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Yamareco

記録ID: 62041
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積雪期ピークハント/縦走
奥秩父

北奥仙丈岳(断念)

2006年05月03日(水) [日帰り]
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GPS
09:03
距離
28.4km
登り
879m
下り
879m
天候 晴天
過去天気図(気象庁) 2006年05月の天気図
アクセス

感想

自宅をAM2:00に出て、一般道で山梨へ。
途中、コンビニで食糧調達。
国道から逸れ、県道へ。舗装道路だけど斜度は結構きつくなる。
人家もなくなり、山間の道へ。
目指すは大弛峠。
計画では、大弛峠に車を置き、先ずは国師岳へ。そのまま北奥仙丈へ行き
奥秩父連山の最高峰制覇(?)を狙うつもり。
大弛まで行ってしまえば、片道40分のいかにもピークハンターの登山。
時間と足の調子が良ければ金峰山も狙うつもりでいた。

山道から開けた場所に車が出た。
地図を見ると牧丘のあたり。
牧場らしきところを過ぎた。
ゲゲッ!!ゲートが閉まってる。
「冬季通行止め」
もう5月だよ。冬じゃないよ〜
ゲートの手前の脇に車が1台停まってる。
その横に車を停め、思案・・・
車から降り、ゲート前に立つと「大弛峠まで16km」の看板。
タバコを1本・・・2本・・・
「林道だろ?16kmって言ったって、1kmを15分として計算したら・・・15×16=240で、240÷60=4時間。片道4時間プラス大弛から国師が40分で、山頂まで約5時間。帰りはもっと早く歩けるだろうから、往復で9時間だな!今が6時だから、夕方4時には戻れるかぁ」
と、夏のコースタイムで街中を歩くような都合のいい計算(なんでゲートが閉まっているかなど考えてないっ)をして、ここから歩く事にした。
車に戻り、準備をしていると後から2台、車が到着。
別々のグループだったが、みんな「あら!?ゲート閉まってるよ!」とビックリした反応。その後の言葉は「行くんですか?」とおいらに聞いて来る。
「せっかくだから」と言うと、みんなも思案顔。
結局、「他の山に行きます」とUターンしていった。
少し決心が鈍るも、自分に言い聞かせるように「せっかく来たんだし」とひとりごち。

ゲートの脇をすり抜け、アスファルトの上を新緑を眺めながら歩き始めた。
2kmぐらい行った頃だろうか、ユンボやブルドーザが停まっている工事現場に到着。その先の道が大きく崩落している。
この工事が遅れているのかぁ、それでまだゲートを閉めているんだと勝手に解釈。

てくてくと、アスファルトを歩く。
やがて、木々に囲まれるようになる。
向こうの方にまたゲートがある。
地図で確認しながら左側(直進ぎみ)に進む。

16kmって長いよなぁ。
子供の頃に、狭山湖一周の家族ラリーに何度か出場したけど、確かあれ1日がかりだったよな。休み休み、遊び遊びだったけど。あれでも12km位って言われた記憶があるなぁ・・・
今回は16km×2(往復だから)で32km・・・まずったかなぁ・・・
などと考えつつも、脚は大弛峠に向いて歩いていく。
途中、あと9kmなどと標識がある。
あっ!鹿だ!あっちにもいる!こっちにも!
鹿の団体さんと遭遇。
みんな一斉においらに注目。ちょっと、照れ・・・
次の瞬間には、一斉に山の中に走り去って行った。

暫く行くとがさがさと音がする。
また鹿だなと思い、右手のコンクリートで固められた崖の上5mのあたりに視線を移すと、鹿らしきものは見当たらない。
なんだろ?
よく見てみると、岩が動いている?んっ!?
やばい〜・・・熊だぁ・・・
おいらから、距離わずか15m。しかも向こうのほうが高い場所にいる・・・
左側はガードレール。その向こうは、崖。高さ約5m。
逃げ切れない・・・
熊と視線が合った・・・
ポケットに入れてある、ヴィクトリノックスを熊から視線を外さずに手探りで取り出す。
熊はまだ動かない。視線は合ったまま・・・
ナイフを引っ張りだし、ザックに引っ掛けてあるホーローのカップを、そのナイフでカンカンと叩いた。
もちろん、視線は熊と合わせたまま。
すると、その音を聞いて熊は我に返ったように、おいらにお尻を向けて山の上の方に走り出した。
・・・助かったぁ〜。
がさがさから、ここまで恐らく20〜30秒位なのだろうが、5分位に感じた。
そこからは、ヴィクトリノックスを手にしたまま歩いた。

大弛峠まで、あと4km。
ここから、異変が。
雪が残っている。
アスファルトにびっしり・・・
最初は足の裏で感触を楽しんでいたが、徐々に高さを増してくる。
ズボンはジーンズ。
靴は、ホーキンズGT。
アッと言う間に、靴下までビチョビチョ。
ジーンズも裾から濡れて来ている。
既に、雪は膝まである。

残り2km(大弛峠まで)が辛かった。
やっと、峠。
スノーモービルが一台置いてある。
大弛小屋の方へ入って行くと、窓、ドアは全開。
こんちわ―と声をかけると、おじさんが出てきた。
「今日、二人目だけど、あんたどこから?」とおじさん。
「下、牧丘のゲートから歩いて来ました」
「はっ?その格好で?」
「はい」
「どこまでいくつもり?」
「国師と北奥仙丈へ」
「ばか。やめときな。そんな格好じゃ死んじゃうよ」
「やっぱり・・・」
今までの雪を鑑みると、無理なのは分っていた。
しかも、ここまでゲート時点での予測では10時頃には到着だったけど、既に12時を回っている。
小屋の前の日当たりのいいベンチを借りて、持ってきた定番の昼食、冷凍ちゃんぽんを食べた。
おじさんにあいさつをして1時過ぎ、車に向かって出発。

計算が甘かった・・・
後悔をしながら歩くが、おなかはいっぱい、日差しはぽかぽか
気持ちいい・・・
ドン・・・道路わきに壁に衝突・・・歩きながら寝てました・・・

結局、車に戻ったのは午後4時過ぎ。
また、出直します・・・

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