三国峠〜若丹国境の無名峰へ
- GPS
- 02:58
- 距離
- 4.5km
- 登り
- 418m
- 下り
- 428m
コースタイム
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2024年05月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
若丹国境尾根は明瞭な登山道はないが、特に危険箇所なし |
写真
感想
この週末は暑くなるとの予報ではあったが、京都の市内では朝から涼しい風が吹いている。週末に自宅での作業の予定もあるので、長時間の山行は難しいのだが、折角の好天なので短い山行を考え、三国峠に出かけることにする。山の上では暑くなることを見越して、保冷袋に凍らせたお茶と共にノン・アルコール・ビールを入れる。ついでにバターも少々入れる。
R367を葛川の梅ノ木で左折し、久多方面に向かうと、前に数台の車が連ねっている。後部座席にはキャンプ用具が見えるので、明らかにキャンプに向かう人達だろう。久多から県道を北上すると、先行の車はいずれも案の定、久多のキャンプ場へと入っていった。針畑川では釣り糸を垂れている釣り客の姿をちらほらと散見するが、対向車もほとんどなく、針畑川流域の長閑な景色を眺めながら上流へと向かう。
三国峠の生杉側の登山口は私自身は何度も訪れているところではあるが、家内は初めてのようだ。ピークのかなり近くまで車で入ることが出来るだけでなく、この山奥にしては驚くほど瀟洒なトイレまである。登山口の左手に広がる谷はトチノキの高木が聳え、その壮麗さに圧倒されそうになる。木製階段の整備された登山道を登って行くとすぐにもブナの大樹が次々と現れる。
三国峠から東に伸びる尾根まではさほど時間はかからない。尾根を緩やかに乗るとユズリハの下生もなくなり、林床の広い快適な自然林となる。かつては長池という池のあった湿地から三国峠のピークに登る。無雪期は山頂からは眺望はなく、山名標を確認するとこの三国峠から始まる京都との福井の県境稜線、すなわち若丹国境稜線を西に向かう。
県境稜線に入るとアップダウンの少ない広い尾根にはブナやカエデの美林が広がる。ca?のピークを過ぎると、西側の小さな谷に下降する。昨年の秋にここを訪れた時にはカエデの紅葉が見事であったが、青紅葉も綺麗である。雲が時折、気まぐれに陽光を遮るが、林の中には新緑の鮮やかな透過光が消えるものの、緑の深さを感じることになる。
再び尾根に乗り、新緑のプロムナードを歩いてca810mのピークに到着する。標高点すらない無名峰ではあるが、このあたりでは最も標高の高いピークであり、ピークの西側には由良川の源流の谷を挟んでシンコボ、傘峠など芦生演習林のピークが一望のもとだ。ここを訪れるのは五回目だが、すっかりランチの定位置となっている。この日は山の上で風がそれなりにあり、肌寒いほどだ。ブナの樹の根元で椎茸と豚バラのチャーシューのバター・ピラフを調理する。食後にコーヒーを淹れて、きんつばと楽しむと若丹国境稜線を引き返す。
帰路はca767から三国峠の北側の緩斜面に降りる。ここも樹高の高い広葉樹の疎林が広がっており、林床には下生の草木がないこともあり、大聖堂のような壮麗さを感じさせる森となっている。三国峠の北側から湿地と化した長池の跡地に至り、再びブナの原生林へと下降する。斜度がきついせいもあるが、登山口まではかなり短く感じられる。
登山口に着地し、時間を確認するとca820mのピークで1時間近く、ランチ休憩をしていたが、歩いたのは2時間ほどの行程であった。この短時間の山行でこれだけの美林を堪能することが出来るような山は他には思い出すことが出来ないのであった。
コメント
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新緑の季節、グリーンがホントに綺麗ですね。
ご夫妻のレコには癒されます。。
京都には静かで山深いところがいくつもありますね。
先月は、初めて雲取山と桟敷が岳を歩きましたが
なんとも言えない美しい沢や森に精霊が宿ってそうで感動しっぱなしでした。
レス返がすっかり遅くなってしまい、失礼いたしました。
この三国峠の西側のエリアはhanaさん達と「いつかゆっきーさんもご一緒に」とお話ししていたところです。また機会があればご案内させて頂きますので。桟敷ヶ岳は山芍薬の季節にでも、雲取山は紅葉の季節がいいかも・・・です。
はい、またご都合あいますときに
ぜひご一緒させてください😊
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