有明山/深沢右俣正面壁/中央ルンゼ、中央稜



- GPS
- 32:00
- 距離
- 13.1km
- 登り
- 996m
- 下り
- 996m
コースタイム
天候 | day1 冬型 小雪または曇り 寒気入り−5〜−10℃ほど day2 弱い冬型 晴れ 未明〜朝は最低−15℃ほど |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2025年02月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
宮城ゲートから徒歩 |
写真
装備
共同装備 |
ダブル50m
スクリュー12本
カム#3まで1セット
トライカム小さめ(使用せず)
ナッツ小(使用せず)
ハーケン(使用せず)
|
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備考 | イボイボとアイスフック(スペクター等)1〜2本あれば使えた |
感想
「西に立つ有明山や裾めぐる中房川と〜」(穂高北小学校校歌第一節)
有明山は旧穂高町(現安曇野市)のシンボルであり、穂高から望む有明山は最も美しい。
冬型の厳寒の朝に包まれた安曇野からは有明山山頂に延びる白い一筋のラインがよく見える。それが深沢右俣だ。深沢右股正面壁はCo1500付近に位置する。安曇野からは支尾根の懐に隠れてしまい見えないことが多いが、松本からは遠望することができる。そんな場所に150m級の氷瀑があることは安曇野市民もほとんど知らない。
1週間前にも来たのだが、その際は予報通り気温が高すぎて危険なためCo1280二股までの偵察で引き返した。南東面の花崗岩壁が日差しを浴びてあちこちから落氷がドンガラ落ちてきた。夜も気温があまり下がらずF6の氷結も緩んだままだったため今シーズンは終わりかなと思っていた。
ところがその後の1週間でタイミングよく寒波が入ったため、暖気が入る前のラストチャンスにパートナーと都合も合い登ることができた。壁全体が南東面のため、2月中下旬は晴れると大体15時頃まで陽が当たる。1週間前より氷結が進んで渡渉もしやすく、ワカンも使わなかった。
day1『中央ルンゼ』
今回は偶然タネマンチームも登りに来ておりテン場も一緒だ。先行は譲って落氷を受けないように各所で待ちながら、ラインも重ならないように登った。全体的にWI4〜WI5くらい。この壁は見た目より傾斜がある。
1p:左端の、ピラー状のラインを登る。部分的に大きく氷が剥がれたりもする。左壁に垂れたツララに足を置いたりしてなかなか良かった。雪田に出て次の氷の基部で支点を作る(リードgt)25m程度
この後、先行組が登る間、落氷を受けたくないので右岸の岩陰にビレイ点を移動する。
2p:中央から、上部左寄りを登る。長くて良いピッチ。やはり見た目より傾斜がある。(Ari)40m
3p:ベルグラ状の氷と岩から、右上し緩傾斜の氷雪を登る。(gt)50m
暗くなるので残りの雪田は詰めずにここまでとして下降する。Vスレッド3回で基部まで。松本の夜景がよく見えた。氷瀑から望む漁火や街灯はなぜか心を落ち着かせる。
day2『中央稜2p』
夜は結構しばれて早く目が覚めた。快晴の朝に正面壁が輝く。タネマンチームは「冬期クライミング(改訂版)」のラインを登る様だ。自分達は壁を物色してそそられたラインに取り付いた。あとで登山体系と照合すると「短いクラックから難しいバランスの凹角に入り〜ハング下の木で確保(V A1)」という中央稜ルートの記述と一致したためこちらがオリジナルなのかもしれない。凹角に移るポイントに手打ちのリングボルトが2本打たれていた。
『中央稜オリジナル1p目?』
gtリードでとりあえず行ってみる。クラックから凹角に移るが、凹角に張り付いたベルグラが全て浮いていて支持力が無い。手持ちのギアだとプロテクションが取れそうにないため、敗退する。もう少し探っても良かったかもしれない。渋々隣のラインに転戦。
『中央稜(冬期クライミング記載ライン)』
1p:AriリードでBushの草付き凹角、スラブ帯を登る。すっかり壁が日差しを受けて草付きが融け初めており悪かった。(フォローの際落ちた。)草付きギアがあれば使える。(Ari)
2p:凹角草付き露岩から、Bush帯に入り左へトラバース。捨て縄のある立木でビレイ。ここまで木がうざくあまり楽しくはない。(gt)
ここからもう1p伸ばすと右ルンゼに入りアイスクライミングとなるが、時間を使いすぎてしまったので懸垂50m1回で降りた。最初に登ろうとしたラインの基部に丁度降り立った。
先行して右ルンゼを登るタネマンチームは「岳沢みたいだー!」と叫んでいた。
その先のアイスはほとんどダガーポジションで登れたらしい。
帰路は左俣の大滝を偵察した。
その他メモ
【ギア】
中央稜(冬期クライミングルート)は草付きギアが2〜3本あると良い。ナッツ/トライカムは使用せず。
中央ルンゼはスクリューのみ。ロープは60mの方がいいかも。
【雪崩】
しばらく冬型の続いたあとならばテン場付近の心配はあまりない。南岸降雪後はヤバい。
【下降】
F6は右岸をラッペル50m、F3?のスラブ滝は右岸ラッペル。
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