、眠ろうとした。ガタガタガタガタ……、物凄い振動にこれ以上我慢すると白ろう病になってしまう。ここもやっぱりダメか。
持ってきた荷物とシーツを元のベッドへと大移動、オレは一体何をしているのか?と自責の念に陥る。改めてベッドに横になると、エンジン音も振動も気になるほどではない。「これほど快適だったとは!」とベッドの心地よさを再認識、すぐに眠りについた。
朝目覚めると、徳島港沖を航行中で、快晴の中デッキに出ると風が気持ちいい。しばらくすると徳島港接岸のアナウンスがあり、いよいよ徳島へ上陸する。徳島港に着くと、徳島駅行きのバスが待機しておりそれに乗り込んだ。徳島駅に着くと、まずレンタサイクルの確保だ。徳島駅の駐輪所でレンタサイクルの貸し出しをしており、行った時間が早かったのか、台数的にもまだまだ余裕であった。これで足は確保できたので、これから出発だ。
徳島に来て一番楽しみにしていたこと……、それは徳島ラーメンだ。まずは横浜ラーメン博物館にも出店していた徳島ラーメンの代表格、「いのたに」に向かう。店に着くとスタンダードメニューである、「中華そば肉入り中盛+生卵=600円」を注文する。「おおー、これかこれか。」確かに濃い色のスープに豚バラ肉というのは異色の取り合わせだ。味も濃いめだが、生卵でまろやかさを出している。いのたにで腹ごしらえが済むと、今度は眉山へ登る。
眉山は徳島市街地に接するように立っており、ロープウェイも出ているが、当たり前だが歩いて登る。阿波おどり会館で自転車を停め、会館横の天神社から登っていく。今回は月曜に挨拶回りに行くことからビジネス用の服装しかなく、スーツにYシャツにコートという格好での登山となる。天神社の境内横から階段が伸びており、それを上がって行くと、なにやら挑戦的な看板が目に入った。「なになに、眉山急歩コース 10分=20歳、11分=30歳、12分=40歳、13分=50歳、13分以上=60歳と書いてある。ヨッシャーやったろうやないの」。男心にメラメラと熱い火が燃え始めた。売られたケンカは買わないと男が廃る。「うおらぁーー」と奇声を上げスタートだ。
出発してすぐに急坂が始まる。しかもここからは階段じゃなく山道となっており本格的な登山だ。5分経った。既に汗だくになってきた。「ウワー暑い。師走やのになんちゅう暑さや。」コートと背広を脱ぎ、手に抱えて再び登り始めるが、既にビジネス用の革靴は砂埃にまみれドロドロ、Yシャツは汗みどろになり、タイムなんぞどうでも良くなってきた。「だいいち、サラリーマンスタイルでのタイムトライアルなんかムリに決まってる。」と正当化し、ゲームを強引に終了させた。途中、ザックを背負ったフツーの登山者とすれ違うが、あまりの場違いな格好に「バカかこいつは!」的な顔をされた。バカ扱いされてもめげず、ようやく山頂に辿り着いた。
ちなみに山頂までは16分もかかってしまった。ということは60代?いやそれ以上か?今さらそんなのどうでもいい(笑)。山頂からは徳島市街から吉野川、紀伊水道と素晴らしい景色が広がっていた。山頂で景色を堪能したあと下山しようと、旅の記念にロープウェイを使うことにした。改札口で切符を買おうとしたところ、「うん?600円?高けぇ。やめた。」やっぱり帰りも山道を歩いて下りることにした。途中季節はずれのスズメバチの襲来を受けたが、なんとか阿波おどり会館に戻ってきた。
次なる目標はここから5〜6キロ先の弁天山という所だ。徳島から小松島方面へチャリを走らせる。今日は本当に天気も良く、実にラッキー、天気が悪ければこのプランそのものがポシャるところだった。しかし、知らない土地をチャリで走るのは何かドキドキする。道路標識を頼りに進んで行ったが、途中で道が分からなくなってしまった。地元の人に道を尋ね、ようやく弁天山に着く。
実はこの弁天山、標高わずか6.1mという国土地理院が認定する自然にできた山としては日本一低い山なのだ。この弁天山を最初に見た時、「これがほんまに山?」と、思ってしまったが、見れば確かに山のような気もする。だいいち国土地理院が認定しているのだから間違いない。しかしこの弁天山よりも低い山はないのか?答えは「ある!」だ。全国には天保山(大阪)4.5m、日和山(仙台)5.9mとあるが、これら2つは人工造成の山であり、自然の山としてはこの弁天山が一番低いのだ。
ウンチクはコレぐらいにして、早速山に登ってみよう。登山口には大きな鳥居があり、それをくぐって山登りがスタートする。スタートするといきなりの急階段だ。急階段を慎重に登ると、右にドッグレッグしており、それを登ると……、「エッ!もうですか?10秒ちょっとのアッという間の山行であった。」その辺の公園によくある小山よりもあっけない山行であった。山頂には祠があり、中には弁天山の説明が書かれたプリントと登頂記念ノートがあり、そこに自分の住所・氏名を記載し下山した。帰りに弁天山の向かいにある大衆中華店で登頂記念証を購入、徳島市街へと戻る。
徳島市街地まで戻ると徳島城博物館などの観光スポットをめぐった後、「いのたに」と並ぶ徳島ラーメンの双璧と呼ばれる「巽屋」へ向かう。巽屋は市街地からさらに鳴門方面(吉野川方面)にあり、徳島ラーメン88番札所のうち、第1番札所に選ばれた名店である。「巽屋」に着くと、最も定番メニューと思われる「支那そば肉玉入り 650円」を注文する。出てきたラーメンはさっきの「いのたに」よりもスープの色が濃い感じがする。徳島ラーメンを食べる前は味の付いた豚バラ肉はどうかな?と思われたが、ラーメンとの相性もなかなかだ。巽屋のラーメンを食べた後は徳島駅に戻り、レンタサイクルを返却する。
1日いっぱい徳島を見てきたが、徳島はあまり見るところはないと感じた。今度は阿波踊りの時に来よう。レンタサイクルを返却しホテルに向かって歩いていると、大判焼きの「あたりや」なる店で10数人の行列ができている。「なに、そんなにうまいのか?」一瞬にして脳の中が大判焼き一色になった。多くの人は並んでまで食べたいとは思わないだろう。しかしオレの中では「並ぶ=うまい」という方程式が作られ、人が並ぶ物を食べてみたいと思う。今回もなんのためらいもなく並んでいた。並んでいる間に大判焼きが作られているところをじっくり観察する。すると手で焼いている訳ではなく機械で自動的に焼かれており、「並ぶほどうまいのか?」と不安になる。しかし前の人は20個、30個と平気で頼んでいる。これはうまいに間違いない。並んでみて分かったが、どうやら値段は1個50円という今時ありえない価格のようだ。
オレの番になった。格好良く10個と言いたかったが、一人なので控えめに2個頼む。できたてのアツアツをお口にほおばった。外は「カリッ」、その後から「モチッ」と来てからアツアツのあんこがドバッと来た。「う、うまい。めちゃくちゃうまい。」申し訳ないが徳島ラーメンがこの瞬間吹っ飛んだ。はっきり言うが、「徳島はラーメンじゃなく大判焼きを食いに行け!」だ。ホテルに戻ると徳島名物の「阿波尾鶏」をおいしく食べさせる「一鴻」というお店に行こうとTELしたが、結婚式の2次会が入っているとのことでいっぱいで断られた。結局一人たこ焼きを食べて寂しくホテルに戻ってきた。
〜高知編(五台山)に続く〜
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